午前中、拙ホームページ9月の表紙に使う写真を撮りに、マキノの山手の方をひとまわりしてきました。
マキノ山田錦もそうですが、吟吹雪もそろそろ出穂(しゅっすい)が始まっているはずで、その様子もとっておきたかったので、契約栽培先の久保井、安井御両人の田んぼものぞいてみました。
案の定、出穂がはじまっていました。
ほろよいは出穂したての青々とした穂が風になびいている様子が大好きです。いかにも生命力に満ちあふれ、豊穣を予感させるシーンだとは思いませんか。
しかし、今年は田んぼの色がよくありません。出穂したての吟吹雪の田んぼはともかく、収穫直前の田んぼや、穂が出そろって黄色味を増そうとしている田んぼの色に冴えがありません。
天候に恵まれた年なら、つややかでまさに黄金色と表現できる田んぼがほとんどなのですが、今年は茶色味を帯びたり、イモチ病にやられ白っぽくなった稲穂がべったりと倒伏しているような田んぼもけっこうあって、遠めに見てもあんまり感心できません。
9月は秋晴れができるだけ続いて、晩生の吟吹雪や山田錦だけでも、そこそこの収穫になるよう祈るばかりです。
知内川中流域にある吟吹雪の田んぼを後にして、さらに山手に向かいます。冷夏といっても、しっかりとススキの穂があちこちで出始めていました。
石庭のかたくり寺から、里山ごしに竹生島が見えるスポットがあることを思い出しそちらに向かいます。こちらの集落はお寺のお世話を丁寧にしておられ、敷地内の雑草はきれいに除草されています。
日ごろのお仕事を忘れ、ひなびた山寺の風情を楽しみながら、最高のショットを取ることができました。
この「エンピツ」というWEB日記には、簡単な分析機能があり、「どこから自分の日記を見にやってきたのか」直前のアドレスを表示してくれる便利な機能があります。
ここ1ヶ月ほど、ヤフーやゴーグルといった検索サイトから、ほろよいの日記を読みにおいでになる人がちらほら現れました。
あるキーワードを打ち込み検索した際に、ほろよいの日記がトップから10番以内くらいに来ないと見てもらえないはずなので、まことに喜ばしいかぎりです。
どういうキーワードで、ほろよいの日記がヒットして、見にきておられるかというと、残念ながら「地酒」とか「純米吟醸」といった類の言葉ではありません。
第1位は「くれくれタコラ」???? ガクッ! 1ヶ月の間に、少なくともこの言葉で4人の方がおいでになっています。非常にマニアックな言葉なのですが、検索される方もけっこうおいでのようです。
第2位は「ソーダサイフォン」 現在3人の方がおいでです。これもお酒に炭酸ガスを溶けこませるという、ひとひねりした愛飲家しか検索しないでしょう。
第3位」は「冷夏」「不作」といった複数の単語での検索で2人がおいでです。今年のこの天候では、検索者のお気持ちは痛いほどほどわかります。
検索エンジンから日記を見にきてもらうには、一般人はあんまり使わない「マニアック」な言葉を使うと良いみたいです。
2003年08月28日(木) |
近江銘酒蔵元の会 総会 |
朝帰りのほろよいです。
きのう「近江銘酒蔵元の会」の年次総会が大津プリンスホテルであり、行ってきました。
蔵元の会は、東京農業大学の小泉武夫先生の発案で、滋賀県余呉町に設置された「日本発酵機構 余呉研究所」の指導を受け、統一銘柄「湖蝶の里」「紫霞の湖」を醸造する県内蔵元によって組織されました。
余呉研究所は事情があって解散し、現在、醸造指導は栗東市の工業技術総合センターに移管されましたが、統一銘柄の醸造販売によって生まれた、蔵元相互の結びつきは今も強く、気軽にお互いの醸造設備の見学や、醸造見学ができるようになり、情報交換も容易になりました。
今では、統一銘柄から少しはなれ、各社銘柄の純米酒の品質向上を目的にしたきき酒会や頒布会に活動の重心が移動しています。
ほろよいの蔵でも、2,3年前より、純米酒、純米吟醸の販売が伸びており、時期を得た活動内容ではと考えています。
総会の後、各蔵の純米大吟醸や斗ビン取りなど最高クラスの酒のきき酒会、滋賀県の地酒の振興に貢献した5人の人を「近江地酒大賞」として表彰し、懇親会です。
ほろよいは、またまた大酒を呑んでホテルで一泊、朝帰りとなった次第。
酒気帯びでお縄になって、免停やら免許取上げになって何十万も罰金はらっているよりは、お金をはらってとまったほうが、体も楽だし、家族も安心しますから。
実際、この稼業、運転できなければなにもできないですから。
2003年08月27日(水) |
能登杜氏夏季醸造講習 報告 |
能登へいってきました。
25日午前6時に滋賀を出発、北陸道、のと有料道路、広域農道をへて、11時すぎに醸造講習会場の内浦町福祉センターに到着です。
すでに9時から開講しており、午前の部を30分程度聞いてすぐに昼食タイムとなりました。
あたりを見まわすと懐かしいお顔があちこちに、天狗舞や、喜楽長、満寿泉、常きげんなど錚々たる金看板蔵元の大杜氏がお元気そうでした(みなさん60歳をこえた人ばかりですが、日焼け顔でお顔のつやもよく、呆れるくらいお達者です)。弊社の西尾杜氏は、杜氏組合の役員ということで受付に陣取っておられました。
私がはじめて夏季講習に行ったのは昭和の末年ごろで、その頃は受講者の面々を後ろからながめると、白髪頭か、つるつる頭ばかりで、真っ黒な御髪はほとんど見られませんでしたが、いまは結構若い方がふえて心強いかぎりです。
心強いのはけっこうなんですが、講習なんだからもっときちんとした格好をしてほしいものです。発表する杜氏さんや、国税局の鑑定官の先生はネクタイをきちんとしめているか、少なくともスラックスにカッターシャツは着ておいでなのに、技術を教わる立場の若い連中の多くは、柄物のTシャツやら半ズボン、サンダル履きではいかにも失礼というものです。この世界はまだ礼儀というものがきちんと残っています(前の前の杜氏さんは、ごくくつろいだ場で、父親より上の席に座った私に向かって烈火のごとく怒ったものです)。技術だけではなく、精神的な部分も杜氏さんから学んでほしいものです(ほろよいは精神主義者ではありませんが、名杜氏といわれる方ほど、おだやかな性格で、礼儀のきちんとした方が多いようにかんじます。)
午後は「黄桜」で後継者育成をかねて吟醸づくりをしておらる道高杜氏と、地元「宗元」の杜氏さんが、この春の能登杜氏自醸酒品評会で上位に入賞された実績を買われ、それぞれ事例発表です。
第一日目終了のあと、「松の司」の瀬戸杜氏さんの息子さんが経営しておられる上戸町の民宿「瀬戸」へ移動。ここは以前より滋賀県の蔵元さんの夏季講習の定宿と化しており、「松の司」はもちろん「大治郎」「初桜」「てんびんの里」各蔵元も同宿でした。
夜は西尾杜氏、麹屋の石垣さん、酒母担当の早藤君と4人で、11月からの仕込みを前に吉田酒造の懇親会です。講習ももちろん大切ですが、夏のうちに蔵人のみなさんにお会いして御機嫌伺いやら、次の仕込みのおおざっぱな打ち合わせやらをしておくのは大切なことです。
西尾杜氏も嫌いなほうではないし、途中で大治郎君やら、中沢くんも合流して調子づき「加藤隼戦闘隊」が飛び出したらもう止まりません。一升瓶が3本ころがる大宴会となってしまいました。あとの方は記憶がぶっとんでしまい、起きたら朝の5時でした。
若干二日酔い気味でしたが、お酒がよかったのか昼前には回復、2日目の講習を最後まで聞いて帰ってきました。
PS.帰りに能登半島限定と金沢限定の地キティを2匹ゲット。近々おひろめいたします。
能登内浦町で行われる、能登杜氏夏季醸造講習に出席してきます。
本日早朝に出発し、明日夜、帰社の予定です。
詳しくは明後日の日記をご覧ください。
2003年08月24日(日) |
草刈りサンデーふたたび |
夏休みも余すところあと1週間。宿題消化にあせる豚児たちを肴に、 一杯やっている ほろよいです。
今日はマキノ東小学校の環境整備。新学期をまえに学校の敷地内の草刈りや、ガラス拭きを半日かけて行なう奉仕作業です。
うちの学校は、校舎まわりの他に、ビオトープとして整備された西内沼と、夢の森構想として整備された奥田沼にも草刈りの人数を出さねばなりませんのでたいへんです。
西内沼は小学生たちが、継続的にメダカや野草の観察をしており、奥田沼は子供たちが、柳やクヌギの木を植樹し、何十年かけて「夢の森」をそだてようと地元ボランティアが活動しておいでです。
いずれも子供たちにとってみれば、自然にふれられるありがたい場所なのですが、お世話がたいへんです。
ほろよいは、奥田沼で山田錦の田んぼで使っている草刈り機で草刈りです。初夏のころ一度すませていたのですが、3ヶ月ほどで草ぼうぼう、植樹した苗木ほとんど全部に、クズなどのツル植物がからみつき、見る影もありません。
1年で大きく育った柳などは、ツルがビッシリまとわりつき、半分倒れかけている始末です。「柳に雪折れなし」とはよくいったもので、それでも幹は折れずにツルの重みに耐えています。
男の方が何本も植えられた苗木の間を、草刈機で大雑把に除草、苗木にまとわりついたツルは、女性の方が1本ずつ鎌をつかって切り離しながらはずしていきます。
炎天下とはいわないものの、うす曇りの空を通して夏の日差しがさし、湿度も高く、1時間も作業すれば汗ビッショリ、軽い日射病でしょうか、少々頭も痛くなってきたところで、奥田沼の作業はなんとか終了です。
ジュースで水分を補給し少し元気回復、今度は校舎まわりで刈り取った草の搬出作業です。昔は一か所に積んで堆肥にしていたのですが、今はそんなに堆肥の需要もなく、町内の観光栗園(マキノピックランド)に捨てさせてもらってます。
そんなこんなでお昼前に全作業が終了、事故もなく解散とあいなりました。
お風呂で一汗流したほろよいが ビールをゴクリとあおったのはいうまでもありません。
ひとつ積んでは 父のためえ〜 ほろよいです。
地蔵盆(今はおしゃれに「夕凪カーニバル」と称しております)がありました。
御当地、海津3区には、自治会のほかにいろんなボランティアックな集団があります。
主に町内の火事に駆けつける「自警団」をはじめ、海津祭でお神輿の主要な担き手になる「青年会」、主に30歳以上50歳までの男性が組織する「里見会(里のめんどうを見る会が語源だそうです)」、同じく既婚女性を中心にした「チェリークラブ」、老人クラブなんてのがあり、地域の衛生清掃とか、海津3区で管理している「宗正寺」(なんと国の重要文化財、十一面観音坐像が御本尊です)の観音講など行事のお世話、フリーマーケットなどの活動をしています。
このうち夕凪カーニバルで活躍するのは「里見会」で、当日は朝からテント張りや提灯つり、輪投げや射的、たこ焼き、焼きソバ、かき氷などの準備に追われます。
ほろよいは、商売柄生ビールの販売と、シャーベットマシンを使ったオレンジシェイクを担当いたしました。
もう何年も同じことをやっていますから、みなさん段取りはお手の物、焼きソバやたこ焼きなども、プロの露天商並です。
5時になると、無料券を手にした子供たちがたくさんやってきて、旺盛な食欲でたこ焼きやかき氷をぱくつきながら輪投げや、射的に興じます。
大人はそういう子供たちを肴に、生ビールをゴクリ。いやーたまりませんなー。
準備や、後始末が大変なのですが、地域でこういうことができるのはありがたいことです。
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