きまぐれがき
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雨に打たれて散った金木犀の花は、濃いオレンジ色が艶やかで散って もなお色香を漂わせている。
たぷろうさんと行ったイタリアンレストランのマダム、私たち二人が店内 に入るやいなや「二人掛けのテーブルへ」ときた。 なんて素晴らしいお出迎えのお言葉。 お昼時でもあるし混み合うのを予想してのことだとは思うけれど、こうい う接客態度ってどうなのだろう。 いっそのこと、二人なのだから4人掛けのテーブルを占領しないでくれと 言ったらと、心の中でマダムに言い返したが、運ばれてきた料理はどれも 美味だったので、また行くだろう。
たぷろうさんは言い返したりしなかったのだろうか、その心中は?と、日 記を読みにいってみると、更新はされておらず漫画のことなどをゆったり 語っているのであった(笑)
彼女曰く「キャンディ・キャンディ」は「激動の昭和を生き抜いた女のバイ ブル」なのだそうだ。 最近そのキャンディに、思いがけなくお友達宅で出逢って再読したのは よいけれど、なんと最終巻がなかったらしい。 そんな~終幕に辿り着けないなんて、あなたその宙ぶらりんの気持ちを、 どんなふうに収めるつもりよ。
かくいう私も「オルフェウスの窓」全18巻のうち、「なぜクラウスが、む せかえるようなミモザの香りに包まれた館にユリウスを一人残して、ロシ アに帰らねばならなかったのか?いったい彼の過去とは......」が描かれて いるはずの大事な大事な11巻が無くなっているのに気づいた時には愕然 としたものね。 そりゃあ、4年周期ぐらいに読んできた漫画だし、無ければ無いで飛ばし 読みしても特に差し障りはないけれど、やっぱりクラウスの子供時代を、 漫画の頁を繰りながら共に歩んで行きたいと思うではないか、それにクラ ウスに多大な影響を与えたドミートリィの登場場面はこの巻だけなのだ。
どうしようとチマチマ迷って、とうとう今回愛蔵版とやらで全巻揃えること にした。 これで一生安泰。

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