”BLACK BEAUTY”な日々
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Boogie
2006年06月23日(金) |
71歳の現役ロックンローラー |
最近は仕事も落ち着き、時間的な余裕が出てきたため、平日にもライブを観に行ける機会が増えた。渋谷とか新宿のライブハウスをネットで調べて、面白そうなバンドがあれば観に行ったりしている。
昨日は秋葉原のドレストーキョーというライブハウスにワルアパを観に行ってきた。
この日はスペシャルゲストとして、ジミーエンジェルという71歳の現役ロックンローラーが登場するという。プロフィールによると、NYヤンキースの2軍でショートを守り、 その後エルビスと共に時代を駆け抜け、マフィアともつながりを持ち、現在千葉に19年間在住するロカビリー歌手だそうだ。 すでに胡散臭い香りが漂っている。
ライブハウスに着くと、すでにジミーエンジェルのファンと思われるおっさんとおばさん達が酒を酌み交わし、いい感じに酔っていた。
すると、イタリア系の外人さんが入場してきた。 しかし、どう見てもロックンローラーには見えない。カウンターバーの兄ちゃんに「あれがジミーエンジェルさんなの?」と問うと、「多分そうだと思います」との事。大丈夫なのだろうか?
さらに時間が経過し、最初のバンドが演奏を始めた頃、リーゼントをキメた安岡力也風の外人さんが現れた。この人こそ、ジミーエンジェルだったのである。 あやうくカウンターバーの兄ちゃんにだまされるところだった。 最初に来たイタリア系の外人さんはどうやらマネージャーらしい。
ところがこのジミーエンジェルさん、どう見ても頭が「ズラ」なんである。 おまけに御大なんだからデッシリ構えてりゃいいのに楽屋出たり入ったり落ち着きがない。 何か飲んでると思い、よーく見てみるとなんと「紙パックの牛乳」をクピクピ飲んでいる。マフィアとつながりがあるくらいなのだから、バーボンでも飲んで欲しいところだが牛乳である。もう一度言う。牛乳である。
ワルアパを観た後、次のバンドのセッティング中に、ジミーエンジェルのインタビューがモニターに流れていた。それによると、
「最も尊敬するのはエルヴィスです。野茂選手のような存在だからです」 前段はもっともな意見だが、後段は意味がイマイチ分からない。
さらに日本移住のきっかけについては、 「その時、私は知ったのです。東京には50年代があるのだと!」 そんな簡単な理由で移住なんかしちゃって大丈夫なのだろうか?
そしてトリのバンドが数曲演奏した後、ついにジミーエンジェルが登場。
歌う曲はエルヴィスの「ハウンドドッグ」バディーホリーの「ペギースー」 王道のロックンロール名曲たちだ。
気がつくと俺の周りではおっさんとおばさん達の大ツイスト大会が始まっていた。ひえ〜、もっと後ろで観てればよかった。
ジミーエンジェルは実に気持ち良さそうに歌っている。そして間奏になると必ずステージを降り、客席の女性とダンスをする。どの曲でも同じ女性とダンスする。よっぽどその女性好みなのだろうか?
そして曲がカールパーキンスの「ブルースェードシューズ」になると興奮したツイストおやじがステージに上がり、自らマイクを握り歌いだした。 その様子を見ていたイタリア系のマネージャーは最初は親指を立て、飛び入りにOKサインを出していたのだが、おっさんがなかなかステージを降りず、歌い続けてしまった為、今度は「ステージから降りろ!」のサインを受けてしまった。後でマフィアに消されないか心配である。 こうして71歳の現役ロックンローラーのステージは盛り上がりの中、幕を閉じた。
終演後、ライブハウスの出口でワルアパのメンバーとしゃべっていたら、ジミーエンジェルがやってきた。これから千葉へ帰るのだろう。しかも総武線で帰るのだろう。「アリガト」「サヨナラ」を連呼するジミーエンジェルは女性連れだった。その女性はダンスの相手の女性だった。多分奥さんなのだろう。そりゃ他の女性とダンスはできないわな。
今年に入って、外人アーティストを2回観ている。1回目はタイガーバンドが前座を務めた「デッドライズ」2回目はジミーエンジェル。
そろそろ「ちゃんとした外タレ」のライブが観たい。
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