Love Letters
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2008年08月04日(月) |
すぐに懐かしくなる街 |
二泊三日の楽しい旅行を終えて帰る日、
列車の時刻までまだ時間があったので、
駅の近くのお土産屋さんを見てまわりました。
最後に小鯛の笹漬けを買ったお店で、
実は前日も街中の美しい橋のたもとで、
あちらから写真を撮って欲しいと頼んできたカップルに
ツーショット写真を撮って貰いました。
それなのに、私はその写真が気に入らなくて、
すぐにあなたに削除してもらったのです。
「また、撮って貰おうね!!」
という私の言葉に、あなたは少し怒って、
「ダメ出しなしなら。」
と答えたのでした。
今度こそはツーショットに成功(?)して
女性店主にお礼を言うと、
「結婚してるの?」
と聞かれました。
「まだです。」
と私が笑って答えると、
「今度は結婚してうちに来てね。
みんなここに子供を連れて来るのよ。」
と店主は明るく微笑みながら言いました。
この街のこのお店に訪れたカップルは
その後結婚する確率が高いのでしょうか。^^
帰りの列車の中、
あなたは携帯で窓越しの風景を撮った後、
それをフォルダに保存しました。
それから、あなたは
開いた携帯の画面にある幾つかのフォルダの中から
『お守り』と書いてあるフォルダを開きました。
そこにはあなたが新しい携帯を買ってから
私が送った私自身の画像が全て入っていました。
中には人に見られたら恥ずかしい画像もありました。
あなたは悪戯っぽく笑いながら、
それらの画像を私に見せようとするので、
私はすぐにフォルダを閉めてくれるようにお願いしました。
行きは早く目的地に着けばいいと思っていた列車なのに、
帰りはいつまでも旅の余韻を感じていたくて、
ずっと列車に乗ったまま
あなたの隣で揺られていたいと思っていました。
列車はまだ出発したばかりなのに、
今すぐにでもまたあの街に帰りたいと感じてしまう…。
あなたに膝枕したお部屋、
あなたが持って来てくれたドイツワイン、
お部屋から眺めた美しい庭、
頑張って自分で着付けした浴衣姿の私。
まぶしい思い出は全て
あなたと私の携帯のフォルダの中にあります。
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小夜子
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