ビー玉日記
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2006年05月21日(日)  激情音楽

ここ1年くらい、はまっている曲がある。
はまっているというか、聞くと意味なく泣ける曲。
槇原敬之の「僕が一番欲しかったもの」。

元々、2004年の夏のドラマの主題歌だった。
天海祐希が演じるヒロインが余命3ヶ月を宣告されて、残された時間の中で元夫が育てている小学生の娘と交流を深めようとするストーリー。
その時から好きだったんだけど、音楽番組で槇原敬之が歌うのを見た後PCで一曲買いしてから、よく聞いている。
最近はCMでも使われているようだ。

槇原敬之の歌は元々ハート直撃系なんだけど、この曲は、くる。
本当にヤバイ。
いい人ぶるわけじゃないんだけど、人間こうあるもんだよなあ、と思う歌詞ではある。
個人的な体験に多少ひっかっかる部分もないわけじゃない。
確かにそういう歌詞なんだけど、意味とか記憶に関係なく何か考える前にぐっと胸に突き上げてくるものがあって、私ってこんなに感情的な人間だったか? とびっくりする。
さすがに何度も聞いているので毎回泣くわけじゃないんだけど、先日久々に行ったカラオケで選曲してみたら、全曲通しでは歌えないことがわかった。
(途中棄権。自分で歌って自分で感動するなよ、っていうね……。)

音楽番組で作曲の経緯を本人が話していた。
もう正確には覚えてないけれど、あの事件の後で活動再開する頃に作ったものだったと思う。
きっといろいろ想うことあったんだろうなあ、とTVに見入ってしまった。

演奏する人の強い想いが込められている音楽というのは、頭じゃなくて体で反応させられてしまうものだなあとつくづく思う。
これと同じ反応をしてしまうのは、東西ドイツ統合後のベルリンでバーンシュタインが指揮したベートーベン「第9」の4楽章。
一青窈の「ハナミズキ」とか、沢田知可子の「会いたい」とか。
Aikoとかジョン・レノンもそういう歌を歌う人。

意味なく泣ける曲には、たぶん、本当に魂に訴える力があるんだと思う。
やっぱりそこにあるのは人間の愛かな。
などとくさいことを言ってみた。


さっきとても素敵なものを
拾って僕は喜んでいた
ふと気がついて 横に目をやると
誰かがいるのに気付いた
その人はさっき僕が拾った
素敵なものを 今の僕以上に
必要としている人だということがわかった
惜しいような気もしたけど
僕はそれをあげることにした

きっとまたこの先探していれば
もっと素敵なものがみつかるだろう
その人は何度もありがとうと
うれしそうに僕に笑ってくれた

きっとまたこの先探していれば
もっと素敵なものが見つかるだろう
何よりも僕を見てうれしそうに
笑う顔が見れてうれしかった

僕のあげたもので
たくさんの人が幸せそうに笑っていて
それを見た時の気持ちが僕の
探していたものだとわかった
今までで一番素敵なものを
僕はとうとう拾うことができた

槇原敬之「僕が一番欲しかったもの」


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