海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2003年08月22日(金) 閑中 忙あり

お盆が終わってしまうと、造り酒屋というのは、とたんにヒマになり、9月は、2月と同様、年間で最もヒマな月のひとつ……、のはずでした。

ところが今日は、分単位で右往左往する大変な一日になってしまいました。

朝一番に琵琶湖岸の会員制ホテルに納品がひとつ。おみやげコーナーで販売されますので、御客様がおみやげを物色する前(朝食をとっている間)にお酒をならべます。

帰社後、社員さんといっしょにサーマルタンクにマイナス3度で貯蔵していた最後の生原酒をビン詰めラインに移動し、16.5%の規定の濃度に割水です。

10時すぎから、町内の大得意さんのお母様の御葬式に参列、残暑厳しい中、黒服で1時間半ほどたったままなので頭がボッとしてきます。

葬儀終了後帰社、お昼休みの間に、明日の地蔵盆で使う生ビールサーバーを問屋さんに取りに行き、途中で配達を2件、あさってから早藤君が能登杜氏組合の夏季講習に行かねばならないので、銀行でお金を引出しです。

辛うじて1時に帰社、お昼はとらず、社員さんと一緒に午前中に割水した最後の生酒をビン詰めです。2時間がかりで1.8リットル800本強をビン詰め、後片付けと、ビン詰めした生酒を冷蔵庫に移動するの社員さんにまかせ、地蔵盆で使うテントを借りに商工会へ、明日は土曜でお休みなので、5時までに受け取っておかねばなりません。

テントを明日の地蔵盆の会場に置いて、やっと遅い昼食。帰社してまた1件配達を済ますと早や5時です。海津ほろよい日記を更新し今7時すぎです。

7時半からはマキノ東小学校で、あさっての小学校環境整備(要するに草刈り)の打ち合わせ、9月の運動会の打ち合わせやらを行なう予定です。

はーーー。酒を呑んでいるヒマがないじゃないか。











2003年08月20日(水) 不渡手形

「不渡手形」を出した取引先がでました。

御主人が病気で療養中でお仕事ができず、ずっと店を閉めておられたのですが、不渡りを出すとは思いませんでした。

こじんまりと御夫婦で商売をしておられ、安売りもせず、お酒の販売先も個人がほとんどのはずで、売掛金を回収できなくなるような危ないところはないはずです。

弊社が受け取った手形も不渡りになり、ほかの酒造会社が受取った手形も不渡りになったそうです。

手形管理をどのようにしておられたのかわかりませんが、事前に連絡していただければ、期日を何ヶ月か先に延ばした新しい手形と交換するような方策も考えられたのです。銀行取引停止になってしまったら取り返しがつかなくなります。

ちょっと手形のことを勉強してみると、手形にまつわる汚くてえげつない裏話は、枚挙にいとまがありません。義理で裏書をしたために財産を失ってしまった人間は無数にいます。

大企業ならともかく、私たちのような零細な企業は手形を切らないにかぎります。

さて、どういうふうに不渡りを出した得意先は事後処理をされるでしょうか。商売人としての良識と覚悟がためされます。





2003年08月18日(月) 病院のハシゴ

♂ ♀ 誕生 死 ∞ ベンケイシー! 
ほろよいです。

自分は全く大丈夫なんですが、お見舞いやらアッシー君役で京都市内の総合病院を2軒ハシゴしてきました。

まずはJR丹波口駅近くの京都回生病院へ、ここはこじんまりとした病院なのですが地域密着型の病院で、先生の評判もよく、周辺の御老人方がたくさんおいでです。看護婦さんもどこかの大病院みたいに、カルテを山盛りもって目を三角にしてせわしく歩き回っていないので、好感がもてます。

病院の受診システムがよく呑みこめていないお年寄りに対し、頭から高圧的に指図する看護婦さんを、この間ほろよいが検査を受けた病院で見かけたもので、特にそう感じるのでしょうか。

お次は京大付属病院。新装開店したところで、とってもきれいでした。受診者には携帯端末を貸し出し、自分の受診する順番や呼び出しができるようになっており、迷子にならなくて済みそうです。支払いもATMのような機械にお金をいれればOKだそうで、支払いで待たされる時間も短縮できそうです。

昔は京大のドクターはもちろん、看護婦さんまでもが威張っていたものですが、今日うろうろした限りでは、病院の空気が以前にくらべるとソフトになった印象をうけました。

でも、ほろよいはハシゴするなら居酒屋のほうがいいです。






2003年08月17日(日) 冷夏

ぶるぶるぶる おろおろおろ ほろよいです。

8月にはいり少し日照が改善したかと思えばまたまた冷夏に逆戻り、お盆の期間中は曇ったり雨降りの日ばかりで、快晴の日がなかったという大変な年になってしまいました。

この時期はハナエチゼンやコシヒカリといった品種が、つぎつぎに出穂(しゅっすい)開花して、受粉し、子孫を残すためにお米の中身を充実させる時期にあたります。

こんなに低温と日照不足、雨降りがつづくと、イモチ病が発生したり、花が雨に打たれて受粉が阻害され米が実らなかったり、受粉しても日照時間が足りないと光合成が充分に行なわれずお米の中身が充実しません。

1993年の冷夏以来の、大凶作になる可能性がでてきました。

お米の市場では本年産早期米の入札がはじまっており、本年産宮崎県コシヒカリが入札で60kg24.091円の高値をつけました。

これは前年同期で7.791円(47.8%)の大幅な値上がりだそうです。

おまけに、不作を見越した米穀業者が14年産米の確保にのりだし、銘柄米を中心に高値で取引されているそうです(興味のある方は「米穀データバンク」のサイトを検索されると、お米の相場や、作柄、不当表示した業者の処分などの資料が出ておりおもしろいと思います)。

93年と異なるところは、古米、古古米の備蓄が充分にあることで、新米にこだわらなければお米がなくなってしまうということはないようです。

山田錦も茎の中に幼穂(ようすい)が形成され、出穂の準備をはじめる時期になっています。天候の回復をいのるばかりです。











2003年08月13日(水) 清原はスゴイ

遠い夜空にコダマする、竜の叫びを耳にして……。
かっとばせー たあーにしげ!

にわかドラゴンファンのほろよいです。

豚児たちにせがまれ、行ってきました名古屋ドーム。

巨人、大鵬、卵焼きで育ったほろよいも星霜を重ね、ひねくれた中年オヤジと化し、アンチ巨人となってしまいました(どうも江川事件から巨人に対するシンパシーが変質していった気がします)。

いまでは巨人を負かしてくれるチームならどこでも大歓迎という、いいかげんなプロ野球ファンではあります。

プレイボールのあと、食いしんぼの6年の娘はさっそく弁当をひろげ、観戦しながらぱくついています。2年の息子はノートをひろげ、先発メンバーの名前の横に、ライト前ヒットとか2塁ゴロとか、自分なりのスコアブックもどきを作り几帳面にメモしています。野球を見るより、子供たちを見ていたほうが面白いなんていえば、親バカでしょうか。

試合は巨人工藤と中日山本の投手戦から、8回谷繁の3ランで決まってしまいましたが、9回表の清原のホームランはスゴかった。バット一閃、一直線にレフトスタンド中段に、レフトは一歩も動けません。打球の速度、伸びがぜんぜん違います。
こういうのが現場の醍醐味というんでしょうね。

最後に酒呑みから苦情を2つばかり、なんでビールの場内販売は7回までなんだあー。8回からはビール販売の兄ちゃんが全然いなくなってしまったのだ。祝杯が呑めないではないかあ!

もうひとつ、カップ酒の販売はなんでアイスといっしょにやるんだあー、夏に人気がないのはわかるが、アイスと一緒とはねえ、ナメられたものです(お後がよろしいようで)。







2003年08月12日(火) お盆を前に

さもあらばあれ ほろよいです。

夏バテにやられ日記をさぼってしまいました。

職業柄、寒さには結構強いのですが(3度の冷蔵庫の中で1時間位は平気でラベルを張っていられる)、暑さにはからきしです。

暑さで睡眠は浅いし、バカボンなバス釣りの連中には朝早く起こされるし(なんと午前4時くらいからほろよいの家の前の湖岸で釣りをはじめてくれるので、迷惑千万、声高に講釈をたれながら釣るタチの悪いのもけっこう見うけられます。彼らには住人が寝ていることなど眼中にないので始末に悪い)。

仕事をはじめるとイレギュラーな急ぎの注文が入って(大至急とか、今日の便で必ず出荷してねとかもう大変)だんどりは狂うし、冷蔵庫と外気の中を往復していると体調は変調をきたしてしまいます。

夜ともなれば、やっぱり呑んでしまうのでまたまた肝臓に負担をかけ、秋うこんを手放せません。

でもどうやらお盆を迎えられそうです。明日は家庭サービスで名古屋ドームに中日巨人戦を見に行ってきます。

一杯呑んで大声を出してストレス発散といきたいものです。







2003年08月08日(金) 台風がやってくる

今日は近所のお家で棟上げがありました。

こういう地元の御祝儀には、竹生嶋の金紋本醸造を2本贈るのがこの辺の習慣です(ありがたや、ありがたや)。

きのう在庫をあらかた販売してしまったので、今日は朝一番から前々日にびん詰めしておいた金紋本醸造にラベラーでラベルをはり、トレードマークの緑色の包装紙を巻いて出荷です。

棟上の現場にお祝いのお酒を持っていくと、現場監督と施主さんが台風接近中の空模様の中、心配そうに作業を眺めています。

さてさて、こちらも台風がくる前に今日が期限のお仕事を片付けねばなりません(2時からは今津酒造組合の定例会があるのであせります。最近大津税務署や、今津税務署から酒類担当の方がお見えになるので、簡単に欠席という訳にもいかないしねえ)。

続いて長浜市のお得意に奈良漬粕の配達です。途中、木之本から長浜市にかけての田園地帯を横断する農道を通ると、半分以上の田んぼで稲が出穂しており、早いものは穂を垂れ気味にして強風に翻弄されています。

例年なら8月下旬から稲刈りですから、穂の中でお米が充実している最中の台風直撃になってしまい、お百姓さんはとっても心配しておいでだと思います。

万が一でも倒伏してしまえば、まともな収穫は期待できません。台風が大暴れしないことを祈るばかりです。






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