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2004年04月23日(金) ■ |
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♪新国立劇場バレエ『ロメオとジュリエット』レイエス、マトヴィエンコ、吉本泰久、ガリムーリン、トレウバエフ、(04/05/15up) |
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BBSより転載(観劇後、簡単に書いたものです)
ジュリエット: シオマーラ・レイエス ロメオ: デニス・マトヴィエンコ マキューシオ: 吉本泰久 ティボルト: イルギス・ガリムーリン ベンヴォーリオ: マイレン・トレウバエフ パリス: 森田健太郎
コジョカル目当てで取ったチケットでしたが、彼女は怪我のために降板し、ABTのシオマーラ・レイエスがジュリエット役に、そしてマトヴィエンコがロメオ役を踊りました。 レイエスで覚えているのは、ABT来日公演で、『海賊』のギュリナーラ役を踊り、キュートな笑顔と、弾むような生気ある踊りが印象的な小柄なダンサーだったということ。
さて、新国立劇場バレエで採用しているマクミラン版は、ロイヤル・バレエ来日公演のギエムで見て以来、生で見るのは久々。 人気の版ですし、かなり楽しみに出かけたのですが、全体の印象から言えば、最後まで物語の中にどっぷりと浸れず終わってしまった感じです。 でも、悪いところもなかったのですけど。 うーむ...何故だか、主人公達とともにその時代の空気を味わえなかったですね。
レイエスですが、以前より、ほっそりとしたように見えました。雰囲気も少女ジュリエットにピッタリで特に役作りをしなくてもイケそうな感じ。似合っていると思います。
本当に自然なジュリエットを演じていたように見えたのですが、個人的には、心を打つプラスα の部分、・・・(若いなりに)“彼女でないと表現しえないもの、役としての個性?”が、見ている私にはズッシリこなかったです。
本人としては、“自分のジュリエット”を研究して踊っていると思うのですが、特には“ふつうに良く踊っている”というくらいの印象なんですね。 決して良くないというんじゃないんですよ。あのままの自然な普通さがいいという方も多いと思うし、可愛らしかったし...。 難しいのですが...彼女の目指すジュリエット像がはっきり浮かび上がって見えないというのか...。微妙なことなんですけど説明しづらい。好みの問題でしょうけど...。
踊りはアクシデントがありましたが、難しいリフト系もパートナーと共に頑張ったと思います。靴音はちょっと目立ちました。娘らしさ、少女らしさはとてもありました。
マトヴィエンコも、踊りはしっかりしていたし、まずまず良く踊っています。ロメオっぽかったというのとはちょっと違いましたね。若さを出しつつ、爽やかでそんなに押しも強くない好青年なロメオでした。 私の好みでは、もう少し規範からはみ出すような無鉄砲な部分も見たかったですね。 初めて本気になった若者の熱い恋の姿というか...(笑)
ベンヴォーリオ役のトレウバエフは、大変きっちりした踊りで、ラインなどは一番美しかったと思います。とても目を引くダンサーですね。
マキューシオ役の吉本泰久さんは、踊りがまだ板についていない印象。マトヴィ、トレウバエフ、吉本さんと三人で踊るところは、一人出遅れるのが気になりました。 舞踏会のシーンでも、もう少しお茶目に演じてくれたら...と、今後に期待を残した感じです。
ティボルト役のガリムーリンは、好戦的な役ではあるけれど、落ち着いた大人な演技だったと思います。私は彼の演技は好きです。
演奏は、所々早めだった気がしましたが、目だったミスもなくて良かったですよ。
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