海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2005年05月28日(土) リカルドさん田植えをする




↑苗箱を洗うリカルドさん。作業着ルックもなかなかサマになっています。

4月28日に種まきした苗も充分に成育し、今日はマキノ山田錦の田植えです。一昨日広島の新酒鑑評会にお連れした、イタリア人ソムリエのリカルドさんも、日本酒の勉強の一環として、お手伝いにきてくれました。

去年と同じく植付けする田んぼは3反の田んぼが4枚で1町2反、70俵強の収穫を見込んでいます。

リカルドさんとほろよいが現場にきた朝8時には、すでに1枚目の田んぼが8割がた植え終わっておりました。聞けば朝5時すぎからはじめたとのこと、栽培農家、吉原さんの意欲が伝わってきます。

いつものように田植え機の運転は吉原さん。苗の補給や苗箱の洗浄が二人の担当で作業がすすみ、午後からはリカルドさんに補植(田植え機が植えそこねて、欠株になったところに苗を手で植えていく作業)もやってもらいました。田植えはもちろん初めてだそうですが、けっこう興味深々の様子です。

4枚の田んぼを植え終えたのは午後5時すぎ。さすがに丸1日の作業は疲れました。リカルドさんも生あくびをかみころしています。お互い今晩は早めに休みましょう。







2005年05月26日(木) リカルドさん鑑評会へ行く



↑ほろよいとは正反対。痩身でハンサムなリカルドさん。こんどはマキノ山田錦の田植えをお手伝いいただきます。


5時起床。となり町に住むイタリア人ソムリエ、リカルドさんをお誘いして全国新酒鑑評会に出発です。

彼は春夏と奥さんの実家が経営しておられるキャンプ場のお手伝いをして過ごし、秋冬はイタリアやスイスでソムリエの仕事をしています。奥さんが日本人で、日本での生活経験もあることから、ソムリエ組織の機関紙に日本酒の記事を書かねばならなくなり、アドバイスを求めてほろよいの蔵においでになりました。

なにせ場末の蔵のこと、たいしたお手伝いはできないのですが、日本酒についていろいろなシーンを実際に経験していただいたらという思いで、今回東広島までお連れしました。

開場まぎわの10時前に、きき酒会場に到着。さっそくリカルドさんと一緒にきき酒です。こんな大勢の中で、次から次へときき酒するのは初めてだそうで、スポイトでお酒を吸いとり、プラコップできき酒する方式に興味津々の様子でした。

きき酒の態度は、さすがプロのソムリエです。酔った様子もみせず、何百もある出品酒を次から次へときき酒し、金賞と銀賞、賞をのがした酒の違いを彼なりに理解した様子でした。

新幹線の中で見せていただいたのですが、リカルドさんはソムリエ用のきき酒のチャートを持参しておられ、香りの種類、タンニン(渋み)や、酸のボリューム、アルコール度数、発泡性の有無などはもちろん。そのお酒にあった料理や、サービスする際の最適温度まで記入事項が印刷されています。

ひとつの対象を細分化し、分析的な方法で評価するのはさすが西洋人という感じです、お酒を評価するときにそいうアプローチの仕方は必要とは思いますが、えてしてこの手法は「絶対的な見方」になってしまい、「こういうお酒は○○度でなければ」とか「この料理や食材に合う」という決めつけになってしまわないか心配です。

お酒は嗜好品であり、人によって感じ方がちがうのですから、「相対的なものの見方」や、「全体としてどうなのか」という物の見方もまた必要ではないかと思うのです。

鑑評会の帰り、京都の「地酒バー」にお連れし、日本酒サービスの既成概念をひっくりかえすような、生酒の燗や長期熟成した生酒などを召し上がっていただいたのですが、彼はどう感じたでしょうか。

↓今年の鑑評会は金賞が7つ、銀賞が1つと滋賀県勢が大躍進!。若手の台頭が目立ちます。でも「竹生嶋」がありませんから〜〜(切腹ッ!)






2005年05月25日(水) 新緑から深緑へ




きのう軽く雨が降って大気中のチリが洗い流され、朝から透き通るような快晴です。

あんまり気持ちがいいので湖岸にでてみると、水面は涼しげに漣がたち、山はむせかえるような深緑にあふれています。

知らないうちに新緑から深緑へ季節がうつっていました。

旧海津港の桟橋跡には、カワウが気持ちよさげに羽を乾かしておりました。

なかなかひょうきんなしぐさで、数羽が戯れているくらいなら可愛いものですが、何百匹も群れをなして編隊飛行をしている様をみるとちょっと禍禍しいものを感じてしまいます。





2005年05月24日(火) 春陽米

吉田さん「春陽」というお米知ってますか。その米で造ったお酒のサンプルがあるので試飲してみます?

きのう訪問させていただいた彦根の酒屋さんでの出来事です。

そのお酒(滋賀県内の蔵元のお酒です)はワインのように酸味が強く、アルコール分13%とやや低め、精米歩合70%の純米酒というスペックからは想像できないくらい淡白な味わいでした。

この業界にはいって17年あまり、酒米についてはある程度知っているつもりしたが「春陽」という米は初めて、ネットで調べたら、なかなか面白いお米であることがわかりました。

このお米は、タンパク質の摂取を制限されている腎臓病患者のために、農林省系の研究所が開発した低タンパク質米なのだそうです。

お米に含まれるタンパク質には、「グルテリン」などに代表される易消化性タンパク質と、「プロラミン」に代表される難消化性タンパク質があるそうで、体内に取り込まれやすい易消化性タンパク質を、品種改良によって一般品種の約6割に減らした画期的なお米なのだそうです。

これまで、腎臓病の患者さんは「でんぷん米」といって、お米を半分以上に精米したり、酵素処理によってタンパク質を除去したものを食べておられたそうなのですが、高価で食味が悪く評判がよくありませんでした。「春陽」の開発はまさに福音といっていいでしょう。

さて、お酒をつくる場合、易消化性タンパク質「グルテリン」は、麹菌や酵母によって、旨み成分であるアミノ酸に分解されるのですが、「春陽」は低グルテリンですから、生成されるアミノ酸が少なく雑味の少ない淡白なお酒になります。

精米歩合70%の春陽で純米酒を造ったところアミノ酸度は0.7で、精米歩合40%の山田錦で造った大吟醸酒と同等のアミノ酸度になったそうです。

ほろよい個人としては、味わいのしっかりした酒が好きなのですが。こういう特殊なお米でいろんな可能性を模索するのもいいことだと思います。

「春陽」について詳しくは「中央農業総合研究センター 北陸研究センター」のHP(ココ)へ

詳しい報告はその中の(ココ)へ、後のほうに「越の誉」さんが試験醸造したデータも載っています。

せっかく農林水産省のキモ入りで開発された「春陽」なのですが、製品の表示問題で厚生労働省が待ったをかけ、生産者が困惑しています。興味のある方は(ココ)と(ココ/長文の議事概要の終盤のところ)へ。





2005年05月23日(月) 琵琶湖一周

めずらしいことに高島市外の得意先の注文がかたまってあったので、午後から配達に出発。

西浅井、長浜2件、彦根とまわって湖周道路を南下、琵琶湖大橋を渡って大津に行き、京都市内の酒販店さんが終点でした。

午後は、ちょうど近畿地方を低気圧が通過中だったので、ほろよいの軽バンは、台風なみの激しい風雨の中でかなり揺られました。

ちょっぴり疲れましたが、週に1度くらいこれくらいの配達があればいいのにねえ。



2005年05月22日(日) ビーチバレー〜パロディCM




高島市教育委員会が主催するマキノ地区社会人を対象にした球技大会がありました。

あいにくの雨降りで、男性のソフトボールは次の日曜に延期になりましたが、女性のビーチバレーは実施です。ほろよいは、今年、海津3区の社会教育委員を拝命しておりますので、3区の女子ビーチバレーチームのマネージャー役をさせていただきました。

応援はもちろん。試合後のドリンクの準備やら、お昼ごはんの手配などけっこう仕事があるのですが、皆さん奮闘していただいたおかげで準決勝まで勝ち進んでもらいました。

9点先取でセットが取れ、2セット取れば勝ちなのですが、結構な運動量でビーチバレーといってあなどれませんですなあ。

こんな調子でほろよいは終日、仕事はせずに休日モードでありました。

おまけではありますが、このあいだ店番をしながらネットサーフをして見つけた作品です。なかなか秀逸で笑っちゃいました。休日のヒマつぶしにごらんください。

ココ(音が出るので注意、クイックタイムプレイヤーが必要です)



2005年05月21日(土) 来週末はいよいよ田植え



        ↑田植えを待つ山田錦の苗

山田錦の契約栽培をお願いしている吉原さんから電話があり、来週末の28日か29日ごろ田植えをすることになりました。

先月28日に種まきしたあと、比較的暖かい日が続き、苗も十分に大きくそだっています。いよいよ17BY(酒造年度)にむけての酒造りがはじまります。がんばって田植えのお手伝いをしなければ。

↓海津の一番奥にある田んぼを俯瞰しました。水の張ってあるところは田植えを終えています。緑のところは減反によって米作りをやめ、畑になったり、荒れるにまかせてある田んぼです。
 昔は大小さまざまな田んぼが入りみだれていたのですが、耕作者と地主が相談して規格化した四角い田んぼに圃場整備しました。お金も結構かかっているのですが、お米をつくらないのでは話になりません。






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