2009年06月24日(水) |
こってりラーメン、細麺、ニンニク、煮玉子入り |
急ぎの注文でお昼から京都の酒屋さんに配達。
京都市の北に行くときは、湖西バイパス→和邇BP→途中越え→大原→北白川のルートが一番早いようで、そんなに飛ばさなくても1時間半で目的地までついてしまいました。
帰り道、誘惑に負けて「天下一品本店」へ、「こってりラーメン、細麺、ニンニク、煮玉子入り」を完食してしまいました(よせばいいのに)。
案の定、3時間もたたないうちに下腹部がゴロゴロ。
若い頃は大盛りでもOKでしたが、もう脂肪分タップリのスープを体が受け付けなくなってきたようです。老化を感じてちょっぴりショック。
浜大津の朝市には大勢のお客様にご来店いただきありがとうございました。
到着が9時だったため、朝一番においでになられた方に、めざす「初しぼり」をお買上いただけなくて申し訳ありませんでした。
お昼前には、準備させていただいたお酒が完売となり感謝感激雨あられでございます。
「吟花 斗ビン取り」や「竹生嶋 銀紋 普通酒原酒」などは、グレードの差こそあれ、それなりに完成されたお酒なのですが、「初しぼり」は「いじりがい」のあるお酒として今回、ソーダサイフォンでのご提案をさせていただきました。
スペックがどうしても知りたいという方のために公表いたしますと。昨年12月23日に搾った普通酒の生原酒、安曇川町清水光男さん栽培の玉栄100%使用、精米歩合65%、醸造アルコール添加量白米トンあたり180リットル、酵素4段を実施、酵母は協会701号、アルコール分18.3%、日本酒度ー3、酸度1.8で、上槽後しばらくしてオリ絡みでビン詰、2月末までは常温(といっても冬季なので10℃前後)それから今までは3℃で低温熟成。というのがこのお酒の履歴であります。
吟醸でも、純米吟醸でもない普通酒ですが、甘みののった風味がなんとも心地よい酒になってくれました。加えて飲み手の工夫でいろいろと楽しめるのが、このお酒のいいところでもあります。
ソーダサイフォンで炭酸をとけこませ、スダチの果汁を少々、オンザロックで召し上がれば、鮎の塩焼きとは抜群の相性です(よろしければ、皆さんもいろいろやってみてください)。
映画「アマデウス」で、宮廷作曲家サリエリの曲を「いじりがいのある曲」といい、駆け出しのモーツアルトが即興で何パターンもアレンジを変えて演奏していくという印象的なシーンがありました。
未完成である(自由度がある)がゆえに他人の手により進化していく酒、造り手が予想もしない楽しみ方ができる酒、そんなお酒も「あり」だと「楽しい日本酒ライフ」をめざす、ほろよいは思うのです。
午前の仕事はビン洗い。1.8リットル回収ビン、白フロスト300ml(回収・新)ビン、300mlR回収ビン、720ml新ビン。
新しいビンは楽なのですが、回収ビンはモノによるとビンの内壁に汚れがこびついていたりして手間がかかって困ります。
汚れが落ちないままビン詰めをし、検ビンを通り抜けて消費者さんの手に、そこで汚れが発覚してPLクレームなんてリスクを負うくらいなら、全部新ビンにしてしまうか、パックにしてしまった方が安全かもしれません。
多くの大手メーカーさんは、優秀なラベラーをご使用のようで全面糊付けするところがほとんど、これまた洗ビン機を何回も通さねばならないので困ります。洗浄水を多量に使い、ボイラーの燃料代がかさみ不経済でいけません。
丹波焼の風合いを出すため、焼物の柄をプリントした熱収縮シールで1.8リットルビンを包みこんでいる商品などは、いちいち剥離のために切込みが入れてある部分のテープを引っ張って剥がさねばねりません。
「いいちこ」は全面糊付けにもかかわらず、粘着度を加減しておられるのかまだラベル落ちがマシ。「三和酒類」という社名が示すように大分の地方清酒メーカー3社が合併してできた焼酎会社(日本酒もまだ少し造っておられます)、洗って再使用している地方蔵の気持ちがおわかりのようです。
代表取締役直々にビン洗いをしていると見えてくる、大手清酒メーカーのリサイクルへのスタンス。
きょう、東京池袋のサンシャインシティで行なわれています「第3回全国日本酒フェア」の第1報が届きました。そうたびたび東京には出張できないほろよいに代わり、東京のエージェント(コードネーム/あゆもどき)が特派員代わりを務めてくれました。
今回は鎧甲冑に身を固め、東京の愛飲家にアピールしようと若い蔵元さんたちが企画をねっておられたそうです。
写真の若武者(マグマ大使ではありません、念のため)は、ことし滋賀県酒造組合需要開発委員長に就任した「あっちゃん」こと「笑四季」の竹嶋充修クン。となりは「萩乃露」の福井剛専務です。
味わいの濃いお酒が多い滋賀県のブースは、お酒の嗜好の濃いコアなお客さまが多いそうです。
それにしても、若い蔵元さんたちが「造り」に「営業」に、そして「広報」に若い芽を存分に伸ばしている観がありますね。
先日の日曜に受け入れた資源回収の一升瓶を整理していると、見慣れぬビンが
ラベルはありふれた月桂冠ですが、透明ビンは見たことがありません。
よくよくビンを眺めると、ビン詰日が1970年10月19日ではありませんか(かなり以前、日本酒の日付は胴張りの裏に押印しておりました)。
どこにどうして残っていたのやら、今となってみれば日本酒の歴史を語る貴重な資料です。
例えば、胴張りの右下すみに印刷してある「防腐剤を使用しておりません」という文言は、昭和44(1969)年に添加が禁止された「サリチル酸」のことをさしています。
それまではお酒の品質を劣化させる火落ち菌(乳酸菌の一種)を防ぐため添加が認められていたのですが、食品添加物がうるさくいわれはじめたために、人工甘味料の「チクロ」とほぼ同じ時期に禁止されました。これ以後、お酒の殺菌方法は低温殺菌(摂氏65度前後に加熱し冷却する)のみとなっており、防腐剤は一切使用されなくなっています。
●サリチル酸は消化器系に悪い影響を及ぼすために禁止されたのですが、改良されてできた薬品がアセチルサリチル酸(商品名アスピリン)とはトリビアでした(詳しくはココ)。
●月桂冠さんはサリチル酸の添加にはそれ以前から反対しておられ、先見の明があったといえましょう (詳しくは酒文化研究所のHPの中のココの2ページ目)
●地方の蔵元さんもサリチル酸の使用にはいろいろと意見があったようです(詳しくはココのp12〜p15あたり)
お話を級別制度に移しましょう。
これは証紙といって一升瓶の中央に張られるラベルですが、中に入っていたお酒が1級酒であることを示しています。
当時は「特級」「1級」「2級」の3ランクが設けられ、それぞれに酒税が異なっておりました。
現在は級別は廃止され、どんなに高い吟醸酒でも、どんなに安いパック酒でも、1キロリットルあたり120.000円で、1.8リットルで216円となり、お酒の価格に上乗せされています。
例えば1.8リットル1.000円の経済酒は酒税を除くと784円で、この価格でメーカーと卸会社と酒販店がそれぞれマージンを出そうというのですから、製造原価はなんぼじゃい?というお話で、思わず脱線してしまいました。
アルコール分の刻み方も現在は「15.0度以上16.0度未満」といった区切り方ですが、当時は「15.5度以上16.5度未満」という区切りだったようです。
ちなみに、この小判型の証紙は、日本酒造組合中央会の外郭団体である「日邦厚材」というところ(今は柳宗理デザインの清酒グラスなど、日本酒まわりのグッズを斡旋販売しておられます)が、一手に製作して全国の酒造家に販売しておりました。
これは肩張りというラベルで、ここにも清酒一級という表示が大きく印刷されております。
はろよいがこの業界にはいったころ、ご年配の酒販店さんは灘や伏見の大手のお酒を「上(かみ)のさけ」と畏敬をこめてお呼びになり、われわれ地酒は一段低く見られておりました(ほろよいの蔵を含め、かなりの地酒蔵が下請けをやっていたのだからしかたないのですが)。
当時、そして今もなお日本酒業界に君臨する、月桂冠さんのプライドを垣間見せるようなラベルであります。
午後、安土町の醸造器具屋さんが来訪。
商売の話より面白かろうと、近江八幡市との合併問題がモメにモメていることについて話題をふってみました。わが意を得たとばかりに、その方いわく、マスコミで取り上げられているのは表層的な事象ばかりで、背景にはいろいろな問題が横たわっているとのこと。ここには書けない党利党略やら、つまらぬボタンの掛け違いやらがあるそうです。
昨年、高島市内6観光協会の合併問題が難航し、役員を仰せつかっていたほろよいも、つまらぬ思いをしてしまいました(今でもシコリが残っているので、役員会ではハレ物にさわるように意見をいわねばなりません)。
合併事というのは、当たり前のことなのですが、粛々と順序を追って、かつ会員さんと職員さんのコンセンサスを得ながら、コツコツとやっていかねばならないと思いを新たにいたした次第です。
you tubeの埋込み方をマスターしたので、青春思い出の曲をご紹介。当時ほろよいは中学3年生でありました(笑)。
蔵人の石垣さんからトマトが届きました。
吉田酒造では、西尾杜氏の下で、もっぱら麹を中心に酒造りの作業をしていただいています。
大変器用な方で、溶接免許をお持ちのほか、各種工作機械の扱いは慣れたもので吉田酒造として大変重宝しております。なにせ、年代物の醸造機械ばかりで、毎年何かが壊れたり不調をおこしたりするものですから(笑)。
冬場は酒造りをする蔵人さんですが、春に能登に帰りますと、もちろん遊んでいるわけではなく、漁師や農業、山仕事などに従事されます。民宿経営、酒販店手伝い、ダンプの運転手なんて変り種もおられますし、マッタケ山を経営し売上を適当にごまかしていたら、税務署の調査が入りごっそり追徴課税を食らった猛者も以前おられました。
件の石垣さんは、トマトとスイカの栽培をしておられ、いつもこの頃になると何ケースか送ってくださいます。
西尾杜氏はといえば、お米の栽培を1町歩以上こなし、スイカは豊作だと1,000玉〜2000玉を収穫、暇があると海に出て漁師までこなすオールラウンドプレーヤーで、さすが親分といったところです。
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