きまぐれがき
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ダウンライトの薄明かりの中で、ひたすらDVDの編集をしていた ところ、視界右端にゆっくり近づいてくる黒っぽいものを感じた。
蜘蛛だ、とわかった瞬間、蜘蛛も殺気を感じたのか立ち止まった。 足の長さをいれると12〜13cmはあろうか。ギャ!気持ち悪い! とっさに手のひらで叩き殺していた。
即死状態だったであろう蜘蛛の死骸が、無残な姿で手のひらの 下にあるのかと思うと、この手のひらをどうしたらいいのか。
ゴキブリをスリッパで叩き潰した時には、殺し現場をなるべく見な いようにして、スリッパごと捨てていた。 手のひらを切り落として捨てるわけにはいかない。
覚悟を決めて手のひらを床から離してみた。 手のひらにくっ付いてきた蜘蛛の亡骸は、足の部分がしゅるしゅる と縮まってほんの3cm〜4cmほどのつぶれた塊となっていた。 ごめんね。
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