DAY
私の日々の下らない日常。
最近はマンガばなし。


*web拍手*

2004年01月24日(土) TBSテレビドラマ「白い影」感想

我が儘な医者。
残酷な美しい人。
与え尽くしたいと願った優しい心。
傲慢な死に行く魂。


取りあえずテレビシリーズは全部見ました。特別編もあるらしいのですが、まあそれはそれで取りあえず感想をば。
あのですね〜要所要所では取りあえず泣かされたんですよね。直江と倫子の最後の逢瀬の場面とかはさー反則だったよね…。後石倉さんの遺書とか。
面白くなかったとは絶対言わない、言えない。でもだからってそんなに傑作かと言うとなあ。今平行して「僕の生きる道」見てるんですけど(まだ6話までだけど)、あの完成度と比べるとやっぱりなあ…。
問題はさ、スタッフの労力の3分の1は「いかに中居正広を美しく撮るか」に費やされているとしか思えないところだよね…。
3話だか4話だかのラスト、夕暮れのオレンジが満ちた部屋の中で顔をあげた中居君は確かに美しかった。「ひいいいい…」とかちょっと思った。竹内よりよっぽど綺麗な顔してるんだな、中居君…びっくりだっただよ。中居正広が主役とヒロインをやった恐ろしい作品ですな、コレ。(…)

ていうかさあ、直江ってどうなのよ。本質的には優しい人なのは分かるよ。でもさ、最後自殺ってどうなわけ?次郎が自殺未遂起こした時めちゃくちゃ怒ってたじゃん!ビデオレターから察するに、その時は既に湖の底に沈んで死のうと思ったんでしょ?彼は医者として、患者が自殺したりしたら凄く哀しんで、凄く怒ると思うんですよ。無力感にも襲われると思う。それなのに自分は自ら死ぬのか…(遠い目)直江の気遣いって中途半端だと思う。自分勝手すぎると思う。でも彼がそうあるのを一番望んだのはきっと倫子自身だ。
倫子がまったく気が付いていなかったとは思えないんだよ、だから彼女は後悔しないように彼といたと思う。でもまさか置いてかれるとは思ってないだろ。彼は自分の胸で、腕に抱かれて死にたいと願ってくれるだろうって信じていたと思うんです。愛していてくれるなら、そうだろうって。それなのに自分の知らない時に死なれるんだよ?どれだけ辛いだろう。そこで恨まないんて、笑えるなんて、彼女は確かに強いと思う。
倫子が妊娠のことを伝えられなかったって、直江的にすっごいびみょ〜だよね…。知ったら彼はまず喜ぶと思う。彼はいのちの大切さを知っている人だし、倫子を愛していたのならなおさらそうだったはず。でも同時に、それは物凄い恐怖でもあるんじゃないだろうか。直江と言う男の最後には私としては結構不満が残るので、そんくらい怖がらせてやっても良かった気がするんだけどなあ。でも倫子たちは彼が苦しむの絶対嫌がるだろうしな…。
彼はあんなにも愛されていたのに、大切だと思ってくれる人がたくさんいたのに、それなのに自ら死んでしまった。どんなに病気が進行しても、衰弱しても、彼らはきっと変わらずに彼を美しいと感じただろうに。
…あー考えれば考える程納得出来ないこの男!でもさ、それでも彼は物悲しくて、抱き締めてあげたいと思わせる。ずるいよね、卑怯だ。中居君の勝利だなあ…。演技結構上手じゃないか。
小橋先生がめちゃくちゃいい人だった。彼はもうひたすらに優しい、善人なんだと思う。直江は本当は、ああいう人間になりたかったんじゃないかなあ。
女性陣は軒並み私の好みから外れていたのが痛かったな。菊川怜演技へたくそだよな…ヒロインの竹内があんまり好きじゃないんだごめんーーー!!
まあでも一応特別編も見たいと思う。



2003年11月24日(月) 無限のリヴァイアス

を見ました。うん、中々面白かった。相葉昴治を中心とした子供だけの群衆劇。思ったより鬱でもなかったしな。

■相葉兄弟
だから祐希、オマエは何がしたいんだ。
26話の間ずーっとこんなこと考えてたな。後半は「それじゃダメだっつの!」とも思ったけど。
祐希は
好きなもの→お兄ちゃん
好きな人→お兄ちゃん
嫌いなもの→お兄ちゃん
嫌いな人→お兄ちゃん
大事な人→お兄ちゃん
殺したい人→お兄ちゃん
という究極のブラコンと言うことで取りあえずいいかと思います(complexにも程があるよね)。祐希は昴治が近くにいるのも嫌だし遠くにいるのも嫌だし誉められるのも嫌だし怒られるのも嫌だしもう昴治からしたら本当に「どうしろっていうんだよ」って感じ。ひとつ言えることは、昴治が死んだら裕希はきっと生きていけない。絶対に後を追ってしまう。彼は弱い。
コイツを見ててああ、恋愛感情って便利なんだなあって思った。様々な感情の中で一番複雑で、抱きうる欲求の幅が一番広いのって恋愛感情でしょう。だからきっと、祐希は昴治をただそう言う意味で好きになれれば一番楽だったと思うのね。でも男同士だし兄弟だしそんな選択肢はあり得ないわけで。というか兄弟でなかったらあんなに複雑な感情を抱くことなんてなかっただろうし。それでもきっと、裕希の気持ちは恋に近いところにあるんだと思う。複雑であればある程、その気持ちは恋に近付いて行く。それなのに兄弟で、恋へ昇華することは出来なかった。で、ああいう風になっちゃったと。
でもきっと、昴治が姉だったら、祐希はただもう好きになっちゃったと思うなあ。ただの男と女になってしまおうと、無理矢理にでも抱いてしまったと思う。やっと手に届くところにあった答えに必死に手を伸ばしてしまったんじゃないだろうか。昴治と一緒にその答えまで堕ちて行こうとしてしまったんじゃないか。そうすると、当然昴治の方はそんな関係に耐えられるわけもないので自殺、と(逃げても地の果てまで追いかけられるだろうからな)。そして第二のイクミ誕生。…うわー救いようない。よかったねまだ兄弟で。
裕希のコンプレックスの原因があおいへの恋愛感情だった、っていう解釈もあるんだろうけど、それは私にはあんまりピンとこなくて。なんかなあ、本当にあおいが好きだったとは思えないんだよな。仮に好きだったとしても、それは彼女が昴治を好きだったからじゃないだろうか。それくらいありとあらゆる感情が昴治に向かっちゃってる印象が強い。
昴治はあくまで『あの時』あおいを好きになったんだと思うんだけど(ファイナのことはちゃんと好きだったんだと思う)、あおいは自覚がなかっただけで、ずっと昔から昴治が好きだった、もしくは特別だった。そして多分裕希はそれに気が付いていた。
あおいは女の子で、相葉兄弟とは当然血縁はなくて。でも昴治が特別って言う共通点を持っていた。裕希にとってあおいは、そうありたかった自分だったのかも知れない。兄弟でなかったら裕希はきっと昴治を歯牙にもかけないんだけど、でもそんな仮定は兄弟である今現在は意味を持たない。裕希はあおいに自分を重ねているところがあったんだと思う。もちろん幼馴染みとして純粋に慕う部分も多少はあったとも思うけどね。自分をダブらせてしまっているから、昴治があおいを蔑ろにしたり守ることが出来なかったり、他の女を見ることが許せない。
裕希の昴治への感情はほとんど一方通行なんだけど(昴治の方は劣等感と兄弟愛しか抱いてないと思う)、あおいは昴治とがっちりと両想いになった。ここであおいを憎むようになるのは簡単だけど、裕希は自己愛も極端に強い人間だからそうすることも出来ない。あおいと昴治が愛しあえば愛しあう程、裕希の精神状態も安定しそう。
相葉兄弟はここからどこに行くんだろう。裕希は昴治と和気藹々と仲良くやりたいわけじゃ絶対にないのであって。あおい以外の人間とかかわるのも実は嫌かも知れない。裕希にとって最高に幸せなのは多分、昴治が自分を守って死ぬこと。そしてその後を追うこと。…うわーなんて病んだ男だろう。昴治が普通で良かった…。

■ただ自分である
一番好きなキャラはやっぱり昴治だな。主人公が好きなのって私的には凄く珍しい。昴治は特殊能力とかって一切なくて、本当に凡人。ただひとつだけ卓越しているのが自分であること。自分居られる行為とか感情の幅が凄く広い。自分であり続けることができる。本当には自分を見失うことがない。それがイクミを救った。あおいを救った。リヴァイアスを救った。
「あいばこうじ」の予告編のあおいの大告白には大いに萌えました。桑島さんグッジョブ!そうか死ぬ程好きかそうか!幸せになってくれ…!と思わず祈ってしまった(笑)後日談の二人のバカップル振りが眩しかったなあ…。

■歪んだ真珠
25話ラスト、昴治に縋って泣くイクミに「やっぱり男で良かったね昴治…!」と痛感。女だったらあの後絶対イクミに惚れられてました。そしたらイクミは昴治に一時期のこずえに対してみたいに、全部寄っかかっちゃったと思うのね。そしてやっぱり昴治はそれに耐えきれなかっただろうし。そしたらまたイクミは壊れちゃうし。
イクミはなー根本的にすっごく歪んだ人間だと思う。根っこの部分が何処かおかしい。近親相姦を犯した実の姉の自殺が彼のトラウマになっているわけだけど(しかもお姉さんは妊娠してたらしい)、イクミが彼女を好きになったのって「姉だったから」なんじゃないかと思ってしまう。
こずえは一度傷付いたけれど、それでも本質的には真直ぐだから、彼女のそう言うところがイクミの進む道だけでも正してあげられれば良いなと思う。根源を変えることは出来なくても、押さえ込んだまま死んでしまえばないと一緒だし。二人が一緒にいるのが良いのかどうかは分からないけれどそれでも、この二人の明日が明るいものであればいいなと思う。

■とおいあなた
ユイリィは可愛い。しかしいつの間にブルーに惚れてたの?ブルーが惚れるのは分かるけどさあ!ど、どこが良かったんだろう…分かるような分からないような。この二人は手を重ねても心を重ねてもきっと凄く辛くて傷付いてしまうから、離れるのが良いと思う。一生一番好きだった人である、っていうのでどうでしょう。
そう言えば最終話、祐希がブルー探してたな。そう言えば負けてたんだっけか…てっきりお兄ちゃんを見失って焦っているのかと(…)つくづく昴治以外を連想し難いキャラだな、祐希。

■その他雑感
・あおいがこずえやレイコに伝えたかった気持ちってなんだったんだろう?
・最後辺りのネーヤは可愛かった。
・ランさんは結局ショタコンだったんですか。でもその場合、リヴァイアスをまた降りて来た時にはもうパットは大きくなってしまっていそうなのですが。
・ルクスン好き。小物なんだか大物なんだか分からないところが(笑)目を背けたくなくなる程みっともないけど、でも彼は人間として凄く大切なものを持ってると思う。
・オープニングが良かった。毎回見ちゃったもの。少しずつ変わって行くのね。曲も良かったし。
・ファイナはどうなったんでしょう。やっぱり殺人罪には問われたのかな。昴治が好きだったんだと思うよ。好きになるべき程度以上に好きになっちゃったから、色々壊れたんだとも。でもきっとここで壊れたのはいいことだったんだろうけどね。



2003年09月27日(土) ガンダムSEED 最終話「終わらない明日へ」

えー………。
あのですね、ワタシ今までこういうなんて言うんですかね、オリジナルアニメ?って見たことなくてですね。どういうものなのか良く分からないのですが。

………アニメって何でもアリなんですね。

て言うか…て言うかごめんかなり最悪な終わり方だったと思うんですけどどうなんですか?!それに演出が最後に来てまるで別の作品の様…。と、統合性ってアニメにはいらないものなの…?そんなことないですよね?!

■以下愚痴兼疑問
□頼まれたって絶対コイツにはなりたくないです。
せめて…せめて最後にキラが見つからなければ…て言うか何であんなに無傷なんだよ!主人公特権使い過ぎだよジャンプかよ!しかもなんでメットの中に指輪浮いてんだよどこいれてたんだよ!
□主人公特権その2
もっと言えばアスランとカガリがあのまま死んでれば…そうすればそれなりにまあもうちょっとはちょっとはリアリティがあったのでは…。
□交わされた笑顔
それ言うならフレイのあの扱いは一体…最高のコーディネイターには霊能力もあるんですか?あんなに死んでから会話しなくていい!生きてる時に一言だけ、一言だけ「わたし、ほんとうに、キラが好きよ」って言わせてあげろよ、何だよ結局キラフレ超絶両思い(意味不明)だったんじゃんよ!あの笑顔から始まるはずの未来は凄く希望に溢れてたんじゃないだろうか。殺すにしてもさ、後リアルタイムで1分待てなかったのか仮面。
さ、最後キラが無傷だったのはフレイの想いのせいか…?ならまあ認めてやりたいが…ごめんフレイ私無理!!(泣)やっぱ無理!おかしいよ…。
サイとも話させてあげたかったなあ。キラとサイとフレイでさ、そんなに台詞いらないんだよ。キラには「ごめんなさい」「すきよ」、サイには「ごめんね」「ありがとう」って言えれば、それだけでも言えればフレイは何の不安も後悔もなく死んで行けたんじゃないのかな…。

■妥協点
□嘘つき
すいませんマリューさんのあの一言すっごい良かったです!本当に悲しそうで…でもその後一応ちゃんと復活してたし良かったと言うか、さすがと言うか。彼女は軍人ではないけど一般人ではないですよね。

□カガリに会えて良かった
アスカガはね、最後あのまま自爆してれば結構感動的だったんじゃないかと…。カガリの「逃げるな」は憎悪に捕われたまま死んだ父を見て…っていうアスランの行動を諭してるんでしょうね。やっぱりアレに引きずられての決意だったろうから。
まあ地球撃たれるくらいなら私、100人だってアスラン殺せますが。カガリは無理だったと。それに自爆コード入力してから即効でルージュで脱出…っていうのもカガリが身の危険を顧みなければ一案は一案なんでしょう。
まあ本当にアスランはカガリに会えて良かったよね…カガリには可哀想だけどね…。
しかし今回やっと、アスランにとってのカガリ≧キラになったような気が。
逆にカガリはキラ>>アスランくらいになっちゃったような。

□はあ〜…(安堵)
良かった…良かったディアッカ生き残った…。大怪我するって言う話でしたけどそれもナシで。しかしよく頭から流血する男だな!(笑)
イザークとは話したんでしょうか?AAでも何か険悪だったけど…まあ一応イザークは戻ってましたけどね。そしてディアッカはちゃっかりミリアリアの横をゲット(笑)まあでもこれ自体はそんなに変じゃないよなーだってあのポジションだったらどっかに捕まらないとだし(危ないから)そしたらサイかミリアリアかどっちかだもん。
この2人はやっとスタート地点、かな。イエ、もちろん私はスタートしてくれなくても構わないのですが。

しかしやっぱイザークといるとディアッカの見せ場取られちゃうんだよね…ディアッカは誰と絡んでも面白いのでもっと別の人と絡んで欲しかった!ミリアリアも微妙に反応薄かったしさ。
別にディアッカ好きじゃなくても(もちろん好きじゃないだろうけど)さ、半分以上自分のために戦ってくれてる相手が死にかかってるんだからもうちょっとあるだろうよ。
まああんな他のMSに思いっきり庇われてる姿見たら微妙かも知れないですが。

イザークってあの性格だし、本編を見る限り絶対イザ×ディア(しかも相当一方通行)だと思うんですがどうでしょう。(知るか)かなりディアッカ好きですよあの人。それこそアスランがキラ好きなくらい(うわ怖い)(しかもカガリがいない分最悪)(アスランは愛情を振り分けるタイプなので今後彼の中でキラの扱いはかなり落ちるでしょう)
まあ戦後のプラントで一緒に仲良く復興して下さい。まあプラント自体にはあんま被害ないからね。人口は相当減っちゃったろうけど…。そうするとやっぱりナチュラルとの交流が第一かなあ。支援で地球来たりとかしそうですね、ディアッカ。
もちろん本音を言えばちゃんとした会話(ディアッカとクルー・ディアッカとイザーク)が聞きたかったです。でも生き残ってくれたから取りあえずいいやーそれにこんな出来の回で喋られてもあんま期待出来無さそうだし

□事実
相変わらず本当のことしか話さない仮面。ひとりぼっちの仮面。
この人もうちょっと上手いこと使えなかったんだろうか。


■総括
つまんなかったけどディアッカが生き残ったからいいや。
所詮私にとってSEEDはガンダムではなくオリジナルアニメ。でもバスターでもデュエルでもナスカ級でも楽しませてもらったのでよかったです。これからは地道にMS萌えで!プラモデル買っちゃおうかな。

しかし、SEEDの素材は本当にもう限り無く良質だと思う。キャラだって設定や展開次第でもっと幾らでも輝けた。何年かしてから、誰かが一念発起してリメイクしてくれないかな。そしたら絶対見ます。

色々文句書きましたけど、それでもここ2ヶ月くらい、毎週土曜が楽しみで楽しかったです。ありがとう。



2003年09月21日(日) ガンダムSEED 第49話「終末の光」

視聴後の第一声:「これは来週全員死ぬかも知れん。」

さて。「ふざけんなこのクソアニメ」という感想を求めていらっしゃったやさぐれた方、多分お力になれません。
「無意味に殺し過ぎ」だと思われる方。私は「戦争してるんだろ?」とお答えします。
「メインが死なない」と言われる方。「だって主人公なんだからしょうがないじゃないか」と私は思います。
今回は「死んじまったものはしょうがない」「ならばなるべく肯定的に前向きに」という心意気で行きます。

■見ろ、人間が風船のようだ
うわあ、自分で書いてて痛い…。ぐっろおおお(泣)ううう…でも地球軍だってボアズに同じようなことしたもんな。しょうがないよな…。
ていうかプトレマイオスクレーターには一般人はいないんですよね?キラとアスランが行ってたような学校とかそういうのは別の場所にあるんでしょう?それか開戦と同時に一般人は強制退去させられたとか。
まあ一般人が死ぬ描写は出て来てないので(多分)完全に軍事使用地区なんでしょう。

■申し訳ありませんがまとめてお願いします。
□M1アストレイに乗ってた女の子3人
まあしょうがないよね…彼女たち確か元々オーブ軍のパイロットだったんだし。今までの戦いで散々M1部隊やられてるし、ここで彼女たちがやられない理由の方が分からない。確かに一瞬で死んじゃったけど、でもそれが普通の軍人の死に方なんじゃないのか?本来なら脇キャラにもならないような位置付けだったんだし。あくまでオーブ製のM1アストレイっていう機体があって、それには元オーブ軍のパイロットが乗って戦ってますよ、っていうのをアピールするためのキャラだったわけで。だったらこれだけの激戦の中で彼女たちが戦死するのは当然の結果だろう。
別にカガリの種割れの理由付けって訳でもなかったしな。カガリは戦火がどんどん大きくなって、危険度が増したから種割れしたんだし。その危険度が増し足って言うのを分かりやすく表わすのがM1隊の死。本当は別の名前も顔もないM1が撃たれたのと一緒じゃん。
彼女たちは軍人だった。パイロットだった。戦っていた。でも力が足りなかった。だから死んだ。そういうことだ。若くても女の子でも、軍に志願した時点で彼女たちは覚悟してたはず。だから、しょうがなかったんだと思う。
ちなみにカガリの種割れはいらなかったと思います。異様に上手くルージュを乗りこなせたとしても、無理矢理才能があった、っていうことで納得させた方が良かったと思う。

□禁断・災厄
イザークとディアッカの連携攻撃でフォビドゥン撃沈。あれって連携攻撃だよね?イザークが突っ込んで行く前にバスターがフォビドゥンに打ち込んでたし。お前らその見事な連携をニコルが死ぬ前にやっておけよ…とは今言っても本当にしょうがないので思うだけにしておきます(寒)
しかしイザーク本当にディアッカいないとダメなんだね…何か空しい…。
しかしミーティア付けると本当に強いな!カラミティもしょうがないよ、最強機体2機がかりでやられたらさ。
…それに彼らは核ミサイルを守ってたんだ。

…彼らが結局何の救済も与えられずに『パーツ』のまま死んでしまったこと、それは本当に心苦しく思います。結局彼らには選択肢を与えられることすらなかった。それは本当はあってはいけないことだった。
でもこの『あってはいけなかった』最終戦の引き金を引いたボアズへの核攻撃、それをさせたのは間違いなく彼らだったわけで。…救われるべきだったけれど許されることではなかったんだろうか。
恐らく戦争が終わったとしても、彼らには普通の生活に戻るだけの肉体も精神も残されていなかったと思います。もしも強化の方法が、戦後(必要無くなった時)ちゃんと通常レベルまでの改善を見込めるようなものであったならば、3人だけではなくもっと多くの強化人間が投入されていたはずです。しかしそうではなかった。ということは、いくらアズラエルと言えども一般の地球軍兵士を強化出来るようなシステムにはなっていないと言うこと。本当に『使い捨て』するしかないと言うこと。
…死ぬことで、ようやく彼らは解放されたのかも知れません。それを彼ら自身が求めていたかどうかは定かではありませんけれど。
誰からも認められず、許されずに散った彼ら。せめて安らかに。

□ 「俺はお前を否定する」
仮面にそう叫ぶことで、フラガは多分勝ったんだと思います。彼は仮面の言葉が真実になってしまっていることを知ってる。人間がどんなに醜いか知っている。人間がどれだけ憎みあうことができるのか知っている。多分、作中に出てくる全てのキャラの中でトップレベルに。彼はそれを実感して生きて来た。
でも、それでも彼は人間を愛した。マリューを愛した。オーブの遺志を信じ、戦う先にある平和を信じた。続く未来を愛した。
…彼が死んだの、寂しいです。悲しいです。マリューとずっと一緒にいて欲しかった。多カップリングのSEEDの中で、この2人だけはいかなる出会いであっても絶対に恋に落ちただろうと私は思う。一時期言われていたアスカガのような『敵同士』であっても、彼らはお互いを愛するようになっていただろうと。彼らが恋に落ちないのはきっと、一生出会うことがなかった場合だけだろうとすら思っていた。
出会えたのに。彼らは出会えたのに。引き裂かれる。死者は永遠に死者であり、生者は死者に近付けない。
…それでもフラガは最後の最後まで彼であった。マリューとAAを守るために帰って来た彼は、マリューとAAを守って死んだ。本当はアラスカで別れた時に、マリューの死と言う形で行き止まるはずだった彼らの恋が成就し、彼が彼であるために死んだと言うことは、この世界の中信じられないくらい輝いていることなのかも知れない。
だからマリューには諦めないで欲しい。恋をすることを、誰かに近付くことを、もたれ掛かることを。10年でも20年でも30年でもかかっていい。いつかきっと誰かに出会える。癒してくれる人に出会える。彼女なら会える。変わらないでいて。諦めないで。
誰も恨まないで、何も憎まないで、今はただ彼の喪失だけを哀しんで。

□誰かの影
ナタルって結局昔の自分のしっぺ返し喰らっちゃったのかなあ…。まあナタルの言う『上官』とアズラエルとの間には日本海溝よりも深い溝があったわけだが。…でも反感を持ってたとは言え、核ミサイルをプラントに打ち込むためのピースメーカー隊を援護していたのは事実だし。
でも最後は『軍人』としてではなく、『個人』として信じるもののために死んで行くことを彼女は選ぶことが出来た。…恵まれてるよね。
ナタルのマリューへの思いって何て言うか…限り無く恋愛感情に近いものだったじゃないかと思います。イヤ別に百合カップル推奨とかじゃ全然ないんですけど。でも多分ナタルはマリューの自分にはない優しさに憧れ、命取りになりかねない甘さを愛しく思い、そして守りたいとどこかで願っていたんじゃないだろうか。彼女はマリューと出会うことの出来た自分を誇りに思いながら死んで行ったんじゃないだろうか。
変わることのない『善意』とか『素質』とかが誰かに対してプラスに働く、そういうことを表わしているのがマリューとカガリなんでしょう。
しかし本当にフレイには無事にAAに辿り着いて欲しいですね!そんでちゃんとナタルに付いてマリューに話してあげて欲しい。(…そう言えばイザークも一応フレイに思い出されてたなあ…平素では絶対に気が合わないと思うんですけどね、この2人。コーディネイターでもやっぱりむかつくやつはむかつくとでも思ったんでしょうか)

■登場人物であり、そして観客
ラクスは狂言回しなんですね。彼女が断言したり答えを出したり何かを明確にしたりって言うことがあまりないのは、そのせい。彼女はスタッフの代弁者。
…しかし彼女の種割れた顔は怖いです。


さて、ここからはムードを変えてお読み下さい。
■今週のディアッカ
ディアッカも出来れば無駄に地球軍とも戦いたくない様ですが(だってジェネシス破壊が目標なんだもんね)、結局聞いてもらえないので攻撃。何だかんだ言っても彼は兵士、「向かってくるものは殺す」というスタンスなのです。…まあしょうがないよね。殺さないで済めばまだ良いけどさ…地球軍やっぱり核撃とうとしてるし…。
後ろから攻撃喰らってピンチなデュエル!後方支援だったじゃないの?なんて言う突っ込みは今更無用、どんなに丸くなろうが彼はイザーク・ジュール、勝ち目がなくとも猪突猛進な男。
そんな彼を救ったのはバスターの一撃。驚くイザークに「ほら、敵じゃないって言ったろ?」とばかりに微笑んでみせるディアッカ。あっさりと懐柔されるイザーク。…やっぱり一人で寂しかったんだね、君…。何か可哀想になってしまいます。
しかしデュエル強いですねー!アサルトシュラウド付けたデュエルは当然宇宙の方が有利だしな。大気圏付近でキラにやられた時に比べれば当然イザークの腕も上がってるだろうし。うーんバスターとデュエルの連携攻撃。私的好き機体上位2つ。眼福でした。
その後も割と大活躍なデュエルとバスター。…しかしこんなに主人公2人が目立たない話でいいんでしょうか49話なのに。来週終わりなのに。
私はディアッカ大好きなので彼さえ生きていてくれればもうどんなラストでもいい、と思っているのですが。例のフラガがローエングリンシールドで押さえてるところ。何やってんだイザークなんてうっちゃって置いていいから助けに来いディアッカーーーーー!!と思いました。バスターにはシールドがないのであの状況でAAを守ろうとする場合、それこそ文字どおり身を挺するしかなかったんですが。…まあでもフラガが死ぬくらいだったらミリアリアも守れることだし、ディアッカの死に時ではあったよなとか。考えちゃったりして。イザークに殺されそうだな、私…。
まあそんなこと言ってももうフラガ死んじゃったしディアッカは生きているので、このまま来週も乗り切ってもらいたいです。来週冒頭ではAAの援護にやって来るでしょうけどね、バスター。ミリアリアに死なれたら困るからね、ディアッカ。

「戦争に関わったやつは皆死ね」という監督の主張が透けて見えたような気がした今回なのですが、気のせいだったことにして乗り切ることにします。



2003年09月13日(土) ガンダムSEED 第48話「怒りの日」

私的サブタイトル:「失速の48話」
何か久しぶりに面白くなかったな…ていうか見てて脱力してしまった。色々と。

■怒りの熱線
うおおおお…ジェネシス凄い…ザフト最初ッから殲滅戦やれば勝てたんじゃないか?いやされても困るんだけどさ。しかしあの位置から地球が直接狙えるのか。どれくらい距離あるんだろう。
しかしここで本当に「変わったなーお前!」と思わされたのはディアッカとイザークですよ。前の二人なら間違いなく口笛吹くかニヤリとするところじゃないですか。ディアッカはまあ分かるとして、イザーク。彼にとってはちゃんと『敵』を殲滅する光だったはずですからね。今彼は何に疑問を持っているんだろう。核エネルギーを使うこと?かつての仲間と隔たってしまったこと?武器を持つこと?敵味方に分かれること?大量虐殺兵器を作らせてしまう悪意?

■あれ?
ここに来てアズラエルが意外と正論を吐いている…確かに放っておいたらまず間違いなく月基地は狙撃されるわけで、月から部隊は引き上げないといけない。引き上げた部隊があんな物凄い兵器を残して地球に還るなんて出来ないだろう。大体一回地球に還っちゃったらもう宇宙に出る基盤がないよな、月基地ないんだから。
今回の彼はコーディネイター云々よりも本当に地球のことを懸念しているように見えた。いや、相変わらずみっともなくて責任転嫁ばっかりで小物なんだけどね。地球人なんだから地球心配して本当に当然なんだけど。でもいつもより言ってることは独りよがりじゃないよね、少なくとも。ちゃんと他の人間でも考えうる選択肢の中からチョイスしてるというか。
いや、でもやっぱり野蛮なのは民間人ばっかりのプラント攻撃しようとした核ですが。(ここは退けん)
しかしナタルも難儀な…フレイも難儀な…あ、彼女ちゃんとオペレーターの仕事してましたね。しかし彼女のポジショニングは本当にどうなるのやら。

■隊長…!
普通に虎隊長が素敵でした。そうだよね、人は慣れちゃうんだよね…。キラは慣れようとして結局出来ずに立ち竦んじゃったんだよね。誰か助けてあげてよ。ていうか、フレイに助けてあげて欲しい。キラにフレイを助けてあげて欲しい。今回見て、本当そう思った。

■アスラクファンの皆さんに心から同情したい
誰か教えて下さい。あの種持ちコーディネイター1号を見送る恋する乙女は誰ですか。
て言うかあの指輪は何?明らかに女物でしたが…ラクスの私物?でも宝石なんかも付いてない感じだったし。
あーいや指輪はいいんですよ。指輪はいいんです。ただ「かえって来てくださいね…私のもとに」っていうのはいくら何でも違和感があり過ぎるよ。「私たちのもとに」だったら全然オッケーだったんだけど(その後の乙女表情を除く)
キラ→ラクスのキスは恋愛色を感じませんでした。直前の表情も辛そうだったし…キラ的には前にフリーダムで飛び立つ際にラクスから送られたキスと同じ位置付けだったんじゃないでしょうか。「僕の力も君と一緒に」とか「頑張って」とか。「ありがとう」もあるかな。
うーん、ラクス→キラははっきりしてると思うんです。女の子として、彼女はキラに惹かれてるんだと思う。(ラクス様が好きな私としては何か色々納得出来ないけどさ)でも今回のキスをキラ→ラクスのフラグにするのはどうかな、と思います。…正直、キラが還って来ないような気がする。
つーかアスラクはどうなったのか…イヤ元々恋愛感情じゃなかったですけどね。それでも一言くらい決着をつける言葉があっても良かったんじゃないだろうか。今なんかもう完全に『同志』ですよ…。

■臨戦態勢
カガリ…キスする時までそんな「さあ来い!」みたいな勇ましい表情しなくてもいいよ…。
おかしいなあ、43話のハグシーンでは大いにアスカガに萌えたんだよ私。その当時は45話でキスって言う噂があって、実は凄い楽しみにしてたし。でも今日全然萌えなかった…。ああ、まあアスランが一方的に、っていうワケじゃなかったから良かったけど。
でもやっぱりアスランは一方的にカガリから与えられていると思う。それでいいのかな。カガリ本当にその男でいいの?君だったら多分、もっとちゃんと与え与えられる相手と出会う機会を掴めると思うよ?アスランにとってカガリと出会えたのは確かに僥倖だと思うけど。疑似アスキラっていう感じもしなくなったし。
ルージュについては思ってたより拒否反応出ませんでした。そりゃそうだよね、地球が危ないんだもんね…本当に殲滅戦になっちゃうんだもんね。ダコスタ君が乗ればいいのは事実だけど物語上現実的じゃないもんなあ。地球がプラントが危ないんなら、確かにオーブの姫君云々言ってる場合じゃないよ。乗れる人が乗る。少しでも可能性を広げないといけない。殺しあわずに済む明日のために。そんな明日が来るように。それで戦場で死ぬようなことがあっても、地球と比較してしまえば仕方ないって言えると思う。今彼らがやろうとしていること、守ろうとしていることはウズミ氏の志から外れていないとも思うし。ルージュが出ることで世界が救われることはないかも知れない。でも少なくとも、滅ぼすことにはならないかも知れない。多分、理由としては十分過ぎるんだ。だって本当に世界がかかっているんだから。
…それになんか、ここで乗ろうとするのがカガリなんだと思う。もうここまで来たら下手に変わらないでいて欲しい気がして来た。大丈夫。多分今、彼女の資質と選んだ道は拒否反応を起こしていない。なんとかなるよ。

■ネックレス
本当になんかもう、ディアッカもイザークもキラもアスランもラクスもカガリもフレイも殺していいから、フラガだけは還って来させてあげて。勝利なんてなくていいから。生きているだけでいいから、マリューのところに。
今回に関しては船長なのにブリッジ離れていいのかとか、そういう突っ込みはしません出来ません。彼女にだけは許されてると思う。だって彼女たちはやっと出会えたんだから。心配して当たり前だよ、怖くて当たり前だよ。あーもう本当にお願い!フラマリュだけは成就させてやってくれ…!!
でもさーキスはいらなかった気がするんだけど。ハグとキスを禁止したら、種スタッフは恋愛描写が出来ないんじゃないかって、そんな気にさせられた。何か逆に白けてしまった。愛情を伝える方法ってハグとかキスだけじゃないと思うんだけど。アスカガキララクと差別化を計るんだったら、ここで敢えて手を握りあうだけにするとか。そっと寄り添うだけにするとか。その方が2人の間にある絆が際立つような気がした。だってアスカガキララクと違って46話から47話の間に何があったんですか、って聞きたくなるような関係じゃないんだからさ。

■これは妥当だし良かった。
ディア+ミリは良かったです。うん、あんくらいがいいと思う。本当に。ディアッカも惚れてる…って言うより、気にかけてる(恋愛要素でなく)相手に気にかけ返してもらって嬉しかったんじゃないかな。ミリアリアを守る、って言うのはいわば今彼にとって足場みたいなものですからね。それが強化されるのはとてもいいことだ。これでディアッカが生還した時にミリアリアが「お帰り」って言ってくれれば大満足。それ以上はいらないな、だって恋じゃなくていいんだから。いつかミリアリアがディアッカに笑顔を見せられるようになる。それがこの2人にとって一種のゴールだと思うから。
今回相変わらずミリアリアの口調は固いし無表情でしたけど、彼女って本来そう言うキャラじゃないと思うんです。笑って気遣って、そういうのが彼女の自然体だと思うの。あんな態度とってたら、それが本当に堪えてるのはミリィ自身だと思うんです。だからディアッカの前でも自然体でいられるようになったら、それはディアッカじゃなくて彼女自身にとって幸せなことなんじゃないだろうか。是非そうなって欲しいです。後日談ででも(笑)
しかしあそこで愚痴を言うディアッカがらしくて良かったですねー大好きです。その後の「バスター発進する」はいつになく真面目な顔で。ちゃんと切り替えられるんですね、彼は。やっぱり器用だ。大人だ。キラとイザークにもわけてやってくれ、その器用さ。

■クローン親子…
凄い…イザークには本当に父親がいるんでしょうか。
どの辺りに父親の遺伝子が残ってるんだ?!エザリアさんイザークより色白かったですね。ラクスと同じくらいかな…?色白度最高ランク。
この親子は普通に仲良さそう。でも多分アスランのところが例外なんだよな、アマルフィ家もかなり良好な感じだったし。コーディネイターって相当血縁大事にするはずだもの。(しかし私の中でエルスマン家は崩壊しているが)(大体普通に育ててあんな子供になったらご両親が気の毒だし)
イザークもコネで後方支援なんてかなり嫌がりそうですけど、母上に言われると文句も言えなかったみたいですね。それに彼自身も今物凄い勢いで揺れ動いてて、前線に出て行ったからって満足に戦えるような精神状態じゃないんでしょう。
あ、今回ディアッカが回想されてて嬉しかった。前回と違ってディアッカの言葉、じゃなくてディアッカ自身を思い返してる感じでしたね。エザリアさんに「エルスマン家の御子息が…」とか言ってくれるのかとちょっと期待したんですけど。アカデミーからの付き合いだとしても親は評議委員同士だし、エザリアさんとディアッカも面識くらいありそうだもの。
今回キスシーン連発でしたが、唯一これは普通に萌えた(笑)身内が仲良しなのは好きです。

■ちょっと待てオヤジ!
ちょっとちょっとちょっと!ザラパパーそんないかにも仮面に殺されることになりそうな台詞言わないでよ!せめてアスランともう一言交わしてからにしてくれ…ッ!キラのためにもカガリのためにもアスランのためにも!
あ、仮面の仮面付きヘルメットは笑うところですよね?

■次回予告
とうとうイザークが自分の決意と言うものをあらわしてくれそうですね。狙ってるの、あれは連合側のブリッジかな…?結局前線に出て来ちゃったんでしょうか。50話のオープニングではいよいよキラの横にイザークが来るかも知れません。多分赤服だな、そしたら。
とにかく兄貴を殺さないでくれ…(切実)


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黒沢マキ [MAIL] [HOMEPAGE]