父が亡くなってもう一年経った。
あっという間だったね。
一周忌はもうすんだ。 今日は納骨式。 初盆だし・・・。
家からお骨が無くなるのは寂しい。 でも、これからは、しっかりお墓に守ってもらえるね。
夏のお墓場でのセミの声。 お線香のにおい。 ほおずきの鮮やかな色・・・。
どれも、きっとこれからは父を思い出す時のキーワードになるだろう。
小さな入り口から父を送り、 一心に手を合わせていた母の姿。 どんなに寂しいことだろう。
少し前まで、私はお墓に入らなくてもいいと思っていた。 散骨して欲しいと・・・。
しかし、やはり御先祖様に守られて、家族とともに未来永劫一緒に いられる事の幸せもわかった気がした。
あんなに旅行が好きで、万里の長城から散骨も夢だと語っていた父。
しかし、お墓の中で土に還る事を選んだ父を、誇りに思う。
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