海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2004年01月16日(金) 鴨と昭和58酒造年度醸造酒

取引先の酒販店さんのお誘いで、鴨鍋を食べてきました。

例年この時期に、ワインやら日本酒やらを持参で、鴨鍋の老舗、今津の丁子屋さんにグループでおいでになり、鴨をつつきながら、ほろよいも業界のディープな話をきかせていただきます。

ワインは門外漢なのでよくわかりませんが、「義侠」の純米大吟醸40%昭和58酒造年度などというとんでもないお酒を御相伴させていただきました。

蔵元の冷蔵庫で20年貯蔵されていたという逸品で、小売価格が1升で40.000円だそうです。

口中にふくむと最初はとても透明感があって、とてもその年月を費やしたとは思えませんが、次第にやわらかい旨みや甘味、爽やかな酸が感じられるようになり、口の中でひろがっていきます。

キレはよいのですが、余韻が非常に長く感じられるのも感動物でした。

このお店は、御店主が鍋奉行をすることで有名で、素人が勝手にに鴨や野菜をいれると怒られてしまいます。上げ膳据え膳でおいしいお酒と鴨をたべさせていただき、満足満足。






2004年01月12日(月) 量販店の風景

大晦日に今津のスーパーの酒売り場で見た風景が、なんとも腹立たしく、すぐ日記に書くと筆がすべりそうに思えたので、2週間後の日記にしてみました。

ほろよいが見たのは、こんな風景でした。

年末最後の宅配便の出荷を終え、閉店間際のスーパーへ、ほろよいは奥様とお正月の食料品を買出しにいきました。

職業柄やはり気になるのは酒売り場の様子です。ここは、数年前から限定つき(周辺小売店の影響を考え「720ml詰以下の酒類に限る」という容量の制限や、取扱い品目の制限がかかってた)の小売酒販免許をとって営業されていたのですが、酒販免許の自由化により、今年から制限がとれ、普通にお酒の販売ができるようになりました。

ビールはケース単位でDSなみにお安く、パック酒や焼酎、県内の地酒と、どこの量販店でもあるような品揃えに、お正月向けの少し高級なお酒が目立つところに陳列されています。

ン!と目を見張ったのは、あの超有名ブランド酒「越の寒梅」「久保田」が、プレミア付きの価格で堂々と販売されていることです。「越の寒梅」にいたっては、720mlで3千円台の値付けです(3000円出すんだったら竹生嶋の純米大吟醸が買えるではありませんか)。製造年月をみれば6月の日付でまたまた口をあんぐり。

恐らく在庫をダブらせている正規の特約店から買い集め、プレミアをつけて欲しがっている酒屋さんに流す業者から仕入れているのでしょう。

どちらの蔵元さんもすばらしいお酒をつくっておられ、蔵元さんがお願いしている希望小売価格で手に入れば、リーズナブルで美味しいお酒だと思うのですが、こんなにプレミアがついてしまうと、売り手が消費者さんをバカにしているとしか思えません。「売れれば何をしてもかまわない」という独善に虫酸がはしります。

お酒の仕入れのプロであれば、こんなプレミアがついたバブリーな商品を仕入れるべきではありません。

いったい「良い物をものを安く」という量販店の経営理念はどこへいったのでしょうか。

仕入れ担当からは「お客様から手に入らないかとよくいわれるもので」という言い訳が聞こえてきそうですが、まっとうな商売人であれば、これらのお酒が「特約店にのみ流通しているお酒であり、自分の店では取り扱えないこと」をお客様にはっきり伝え、「同等の酒質であればこのお酒などいかがですか(きき酒能力が要求されますな)」というアドバイスをするのが正しい姿勢だと思うのです。

お酒の市場がもっともっと、落ち着いた大人の市場になるのはいつのことでしょうか。業界人それぞれが自覚しなければならないと思います。





2004年01月11日(日) ネットの支持者は、現実を反映しているか

総合商社で経済政策の研究員をしておられる方がHPで発表しておられる、「溜池通信」という1月10日の日記の一部です。

この日記を書いているのは、なんと私と同い年の方で、国際政治など固い話のほかに、柔らかい話もでてきて面白いので、お気に入りに登録して、ほろよいは毎日拝見しております。

引用は自己責任で自由ということなので、以下興味を持った部分を抜き出しました。

〇その1。ディーン候補の勢いがいつまで続くかについて、「ネットを有効に利用しているというけれども、ネットの支持者が移り気であることは韓国のノムヒョン大統領のその後の失速が示すところ。本当に信用できるのだろうか?」てなことをワタシが問題提起したら、元加藤紘一氏の政策秘書であった植木博士氏が、加藤政局のときの内幕を明かしてくれました。

〇加藤紘一事務所がHPを立ち上げた99年末の時点では、アクセス数は月に2000件程度だったけれど、加藤政局のさなかには1日あたり何十万件にも達したとのこと。そうなるとサーバーを変えなければならず、嫌がらせのウイルス攻撃などもあり、まことに大変であったそうです。この間、加藤紘一氏自身はほとんどメールに眼を通す暇はなかったそうですが、植木さん自身は「ネットの支援者は国民の標準サンプルではない」という印象を持った由。「ネットが政治を変える」というテーゼは、政治の側が積極的に情報発信をするようになったという意味では確かにその通りなのだけれども、有権者が政治を動かすことについては、まだまだ問題大有りということのようです。

全文を読みたい方は以下のアドレスへ 
http://tameike.net/comments.htm#new

「政治の世界では、ネットの支持者は国民の標準サンプルではない」ということらしいですが、商売の世界ではどうでしょうか。

ほろよいのHPは、開設してまだ1年もたっていませんが、1日平均30アクセスから40アクセスあり、愛読していただいる奇特な方もおられるようです。

頂戴するメールは、批判よりはお褒めの言葉を頂戴することが多く居心地がよいのですが、どうもその言葉に安住してはいけないように感じます。

新年をむかえ、さらにさらに精進です。

 








2004年01月08日(木) ほろよい温泉へ行く

だいぶ疲れは取れてきたのですが、まだ少ししなだるい、ほろよいです。

夕食後思い切って、町内の温泉につかりにいきました。

ほろよいの蔵から自動車で10分ばかり、マキノ高原温泉さらさです。

土日は町外のお客様でけっこう込んでいるらしいのですが、平日の夜はけっこうすいています。

30分ほど手足をのばしてゆっくりお湯につかり、マッサージ機でこってり肩をもみ、定番のコーヒー牛乳で仕上げて910円なり。

少しからだが軽くなったようです。

ちょっと驚いたのは、さらさに置いてある牛乳の自動販売機は三分の一のフェイスがコーヒー牛乳でしめられていて、その次に多いのはフルーツ牛乳でした。なんだか日本人ていうやつは、みんな行動が似たり寄ったりなんですねえ。





2004年01月04日(日) 中途半端な正月休み

6時に起床、7時から町内消防団の「出初式」があるので、マキノ町から頼まれたお酒を出動前の屯所(とんしょ/消防自動車がおいてある車庫)へ届けます。

少しマシになりましたが、まだ体のダルさがとれず、肩こりもあいかわらずです。

朝食後、すこし横になっていると、今日もお酒を買いにおいでになるお客様がちらほらおいでになります。

正月からお酒が売れて、ありがたい話なのですが、(母や弟も店番はしてくれるのですが)完全休養というのが、会社にいたのではどうにもとれそうにありません。

午後からは、明日マキノプリンスホテルで行なわれる「賀詞交換会」の準備で、レンタルの菰樽をクリーニングしたり、木槌に新しい紅白のリボンをつけたりして(町の名士が多過ぎて2つの菰樽を12人で割ろうというのですから、木槌も12本、それにリボンを巻きなおすだけで一仕事です)4時ごろに納品をすませました。

明日からは会社も平常どおり、お役所も銀行も動き出します。なんだか休みそこねた中途半端な気分で休み明けを迎えそうです。



2004年01月01日(木) あけましておめでとうございます

新年あけましておめでとうございます。

先日までのあわただしさはウソのようで、朝酒、朝湯を楽しみ、惰眠をむさぼっている、ほろよいです。

体の節々がダルくて、肩こりもひどく、まるで中学生になって本格的なクラブ活動をはじめ、腕立て伏せや、腹筋、ヒンズースクワットで、クラブの先輩からコッテリしごかれた翌日のような状態です。

12月の売上も前年よりはよさそうで、まずまず美味いお酒を呑ませてもらっています。

朝7時頃、店のパソコンで7時すぎにメールをチェックしていると、本年第1号のお客様がおいでになり、「初しぼり」と「にごり酒」をお買い上げになりました。新春早々ありがたいことです。

1日中、ぽつりぽつりとお客様がこられ、そこそこの売上があったようです(ようですというのは、今日、ほろよいは1日中アルコール漬けになっていたので、店番を奥様と弟君と母上様におねがいしていたからです)。

日記御愛読の皆々様、本年もよろしくお付き合いのほど、よろしくおねがいいたします。



2003年12月31日(水) ほろよいの一番長い日

4時に起床。

まず、ホームページの新年の表紙をかざる写真と新年のごあいさつ、1月のお酒「忘憂」のデータ、新年号のメルマガの原稿をウェブマスターの幡さんにメール。

品切れ寸前になっていた「にごり酒」のビン詰めを一人で9時すぎまでかかってすませ、ラベル貼りは帰郷している弟の毅君にお願いします。

何軒もの小売屋さんから、かけこみの注文があって商品を準備します。「初しぼり」や「にごり酒」のほかに、すでに完成品がなくなっているお酒もあって、今日もドロ縄でラベル貼りです(はーもう少したくさん作っておけばよかった)。

お昼過ぎに準備ができて会社を出発。あちらこちらのお得意さんに納品しながら高島郡を南下、安曇川町でようやく配達を終えました。

今日は配達であちらこちらの商店街を通ったのですが、おおかたの商売屋さんは寒寒として、お客がほとんどいらっしゃいません。

店舗の前に何台も自動車が止まって、にぎわっているお店は、やはり独自の強みをもっていらっしゃる「精肉店」や「製菓店」、「魚屋さん」などで、単に商品を並べているだけの小売店さんには、消費者さんも興味がなくなっているのだとつくづく思います。

景気が悪いとか、ディスカウント店や量販店が悪いとか原因を他にもとめるのではなく、もっと自分たちの商売を見つめなおしたほうがいいような気がします。「売ること」と「並べること」は根本的にちがうのですから。

5時すぎに会社に帰ったら、けさ作ったばかりの「にごり酒」もう4ケースほどになっています。詰める数も一人でやったので少なかったのですが、それにしてもよく売れました。

来年もこの調子でがんばりましょう。


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