+女 MEIKI 息+
DiaryINDEX過去のことさ


2004年03月26日(金) 人魚でもあるまいに


 朝起きると、男になっていた。
 ではなく、声が出なかった。
 カラオケ朝までコースで遊び倒しても掠れることの無いこの自慢のダミ声なのに、何の不摂生もしてないのに、だった。
 その数週間前には、話す相手によって言葉が詰まることがあった。なんだ?どうしたんだ?緊張してるわけでもないのに、壇上でのスピーチだって平気なのに、一体何がおきているんだろう?で、やり過ごしていた。
 全く声が出ないのは、さすがに焦った。
 おいおい、仕事はどうするんだよ、この状況じゃ無理だろう。電話連絡もままならない状態で、マズは社内連絡用のチャット&メールにて状況を説明した。
 運良くその日は、ボロ内臓の定期健診の日。それを理由にサボった。
 そして、病院ではいやがおうにも、センセと喋る。
 センセ、風邪かしら?と、声でない声で訊ねる。一応センセも喉やら熱やら診てくれた後、耳鼻科に回されそこでも同じように診察を受けまた内科へ戻ると、それらしい診断結果を出してくれた。
 2週間以上に渡って、長引くことは無いとは思いますが…というその診断結果を抱えて、これまた自分で笑うしかない状況だった。
 そんな中で、わたしはペットだけには声は出てた。いや、声というより「大宴会でハシャギ過ぎた明け方のオカマ声」だったが、出るには出たし喋ることが出来たことが嬉しかった。
 その事には触れずに、喋り捲るとセンセの予想した期間よりずっと早くに声は出るようになったし、処方したであろう薬の効果を待たずして平常に戻った。なんたって、処方された薬は睡眠導入剤と変わりないようなものだったし、それなら以前から貰っていたから、その時は貰わずに帰ってきた。
 今だから言えると、当時その状況は伝えられなかった人にその旨を伝えると、何の構えもなく聞いてくれたのも、ありがたかった。
 医者は何某かの病名を付けるし、付けてもらったほうが安心することもあるけれど、時にそんな症状に名前を付けられると、かえって焦ってしまうもんだと思った。




 新しい生活のリズムに慣れることは、私にはとても難儀に感じることがある。
 だからとて、何時までもその場に居られるわけでなし、早く慣れようと頑張らないだけなのかも。
 前のめりにならないように、するだけなのかも。




 覗く瞳にわたしが映ったのだから、もうそれはわたしのもの。
 明け方に呟いて 4点。




 『少年濡れやすく、恋成りがたし』探したのに出てこない。



2004年03月25日(木) よっしゃぁ!


 到底、カッコイイ別れのシーンなんてあるはずもなく。
 泣かないように我慢をすれば、それは歪んだ笑顔になってみたり、ただ無口にその時を待ってみたりで、想像してたものとはかけ離れたカッコワルサがそこにあったりする。
 過行く電車をホームの端まで追いかけて、走り去る彼女に向けて掲げた花は、花売りから買ったけどベニスの運河に流してしまった想い出のくちなしの花だったよね、旅情。
 ありゃ映画だからカッコイイのであって、実際にそんなことあるはずもなく。鼻垂れて、赤い目をしたオンナがホームに立ってるなって見られたもんじゃないのが現実。
 そんなもんだよ。
 乗降で人の溢れかえる夕方のホームの端まで俯きながら歩いて行って、喫煙所で煙草を咥えていると、無機質な顔をした人たちが家路を急いでいるのが霞んで見える。唇に残る感覚を思い出しながら二本目の煙草に火を点けた頃には、その流れにわたしも乗らなければと思い始めて、やっと顔をあげて家路に向かう。
 それでも、カッコワルイのもまんざら捨てたもんじゃないって言ってくれる?




 卒業、おめでと。
 わたしの卒業式のイメージは、底冷えする体育館での長い祝辞と、最後まで歌詞が覚えられなかった仰げば尊し。
 あはんこそわれ〜めぇ♪歌いきって遊んでるようなガキでも卒業して大人料金を払うようになちゃうもんなんです。こんなんだけど。みんなは、どうぞ後に続かないように頑張りたまえ!




 一日中落ち着かない日、そんな状況も一言二言で元気になれる。
 人の言葉で自分の存在を確かめてたりするけれど、9点。




 時期はずれだろうが、アイスクリームは年中食べたい。出来たら好物に塗ってもみたりして。



2004年03月24日(水) 雨女


 帰りの電車内で知人とバッタリ会った。
 「どうしたん?ヤバイぐらいにいい女じゃん」
 むふっ。褒めろ褒めろ!
 そうさ、あたしは今日はめちゃくちゃイイオンナなんさ♪
 今夜だけはどんな口説き文句を並べられても、付いて行かないからね。
 いつものGパンに、ヨレたトレーナーで電車に乗っちまうことの何処がイイのか定かでないが。通勤帰りのような疲れた顔はしてなかっただけなんだろう。にひひ。




 途中の乗り換え駅にて、父の帰社時間の頃なので父の携帯にかけてみる。丁度、駅前の蕎麦屋で夕食をとって店を出るところだとのこと。駅前の喫茶店にて、待ち合わす。父とデート。
 わたしはファザコンである。
 父が好きで大好きで、今でもそれは変わらない。理想の男性だと、学生の頃友人に話すたびに「はいはい」と流されていたほどに。
 客席の多数ある大きな喫茶店に、先に入店し待つ。
 一本目の煙草を吸い終わる頃に父が自動ドアを抜けて入ってきた。遠目から見る父が随分と小さく見えて、時の流れを感じた。その場で立ち上がり、手を振る。にこやかな顔をして近づくのを迎えると、やっぱり相変わらず嬉しくなる。
 「なんだい?おまえ今日は随分とご機嫌じゃないか」
 開口一番、指摘された。
 母の体調の話しに始まって、いつものように取りとめのないお喋りが続き、あまり遅くならないうちにと帰された。
 店を出て、駅のエスかレターに乗りながら通りを歩いていく父の背中を眺めると、そこにもまた時が流れたことを少し感じた。
 やっぱり、相変わらず大好きだけど。




 そんな訳で、陽気のせいでちょっと頭の温かい感じのヤツが、ここに一人。
 って、顔色一つでバレるってのもどーかと。




 多かれ少なかれ、何某かの問題を抱えて、そのことに腰まで浸かって身動きできないでいた時に、柔らかい毛布に包んでくれるようずっと傍らに居て、懲りずに付き合ってくれていた人と逢った帰り道。いつしか大切に想う人になったその人の、優しい瞳に触れたのだもの、そりゃ堪らなく嬉しくなるもんさ。今夜は、文句なしの満点。



2004年03月23日(火) 足りません


 ここほんの数日で、自分についてわかったことは、真正の莫迦だということ。
 教わることはニワトリの如くサッサと歩くそばから忘れ行き、物事に対する流れなんぞ一切理解しようとせず、なんたって何かが起きても反応の鈍さはこの上ない。
 さらに悪いことにはやる気ってば何のこと?状態。

 それでも何かにしがみ付きたくて両手を伸ばすけれど空を掻くばかり。
 わたしの素直になることって、泣くことだったわけでもあるまいに。




 『助けてえーんじぇる 林檎を齧ったら、こんな苦しい気持ちにな・りゅ・のぉ♪』と、尾崎亜美も言っとりましたが。
 なんですか?これは。
 齧るどころか種さえも残さずペロリと平らげ続けて早ん年。
 それなのに、なんなのですか?この状態は。
 毒林檎の免疫は出来ているはずなのに、無農薬の林檎には手を出すのは危険が危ないです。
 それとも、時は流れて毒の品種改良も進んでいるのかしらん。
 どちらにしろ、保守的なわたしがここにドップリと鎮座ましましぃ。
 なんたって、楽園にずぅ〜と居たいもんですから。えへへ。
 とは言っても食いしん坊が何時までもつか。
 いっそのこと食らいついて毒で倒れたら、お目覚めのKISS希望。




 快楽主義の頑固者だけに与えられる称号が『Mぢょ』だそうです。
 従順で、相手に慎ましやかで、なんていうのは「そーだったらいいのになぁ♪」ってな男の勝手な妄想だそうで、本来は存分に満たされなきゃイヤ!物足りないのよ!とせつく&せつくで。これでお腹イッパイとは決して言わないらしいです。「おやおや、まだ足りないのかい?よしよし」と困ったフリをしつつ与え続けることに喜びを見出し、望まれたことを叶えてあげようと相手を第一に考える愛情溢れる者だけに与えられる称号が『Sお』なんだそうです。
 SM好きが高じて気付けば四半世紀を過ごし、今は縄師○○と名乗るオジサマが、しみじみと語っておりました。
 「ねぇ、オジサマは『Sお』なの?」と伺ったところ、言葉を濁されたので、きっとそうなのだろうと想像し微笑み返すと、同じように微笑み返されました。当たったな。
 遠まわしに彼女が出来たことを仄めかされ惚気られて羨ましくもあり、色気を忘れないで年を重ねて素敵。

 色気と言えば、
 最近、あんたエロでなく、イロボケしてるんじゃないの?と、ご指摘受けマシマシ。あのぉ、元々エロではないのですがと今更ながらに否定はしたものの、これまたニッコリ笑って流されマシマシ。



 どんな話しを聞いても濡れない癖に、とあるワードでは反応する女体也、鍵穴に合う鍵見つけて 7点




 物珍しいから好物なフリをしてるわけじゃない。厭きないから好物。
 「だからもっと」と欲しがれば『Mぢょ』?

 三枝夕夏の歌い方が、ふと菊池桃子を思い出す。しかも『ラ・ムー』時代。



2004年03月21日(日) 心字池の亀は元気かしら?


 無くしたネジが見つかったのか。
 今まで無くても動いていた箇所が、全て軋む音を立てて動き出したようで、苦しい。痛い。考えることが出来ない。わからない。

 自分が何をしているのか分からなくなりそう。




 なーんちってな。
 声を発してないと、言葉って出てこなくなるものらしい。
 せっかく言葉が喋れるようになったんだもの。振り出しには戻らねぇぞ。
 たまに、その言葉選びが間違ってたりするけど。




 胡桃の日から逃げ出すのは、イヤです。いっそくるみ割り人形を呼んで宴会したいです。
 宴会といえば、もう梅はすっかり枝ばかり。
 今年も梅見が出来なかったなあ。

 んー、梅が枝餅が食べたくなったぁ!7点。




 ずっと夢の中ならいいのに。それなら一緒に居られるのでしょう?




2004年03月20日(土) 3月なのに、雪だってさ


 見上げれば手の届きそうなほど低い空から、余すところ無く細い道まで凍てつかせるように、冷たい雨に混じって、千切ったような綿雪がほわほわと降る。こんな寒い日は、暖かな部屋で何も見まいと瞼を閉じて過ごすのがいい。

 離れている魂の半身を両腕で引き寄せ、抱き締めたはずが抱き留められていた、夢の中。熱く伝わる鼓動は果たして誰の生きている証?
 ねえ、どうして人は夜に泣くのだろう?
 溢れ出す前に、瞼を閉じて眠りに就こう。




 手を伸ばせば届く距離に居る人は一番遠い処に存在していて、すぐには触れられない処に居る人が今は一番近しい人に感じる矛盾。




 切なさと嬉しさの狭間で 6点。




 待ち焦がれていた言葉以上の気持ちが伝わって、そんな時は溺れてもいいですかい?



2004年03月17日(水) ノドボトケさん


 『ぅ〜ん♪とても新しい感覚だ、お嬢ちゃん。いいと思うよ』
 不思議な感覚という触れ込みの【なっちゃんスムージー】を飲んでみた。
 白濁系ドロッと飲料。
 キャップを開けるときに、これはボトルを振っていいのか?それとも振らないのか?と疑問に思い、ボトル横に記されているものを読むと「果実分が沈殿しておりますので、栓を開ける前に軽く振ってください」とある。ほぉほぉ、振るのかやっぱり。
 んが、しかしその後にも注意書きがまだ続く。
 「但し、おいしさを保つため窒素充墳しておりますので、強く振ると中味がとびだすことがあります」
 って、どっちなんじゃい!
 こ、このぐらいか?
 おそるおそるカシャカシャ。カチッと開けてみる。
 んー、振っても振らなくても一緒のような。
 あんまりおいしくなっ。
 もっと爽やかかと勝手に思い込んでた。
 ノドボトケさんの嘘つき。
 ノドボトケさん=千葉真一だと知ったのは、随分後。


 どうせなら、これでもか!ってぐらいの甘い【不二家ネクター(ピーチ)】のほうが、ドロッと系でも許せる。
 【いちごとバナナのデザートネクター】に、ちょっと期待。
 頭痛くなるほどに、やっぱり甘いんだろうか?
 MAXコーヒーの甘さと比べたら、どっちが甘いんだろう?




 島谷ひとみはトクに好きではないが、歯磨き粉「アパガード」のCM(3月20日からオンエア開始予)のKISSは好き。




 最近、KISSが好き。
 極上のあの柔らかさを想像して 8点。




 ふと思いついての行動でも、ものすごく嬉しかった。まだまだ全然慣れてないけど、いつだって待ってる自分がそこに居たことを再確認。だからさ、早くおいでよ。



香月七虹 |HomePage