虹色過多想い
2006年11月22日(水)  永遠を作る旅に出よう
たぶん傷つける必要のない人を傷つけた。
真っ直ぐな言葉で、自分に正直でありたいというあたしのワガママで。

どうしたって傷つける結果になった。
アノヒトは、「元彼を忘れられなくても、かまわない。ただそばにいてくれればいい」なんて言ってくれたけど、あたしが無理だったの。

カレを想いながら誰かの傍にいるなんて、自分が自分を許せなかった。
アノヒトのことを想い人なんて記していたけど、あたしが心に想うのは結局のところ、あの人だけで、あの人以外の男性に肩を抱かれること、髪を触られることにさえ、体が拒絶反応を起こした。

ねぇ、ゆぅちゃん、あたしゆぅちゃんじゃなきゃダメなんだよ。
ゆぅちゃん以外の人と手も繋げないんだよ・・・。

9月の頭、あたしを幸せな道から奈落の底まで落とした前カレは、11月の頭、「やり直そう」って言ってきた。
あたしはどうしてもカレの言葉を信じられなくって、信じたいのに信じられなくって、それはやっぱり9月の辛かった記憶が鮮明に残ってるからだった。
だからあたしは「遅いよ」って笑った。

カウンセラーさんにこのことを話した。
「カレのことを信じたいのに、どうしても信じられない・・・。どうすればいいかわからない・・・。」
カウンセラーさんは無理に答えは出さなくていいと言った。

どうにもならないあたしの心、どうすればいいかわからないあたしの体を持て余して、あたしは前カレに言った。
「島本理生のナラタージュを読んで。きっとあたしの愛がわかるよ」
それを聞いたカレは真夜中の川崎の街を、開いてる本屋さんを探し回って走ってた。
電話越しに聴こえるカレのぜぇぜぇはぁはぁとした声で、あたしは困惑した。

あんなに誇り高くて、プライドが高かったカレが、あたしの気持ちを知りたいと言って「ナラタージュ」を探し回ってる。
本当はもうそれだけで充分だった。
そんなカレが愛しくて抱きしめたかった。
結局次の日、カレは「ナラタージュ」を手に入れて読んだ。
本なんて滅多に読まない彼が4時間ぶっ通しで読んだらしい。
そして「こんな結末は嫌だ」と言った。

でもね、どんな結末にしろ、あたしにとってのカレは「ナラタージュ」の泉にとっての先生で、「冷静と情熱のあいだ」のあおいにとっての順正で、「林檎と蜂蜜」の歩にとっての大西君なんだよ。
つまりは永遠に運命の人で、一生憎むことなんかできない人。

カレが言った。
「戻ろう。もう一度一緒に歩こう。ふたりなら幸せになれるよ」
「遅くなんかないよ。気づけたんだから。俺はあいが大切だよ」
2週間、カレがずっとあたしに言葉をかけ続けてくれた。
あんなに亭主関白なカレが、あたしを欲してくれた。

2ヶ月半、遠回りしちゃったね。
だけど気づけたこともあったね。
離れてる2ヵ月半で、あたしは少し成長したし、カレだって忘れていた大切なことを思い出したのだろう。


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やっぱり君以外愛せない。
ただ、もう自分を犠牲にするような恋愛は嫌だから、互いを見つめて周りが見えなくなる恋愛じゃなくって、同じ方向を向いて一緒に成長しよう。
大丈夫。ふたりならできるはず。
ふたりなら、永遠さえ作れる。

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