海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2003年10月08日(水) バスづくし

滋賀県旅館組合青年部の主催で「料理の鉄人〜ブラックバス」というイベントをされるというので、滋賀県の酒造組合も協賛という形で参加させていただきました。

県内の4つの旅館の御主人たちが鉄人になり、ブラックバスをメインの材料にして新しいメニューを考え、試作するという趣向で、ほろよいはそのバス料理に合った滋賀の地酒を提案させていただきました。

ブラックバスといえばスズキ科の淡白な白身魚で、皮と身の間にバス独特の生臭さがあり、これをどう処理するかがポイントになってくるだろうなあ、と思いながら、お昼過ぎに長浜の会場につきました。

すでに、午前から調理ははじまっていて、4人の鉄人さんはあれこれ工夫しながら大車輪で調理しておられます。

3時前には調理が終了し出来上がった料理は、

ブラックバスの洗い
ブラックバスの棒寿司
ブラックバスのカルパッチョ、クラッシュピーナッツ散らし
塩焼きしたブラックバスのリゾット
ブラックバスの南蛮漬け 香草とイカ墨パスタ盛り合わせ
ブラックバスのオリーブオイル和え 春巻き包みあげ
ブラックバスのファルシー ミネストローネソース
ホワイトソースのパスタ ブラックバスのフレークをのせ
ブラックバスの朴葉味噌焼き

鉄人の皆さん、独特の生臭さを消すために、酢やオリーブオイル、味噌やコッテリしたホワイトソースなどを駆使しておられました。

ほろよいは、やはり食材の持ち味が少しでも出ているものに好感がもて、ブラックバスのカルパッチョに一番よい点をつけました。

鉄人さんが手をつくせば、素材を生かし、それなりにいろんな料理ができるのでしょうが、家庭で使用するとなると、素材の持ち味を生かすことはむつかしく、単なる白身魚としての用途しか考えられないような気がしました。

お酒のほうは、淡白な料理には、大吟醸や辛口の純米酒とあわせ、コッテリソースや味噌味、淡白でも生臭さが若干残っているものには、酸味のしっかりした純米酒をヌル燗で提供させてもらいました。

評判は上々でしたが、今はブラックバスも市場価格が以前より高くなっているそうで、大衆魚とはいかないところがつらいところだそうです。













2003年10月05日(日) 純米酒フェスティバル2003・秋

午前4時すぎ起床、地酒情報の出版物を出版している「フルネット」さんが主催する「純米酒フェスティバル」参加のため、今津5:07分発の始発で、東京に向かいます。

弊社は2002年春、2002年大阪、2003年春と参加し、今回が4回目の参加となります。

地酒の蔵元ですから、醸造したお酒が地元で全部売れれば問題はないのですが、いわゆる上撰、佳撰といったレギュラー酒の消費が、経済酒の台頭と、ほかの酒類との競合で長期低落傾向にあります。

その売上減少に対処するために造った純米酒や純米吟醸、大吟醸といった、より付加価値のついたお酒の市場は、やはり大量消費地である、京阪神や首都圏にある程度求めざるをえません。

シンデレラブランドとまではいきませんが、長い目で見て、弊社のお酒を使ってくれる酒販店様や業務店様が少しでも増えていけばなあ、と思いながら参加を続けています(このイベントがきっかけで実際に数店ではありますがお取引先ができています)。

9時すぎに会場の「椿山荘」に到着、11時から2時間半の昼の部が開場しました。4回目ともなると、出展する蔵元さんにも顔見知りが何人かおいでになり、なじみのお客さんもぼつぼつ弊社のブースにおいでになります。

このイベントは酒販店さん、料飲店さん、一般の消費者さんが、混じっておいでになりますので、お話のレベルもまちまち、けっこう気を使いますが、お話の中でいろいろな東京での地酒の情報が耳にできますし、弊社のお酒についてさまざまな意見が拝聴できます(東京の飲み手は、ブランド志向が強くなく、きき酒して納得すれば、無名でもキチンと評価してくれるのがありがたいところです)。

弊社の純米吟醸や、純米大吟醸は、ごく普通の協会9号酵母や、14号酵母を使っているのでプンプンするほどのハデな香りがないのですが、それが落ち着きとバランスがあってよいとおっしゃる方が、結構おいでになるのはうれしく思いました。

味乗りのよく、甘味と酸味に味わいのポイントをおいた「純米吟醸生・雪花」も評価される方が多く力づけられました。

常温熟成10年の純米大吟醸「鬱金1993年」もその熟成した沈んだ黄金色の美しさ、味わいの濃厚さを、先入観なく素直に評価していただいた方が多くおられました。

滋賀県朽木村ゆかりの方で、和食店を御経営の上品な御婦人とも偶然に出会うことができたのも御縁でしょうか。他にもさまざまな出会いがありました。

午後の部と合わせ5時間立ちんぼで、来場者のべ1300人強という強行軍でしたが、時間があっという間に過ぎ、充実した1日でした。



2003年10月04日(土) 「ひやおろしの会」

「ひやおろしの会」の当日です。
当日キャンセルもなく18名が参加、岐阜県からのお客様も2名おられました。

14BYのお酒各種に、11BY、12BY、13BY、14BYの大吟醸を垂直にのんでもらったり、みぞれ酒や、吟ハイ(吟醸生酒のすだちジュース炭酸割り)をためしてもらったりして、実際に飲む立場の人の意見がいろいろ拝聴できて参考になりました。

宴会がはじまり座がもりあがってくると、このお酒はこうしたらもっとうまいんじゃないかなどと名案(迷案?)があれこれ飛び出し、古酒をお燗したり、アイスクリームに10年古酒をかけたりと、なんとも前衛的な酒の会に発展しました。

あっというまに3時間半余りがすぎ、皆さんおみやげを持って御機嫌でお帰りになりました。

実のところ、自分からお客様にむかって「イベントをやるので蔵にきてください」といったのは、今回がはじめてなのです

蔵見学の受け入れは以前からやってきましたが、外からの働きかけに対して、どちらかといえば受動的に対応してきたといえるでしょう。

10数年間も酒造組合のイベントを企画しながら、自分の会社のイベントはこれまで積極的にやってこなかったのはテレがあるからでしょうか。

大治郎あたりにいわせると「吉田さんが社交性がないなんて信じられん」などというのですが、本当のところは、ほろよいはシャイで気の弱い人間なのです。

さもあらばあれ、好評のうちに終了した「ひやおろしの会」。調子に乗って来年3月くらいに「新酒を楽しむ会」を企画いたしましょうか。

その時分には「酒造りダイエット」ですこしはスマートな専務になっているかもしれません。乞う御期待!














2003年10月03日(金) あすは「ひやおろしを楽しむ会」

さっきまで蔵内を掃除していました。

夏の間、蔵の中にはあんまりはいっていないので、くもの巣やら、ホコリやらでうす汚れています。掃除機を念入りにかけ、モップで水拭きしました。

きのうから、かけこみ参加が何人かおいでになり、18人の参加者となりました。

定員15人のつもりが断りきれないお客様ばかりで、テーブルのセッティングも一苦労。商工会館から会議机とパイプ椅子をお借りし、なんとか準備がととのいました。

10何年も酒造組合の需要開発委員長をさせていただきましたので、イベントの準備だけは手馴れたものです。

あすは20種類のお酒と、みぞれ酒、吟ハイすだち風味を味わっていただくつもりです。乾杯はとっておきの秘密のお酒を準備いたしています。参加の方は乞うご期待!



2003年10月02日(木) 週末はいそがしいぞ

土曜日に当蔵で行なう「ひやおろしの会」と、日曜日に東京の椿山荘で行なわれる「純米酒フェスティバル」の準備に追われたほろよいでした。

必要なものをそろえたり、お酒を発送したり、10月号の蔵便りをつくったり、こまごましたことばかりです。ひとつの作業をしていると、電話がかかってきたり、来客があったりで中断し、能率が悪いったらありゃしません。

おまけに、飛び入りで商談があり、5時すぎから9時すぎまで出かけてきました。これからやっと落ち着いて準備ができます。

おかげさまで「ひやおろしの会」は定員15名満席となりました。
天気に恵まれるとよいのですが。



2003年09月28日(日) 楽しうて、やがて哀しき秋祭り

マキノカントリーフェスタ2日目、大快晴で雲ひとつない青空です。

日曜の今日は、きのうの2倍お客様がおいでになるのではという期待をこめ、生ビールとみぞれ酒の準備をしました。

会場に9時に到着。ビールとみぞれ酒のセッティングを終え、お商売の開始です。シャトルバスからは次から次へとお客様が流れ込み大盛況です。

無料試飲や試食のコーナは配り始める20分前から長蛇の列です。

あまりお待たせするのもということで、予定の10分前から配布開始。

竹生嶋純米酒と琵琶湖ワインの無料試飲1500人分。里山汁(マキノの新鮮な野菜と猪肉の味噌汁)1500人分、マキノブランドコシヒカリ「清水桜」が、どれも配りはじめて1時間程度でなくなりました。やはりタダはすごい!

無料配布を終え、お昼からは販売に専念というわけで、みぞれ酒と生ビール、竹生嶋本醸造のコップ売りの客引きです。

イベント会場でビールが売れるのはあたりまえ、お酒はといいますと、みぞれ酒もお客様の好奇心をひくのか案外売れていきます(常連さんもけっこうおいででした)。紙コップになみなみ入れて300円の本醸造も少しずつ売れていきます。

なんやかんやで、生ビールが280杯。みぞれ酒80杯。お酒50杯が2日間の概算販売数量でした。

イベント終了後、後始末していると、会社から持ち込んだ試飲カップのダンボールケースの中に、使用済みの割り箸やら、コップ、味噌汁のカップがつっこんであります。

ゴミ箱がわりに誰かがしたのでしょう。中を見ればまだ1000個以上未使用のカップが入っているのがわかるのに、心無いことをするものです。

うきうきした気持ちが一気にしぼんでしまった、ほろよいでした。

会社にかえって道具を洗ったり、借りたものは返却したり、明日は数時間をその作業に取られるでしょう。ボランティアも大変です。




2003年09月27日(土) マキノカントリーフェスタ

6時起床 9時からマキノカントリーフェスタに出店するため、朝食もそこそこに、本日出荷しなければならないお酒を、荷造りし送り状をはります。

8時すぎには、氷屋さんにお願いしていた、角氷(4貫4個6.400円なり)を取りに生き、紙コップやら、炭酸ガスボンベやら、POPやらを軽四いっぱいに乗せ、会場のマキノピックランドに出発と思ったところに至急の電話、その処理に30分かかってしまい、ぎりぎりのタイミングで搬入を終えました。

マキノ町には、四季それぞれに大きな観光イベントがあり、春の「桜まつり」、夏の「サマーカーニバル」、秋の「カントリーフェスタ」、冬の「スキーカーニバル」と目白押しです。

秋のカントリーフェスタは、農産物とその加工品の振興を目的に、国の補助金をもらって運営しておられるので、いろいろと「やってはいけないこと」があるのでつまらない気をつかいます。

たとえば、ほろよいの蔵の地酒を無料試飲するコーナーは設けても、そのお酒を販売することができません。あくまで「農産物の振興」が目的なので、1企業がイベント会場で利益をあげるのはダメなのだそうです。

試飲して、お客様が気にいられ「これどこに売っているんですか」とおっしゃるのは自然な流れなのですが、「ここには販売していません」会場近くのM酒店を御紹介いたしますとしかいえないもどかしさ。イヤになってしまいます。

何ヶ月も前から商工会と役場との打ち合わせをしているのですから、もっと町内の事業者が少しでも利益を上げるような工夫はできなかったのでしょうか。

今年はほろよいは「生ビール」と「みぞれ酒」、「本醸造酒」のショット売りをやっています。(もちろん収益は、ほろよいの蔵ではなく、マキノ酒友会」という町内の小売酒販店さんの団体にはいります、ほろよいはあくまでボランティアです)。

明日28日も9時すぎから、営業していますので、お暇な方はぜひおいでください。

無料試飲は「竹生嶋・純米酒」と「琵琶湖ワイン 赤・白」。
無料試食は、マキノ町ブランドこしひかり「清水桜」と、マキノの野菜と猪の肉を味噌仕立てにした「里山汁」が準備されています。御期待ください。

「栗のイガ投げ」は午後からのメインイベントで、40メートルくらい投げると栗がもらえるそうなので、御挑戦のほど(今日の大会では、痛いのを我慢して栗のイガを押しつぶし、体積を小さくして投げている方が何人かおられ、けっこうよい成績でした)。















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