アナウンサー日記
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2007年02月09日(金) |
筆士が「仁志」を書いた。 |
きのうラジオのゲストで、筆士・杉田広貴(ふでし・すぎたこうき)という人が来た。
まだ23歳の若者だが、初めて出会った人の目を見て、和紙に筆でメッセージを書く。 メッセージは前向きで、その人を応援する内容となっている。 中には、書かれたメッセージを読んで、泣いてしまう人もいるほど、的を射た言葉の場合もあるということだ。 杉田さんに言わせると、すべてインスピレーションの成せる技なのだそうだ。
杉田さんはもともと音楽をやっていたが、人と接するのが苦手で、それを何とか克服しようと路上で始めたパフォーマンスが、いつしか評判になった。
宮崎出身で、大学時代を鹿児島で過ごし、ここ数ヶ月は長崎市に住んでいる。 長崎県内でもあちこちで筆を握っているが、長崎市浜の町アーケードでの路上パフォーマンスは、あまりにもお客さんが集まりすぎて、禁止になってしまったそうだ。
本人を目の前に話していると、優しげな大人しい若者だが、つかの間瞑想し筆を握ると、床に置かれた和紙をあっという間に黒い文字で埋め尽くす。 書道や絵の経験は無いそうだが、その作品が持つ雰囲気は、確かにアートとしか言いようがない。なかなか味わいがある。
私も書いてもらった。
「がっちり」と それでいて 「繊細」に 仁志は 両方の気持ちを もちながら、 強く、厚く、 なってきた。 そんな仁志だから、 弱さを知れる。 感動を知れる。
というものである。 正直自分ではよくわからないのだけれど、スタッフや妻から見るとよく当たっているらしい。
もし杉田さんに路上で出会う縁があれば、皆さんも一筆書いてもらうと面白いかもしれない。
なお、彼の収入は、この路上パフォーマンスによって得られている。 決まった料金は無く、「気持ちで結構です」ということだが、1000円程度を包む人が多いようだ。
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