きまぐれがき
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2003年08月10日(日) |
フォーレ「夢のあとに」 |
スーパーで1週間分を纏めて買い物したあとのひと休みは、 いつもこのお店で。 ここでの最近のお気に入りは、甘さを抑えたプラムケーキ。
窓の外に植えられたヒマラヤ杉の大木が、台風の通り過ぎた あとの強い陽射しを遮っているので、クーラーのきいた室内は よりヒンヤリと清涼感に満ちているように感じられる。
ログハウスにはヒマラヤ杉がよく合うなぁと、さながら プチ森林浴の窓辺の席。 店内に流れている音楽はフォーレの「夢のあとに」だけど、 なんなのだろう? ヴァイオリンの甘く切ない調べに、シンセ サイザーを取り入れた独特のこの音色は。 なかなか惹かれるものがあったので、マスターにアーティストを 訊ねて、さっそく帰りにTSUTAYAに立ち寄りCDを購入。
しばらくの間、我が家のBGMは、このアルバムで決まりだ。 マスターは「風を感じる編曲がいいでしょ」といっていたけど、 なるほど涼風が、私の身体のまわりを包むようにひと回りしたあと、 風の道をつくって窓の外へと通り過ぎて行ったかのような心地。
元はといえばフォーレの歌曲だった「夢のあとに」。 恋人の幻影を追い求める歌詞が胸を尽く。
あぁ、 なんという悲しき目覚め、 私は呼ぶ おぉ夜よ 返しておくれ おまえが織り上げたあのいつわりを 戻って来ておくれ 輝かしい人よ 戻って来ておくれ おお 神秘なる夜よ
坂東玉三郎がこの曲で踊った舞台があった。 あれはチェロだっただろうか......? 儚げでありながらも、凛とした美しさが圧巻だったと記憶する。
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