おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
2004年01月01日(木) |
謹んで新年のご祝詞を申し上げます |
旧暦十二月十日
昨年中はいろいろとお世話になり、誠にありがとうございました。 窯づくりは殆ど一人で手がけたことから、丸一年かかり、昨年11月にようやく完成しました。 時間がかかった分、思い入れのある良い土窯ができたと思っています。 初窯の竹炭はあまり良い炭はできませんでしたが、竹酢液は窯の土がタール分を吸収したようで、蒸留精製したように純度の高い、今までにないほど上質の竹酢液が採れました。(今回から甕〈かめ〉で保存し始めました) 窯づくりが遅くなり、皆様にはたいへんご心配をおかけ致しましたが、その分より良い竹炭・竹酢液を目指していきたいと思っています。 今後ともどうぞよろしくお願い致します。 皆様のご多幸とご健康をお祈り申し上げます。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
2003年11月09日(日) |
よーやく窯ができました |
旧暦十月十六日 満月
窯づくりを始めてすでに7ヶ月。 窯場の伐採・整地をいれるとかれこれ11ヶ月・・。 私に関わるほとんどすべての方々にこのスローペースでジタンダを踏ませていましたが、ようやく窯自体が完成しました! ほんとによーやくです・・。
収入が極端に少なくなっても、こんなノンキなペースでつくり続けてできた窯は、まぎれもなく私らしいものになったと思います。 こんな窯になりました。
まだ薪運びや窯の屋根の横壁づくりなどあるので、火入れは今月半ば過ぎになりそうですが、身が締まる思いとうれしい気持ちを味わっています。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦八月十三日
今日はたまたま火曜日なのに里に降りてきたのですが、今夜は月と火星がすごく近くに見えてきれいでしたね。(窯では南は山に覆われていて見れないのです) 夜9時ごろは月の輪郭で火星が分かりづらいほど近くにいて、つい、お〜と声を上げてしまいました。 今、月と火星と地球は一直線上にあるのか・・とか、あの光は太陽からの光で、火星の方がちょっと時差で、月よりちょっと昔の光なんだろうな・・などといろいろ思いながら見てました。
さて窯づくりですが、天井作りに入ってもう1ヶ月も経ってしまいました。 なんでと言いますと、窯土を5mm角のふるいにかけているからなのです。 ですので、実質天井作りはしていないということですね。 窯底と窯腰はほとんど掘りたての窯土を使ったのですが、天井となると粘土状の細かいところだけを使わないともたないと思ってそうしました。 今回いただいた山にある窯土はすべてが細かくて粘土状になっているものだけではなくて、窯土を俗に「石が腐った土」と表現しますが、その腐り切っていない石も層になって混じっています。 その腐り切っていない石もけっこう柔らかいので、叩いていくうちに細かくなるので、窯底と窯腰にはそのままを使ったのですが、(地元の炭焼き経験者の方は天井もそこまでしなくても大丈夫だよと言っておられたのですが)天井だけは最高の土を使いたかったので選別することにしました。 それがなかなかでして、ふかしたかぼちゃの中に硬い小豆が入って、それを裏ごしするみたいなかんじの作業で、ただふるいをゆするだけでは落ちてくれなくて、ゴム手をはめて手でゴシゴシ押し回してふるっています。 ということで、もう少しかかりそうです。 でも、今回いただいた窯土も2・3種類あって、それぞれの中でも状態が違うので、これは荒い、これは良さそうだとか、一つ一つ選別しているのですが、すごく遅くなっている分、勉強にはなっているかなと思います。
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2003年06月14日(土) |
窯腰づくりはつづく・・ |
旧暦五月十五日 満月
窯づくりですが、一昨日の時点でこんなかんじです。
ゆっくりと進んでます・・。 それを尻目に、窯のほんの10mほどの隣の山の傾斜で小鳥が巣づくりをはじめました。今週の月曜日ごろからでしょうか。
【H15.6.12】
【H15.6.13】
【H15.6.14】
見てください。この鳥は一日一個ずつ卵を産むんですね。 こちらの窯づくりのバタバタうるさいのはなんのその、あっという間にきれいな巣を作って、卵ももう産んでしまいました。 明日ももう一個産むのかな・・。 なにかとってもうれしいですよね。 ほんと励まされます。
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旧暦四月三十日
前の日記から早1ヶ月以上。 窯づくりの近況報告ですが、なかなか早くは進んでいません。 あせってはいるのですが、しかしこの私の性格上ゆっくりになってしまっています。 丁寧にやってるともとれるでしょうが、仕事が遅いというが実情です。 でもほんとにスピードを上げねば・・。
窯ができたら詳しく窯づくりの説明をしようと思いますが、簡単に写真で説明しますと、床作りが終わり、窯腰づくりに入っていますが、内側と外側に型を作ってその間に窯土と石を組んで叩いて積んでいます。
【内側の型】
【内側には筒の竹を横に置き、外側は割った竹を巻いていきます】
【その型の間に石(外)と窯土(内)を積んでいきます】
ちなみに今は忙しくてメールでも窯づくりについてのお問合わせに答えられないかもしれないので、ご了承ください。(また窯への見学もすみません。) とにかくがんばります!
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2003年04月20日(日) |
ようやく窯づくりに入ります |
旧暦三月十九日
たいへんご無沙汰していました。
さて窯づくりですが、屋根作りを終え、窯土などのいろんな材料がようやく揃い、これから本体の土窯づくりに入ります。 床下25cmほど掘ったところの写真を載せますが、これから砂利を10cmほど敷き、その上に窯土を15cmの厚さに叩き固めて床を仕上げます。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
2003年02月01日(土) |
雪と寒さには逆らえず・・ |
旧暦一月一日 旧正月 新月
旧暦では今日から新年ということで、恒例ですが、明けましておめでとうございます!
窯づくりですが、先週の立続けの雪で、窯までの林道の路面が凍ってしまいました。 日が当たらないところが多いので、一度アイスバーンのようになってしまうと、なかなかきれいに除雪できず、この分だと3月まで運搬のための2輪駆動のトラックは入れないかもしれません。 うぅーと泣いても自然には逆らえないので、やれる範囲以外はもう流れに沿っていくしかないですね。 毎年冬はたいへんだな・・と身が引き締まる想いをしましたが、だからこそ集中できるいいところ、とも感じました。
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旧暦十二月二十七日
暦では1月17日から2月4日(立春)までは「土用」の期間で、土を動かすのは良くないと言われています。(年4回あります) そこで整地はその前にしていただき、窯づくりは土用明けにすることにしました。 その間は申告の事務処理や切ってある竹を運んだりといろいろやることがあるのでそれにあたっています。
さて、そんなことを整地をしていただいた土建屋さんに話したら、「ぜいたくやな〜。昔の大工さんらはそうしてただろうけど、今はそんなこと言ってたら仕事になんないよ。」と言われました。 たしかに・・。 考えてみたら贅沢ですね。 ほとんど休業状態の今でもあせらなくていいと思えること自体、ぜいたくだな〜と思わされました。
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旧暦十二月九日
伐採が昨日でほとんど終わり、今日は整地のための測量をしました。 地主さんが若い時に手塩にかけて植えて育てた杉・檜を切らせてもらったので、なんというか申し訳ないといいますか、とてもありがたく思います。
測量は地元の土建屋さんが行ったのですが、私も少しだけ手伝って、ポールを持つ役をしたりしました。 4時ごろに土建屋さんらは帰って、そのあとメジャーで距離を測りながらここに窯をつくろう、小屋はここかな、と一人で考えていたら、いつのまにか暗くなってしまって、ふと見上げるときれいな上弦の月がありました。
川の音、樹の香り、つめたいきれいな風、月。 あーずっとここにいたいな・・。
これからずっと焼くことになるのに、何言っているんだか。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦十二月三日
遅ればせながら、明けましておめでとうごさいます。 窯ができてない中の年末年始だったので、今年の年賀状は3日に書き始めました。 ちょうど新月だったのでよかったかな・・(言い訳)。
さて、はじめに「明けまして」とか「謹賀新年」とか書きますが、ちょっと変わったのがいいなと思って文例集を見ながら、ぱっと見て印象がよかったのが「迎春萬歳」。 一通り印刷が終わりにさしかかる頃、そういえばどんな意味だろうと思って、母に聞いてみたところ、「ん〜なんだろうね。ヨロズの歳ということだから、すべての歳の人ということで、すべての人に必ず春は来るということかな・・」と適当な答えが返ってきました。 お〜いいな〜、これでよかったな〜と思ったのですが、よーく考えてみたら「萬歳(まんさい)」ではなく「万歳(ばんざい)」と読むのかもしれないですね。 となると「バンザイ!春がくる!」ということになりますね。 辞書でも「迎春」「万歳」と別々にしか載ってなかったし・・。
ということですが、真偽はともかく、今年の私の年賀状は母の解釈の意味を込めて送らせていただきます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
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