おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦六月十六日 満月
今夜はきれいな満月です。 新居では月が良く見える南窓があり、月見のいいひとときを過ごしました。 そういう意味でも贅沢な生活だと今日も思います。
窯場では四方八方山に囲まれていて、月はなかなか見えません。 なんと9月の十五夜は窯場では見れないのです。なんてことでしょう・・。 12月頃のてっぺんに近いほど上る満月だけは拝めて、昨年は薪で沸かした、屋根のまったくないお風呂に入りながら月の光を浴びてましたが、やっぱりこの時期の満月も拝みたかったので、ほんとうれしいです。
まったりしてて、オチの言葉も浮かびませんので、今宵はこのへんで・・。
今夜の月。安いデジカメなので、こんな映りに。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦 六月十五日
昨日、友人が無限窯のHPを見た感想を言ってくれました。
友人:『う〜ん、なんていうかな、すごく間違っているというわけではないけど、なんかちょっとおかしい文章なんだよね』
私:(ん〜そうなんだ〜そんなにおかしいのか・・)と思いつつ、とりあえずわかった振りをして 『まぁ、自負してます・・』
友人:『それが違うがな!』
私:『え?どこ?』
辞書で調べると、「【自負】 自分の才能や仕事に自信をもち、誇らしく思うこと。例:日本一の腕前だと自負する」とありました。 「自覚してます」が適切だそうです。う〜ん、そうか〜。いやはや失礼しました。
また、つい最近無限窯のHPの文章をほとんどまるごとコピーし、「〜窯」だけ変えて公開しているHPを見つけ、ここまでのコピーは著作権侵害にも当たりますし、お願いしてやめてもらったのですが、この時、他のHPで私の文章を改めてよく読んでみたら、ようやくおかしさに気づき、すごく恥ずかしくなってしまいしました。それで、炭の説明などの一部は友人に更正をお願いしたのですけど、さすがに掲示板と日記は人の手は借られないので、読んでの通りです。
小さい時にあまり本を読まなかったですし、もうしょうがないですね。(こうなりゃ開き直るしかない・・)
掲示板・日記を始めた目的の一つに、窯主の私の(良い!)イメージづくりがあり、「清純な炭焼き職人」というイメージを作ろうとしていたところもあるのですが、やっぱり無理だったようです・・。
そんなちょっと一般知識の乏しい私ですが、今後ともよろしくお願いいたします。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
2004年07月19日(月) |
竹酢液 vs ファブ○ーズ |
旧暦六月三日
ちょっと前に私の車で、友人3人を乗せて旅をしたのですが、その時の話をします。
その旅の1週間前にその友人Sさんに会ったのですが、Sさんが私の車に乗った途端、「ん?!なにこれ?!竹酢液の臭い?くさ〜!」と言われしまいました。そういえば2・3日前に竹酢液を輸送中、車内に少しこぼしてしまっていたのです。私はこの香りは大好きなので、まったく気になりませんでした。
「く、くさすぎる・・。今度の旅までにファブ○ーズとかで必ず消臭しといてくださいよ!か・な・ら・ず!」ときつく言われしまい、CMでおなじみの消臭剤「ファブ○ーズ」(○で隠さなくていいのでしょうか?)をしぶしぶ購入することに。
これはトウモロコシなどの天然成分が主成分で、臭いの元を分解するとのことで、実際使ってみると確かにすっかり竹酢液の香りがなくなりました。
かくしてSさん一行を乗せ、快適な旅を楽しく過ごすことができました。
が、その後、当分私しか乗らないとなると・・。 「く、くさすぎる・・」 今度は私がファブ○ーズの香料の香りが気になってしまい、竹酢液で消臭することに・・。竹酢液も臭いの元を包み込んで分解する作用があり、消臭剤として使われているのです。これもまた、ファブ○ーズの香りがすっかりなくなり、「うん!これでよし!」とわたし的な快適ドライブ環境に戻ったのでした。
ということで、このイタチゴッコはこれからも続きそうです・・。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦五月二十三日
HP上で「竹と月が影響しあっている」という話を載せていますが、最近やっと思ったのですが、考えてみると、竹だけじゃなく、どの生き物も大きく月の影響を受けているでしょうし、また太陽はもとより、惑星の影響も私たちは受けてるでしょうから、当たり前の話ですよね。あまりにも特別扱いした表現で、 浅はかな見方をしてたな・・と。
先程、マンガの「陰陽師」(著者:岡野玲子、原作:夢枕獏、白泉社)を久しぶりに読み返してみたのですが、面白いのですよ。安部晴明と源博雅の掛け合いがすごく笑えますし、流れるように繋がって進んでいく話の進み具合が面白いのです。 それで、木火土金水の「五行」の話が出てくる第6巻では、世の中の運行は数や形でも表すことができるというような話になるのですが、私には「はぁ〜」というかんじで、さっぱり訳がわかりませんでした。
この世の運行というのはまったくどうなっているのか・・。 そういうことを考えると、竹が炭になるということも原理はとてもシンプルだけど、訳がわからない。なんで炭になる?炭ってどんな性質が?よい炭って?こんな基本的なこともほんとはわかってないのかな。
とにかく、運行というのはなるようになるのでしょうか。 なるようになるような竹炭をなるように焼いていけばいいのか。ん〜日本語さえもわからない・・。
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2004年07月07日(水) |
無限窯のロゴができました |
旧暦五月二十日
先日、友人に私の名刺を作っていただきました。 すごくいいんです、これが。 Tさん、本当にありがとうございます!
その中で無限窯のロゴも作っていただきまして、そのロゴをHPやリーフレットにも使わせていただけることになったので、さっそくTOPページに載させてもらいました。 快晴の満月の夜の空って、こうゆう紺っぽい色彩ですよね。 その時の心境が思い起こせるいい絵だなと思います。
ついでに炭火と竹の写真もTOPに載せました。 配置や大きさなど見やすいようにこれから調整しますが、いろんなの方のおかげで少しずつ豊かになっています。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
2004年07月06日(火) |
檜原村に光ファイバー! |
旧暦五月十九日
快適な新居に移り、ここでもネットができるようにするのですが、それがつい最近ここで光ファイバーを導入することが決まっていたのです!この山奥の檜原村ですよ。すごい・・。 たしか最低300名の応募がないとひけないそうなのですけど、ここの人口は約3000人なので10人に1人は応募したことになります。それもすごい。 そういう勢いに飲まれて、今の私にとって大きな出費なのですが、仕事上必要ですし、私も申し込むことにしました。
私もそうですけど、実際100Mほどの速さはそうは必要ないかもしれません。テレビ電話なんてしないし。でも56kは遅すぎなんですよね。 ちなみにADSLはここは距離などの技術面で設置不可能だそうです。
ということで、今月中旬には私も光ファイバー(Bフレッツ)が使えるようになります。快適な家に加えて、ネット生活も超快適になってしまいます。ほんと信じられない・・。
これでHPも早く改善される? そうなるようにがんばります・・。
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2004年07月04日(日) |
新月に木を切ると・・? |
旧暦五月十七日
先日、友人から「新月の木」に関する新聞の記事を見せてもらいました。 「新月の木」とは、冬期の「下弦」から「新月」までの約7日間に伐採した木のことを言いまして、他の時期に伐採したものより、虫食い、カビ付き、腐敗、縮み、曲がり、割れなどが少ないそうです。 おもしろいですね〜。
無限窯では新月から満月にかけて炭にしていますが、竹の伐採時期は気にしていませんでしたので驚きました。 これは建材の樹木の話ですが、竹でも同じことは言えると思います。 しかし、建材としての良し悪しと、やいた炭の良し悪しは違うかもしれないので、これから竹を伐採するときは、新月・上弦・満月・下弦のどの時期に切ったかを記録して、できた炭の違いを見ていこうと思います。
「新月の木」は『木とつきあう智恵』(地湧社、著者エルヴィン・トーマ)という本で紹介しています。早速注文しましたので、読み終わったら感想を報告しようと思います。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
2004年07月02日(金) |
山の生活から文明開化の新居へ |
旧暦五月十五日 満月
今日から檜原村の新居に本格的に住み始めます。 もう、とてつもなくすごいのです!
なにがすごいのかを話すのに、まず、今までの窯場での生活を話さなくてはならないのですが、長くなりますが聞いて下さいませ・・。
一昨年の暮れ、檜原村で新しく炭を焼くために、村の中でも人里離れた山奥の比較的平坦な土地を約300坪お借りすることができました。ほんとに山奥で樹木だらけでしたので、はじめに樹木の伐採を森林組合で切っていただき、それから平地に(傾斜になっているので3段に)整地していただいてスペースを設け、そこに水場、炭材置き場、小さな仮眠小屋、トイレ(もちろんボットン)、物置、窯、お風呂の順に作っていきました。 そんな環境なので、もちろん水道・電気はなく、水は近くにある川の水を引き、夜の明かりは初めはロウソク、最近はディープサイクルという長持ちするバッテリーを使って裸電球1個を灯し、ガスは坂でも持ち運べる小さな5kgのボンベを使い、暖房は薪ストーブ、お風呂は薪釜と、都会育ち(?、都民ですので・・)の私にとっては、とても味わい甲斐のある生活が始まりました。 なんといっても最高なのが、屋根もなく開放的すぎるお風呂。
タダでいただいた小さな古い浴槽で、川の水をホースで引き、夏場は40分、冬場は1時間以上かけてマキを炊いて沸かすのですが、晴れた夜は満天の星空を見上げながら入れるので、すごく気持ちいいのです!ただ、雨の時は雨を浴びながら入るようで、ほんとに味わいがあります・・。 (もちろん竹炭と竹酢液はたっぷり入れます)
これは水場です。初めはここで洗顔、食器洗い、洗濯などしてましたが、最近は小屋に流し台を設けたので、雨が降っても大丈夫になったのですが、冬場は−10℃にもなるので、流しっぱなしにしてないとホースが凍結してしまい、一度凍ってしまったら、そのままでは日中も溶けないので、30mほどあるホースをバリバリと巻き取り、薪ストーブのある仮眠小屋の中で暖めます。
これが6畳間の小さな仮眠小屋です。真冬でもここは別世界。といいますか、ストーブが安物なので細かい空気調整ができず、よく燃える杉・檜などを燃やした時には温まりすぎてしまい、まるで沖縄にいるかのような暑さになってしまうのです。室内は沖縄、外は北海道というかんじに・・。
ここで一番大変なのが、食料の保存です。電気がないので、冷蔵庫がなく、夏場はすぐ傷んでしまい、冬場は逆に低くなりすぎて全部凍ってしまうのです。ほんと冷蔵庫って便利だな〜と思いました。小屋の下にあるボックスがここの冷蔵庫、いや冬は冷凍庫。右2つの左側に地中に1つ埋めてみたのですが、それも凍りました。ですので、必然的に乾燥ものの食材が多くなり、食事のレパートリーは狭まってしまってました。
これは仮眠小屋の40ワットの裸電球。初めはロウソクだったので、これが灯った時は明るい〜と思いましたよ。
車で片道1時間かかる実家にはよく戻ってはいましたが、こんな環境で昨年から今まで過ごしていました。そんな環境からですね、今度お借りする公営住宅というのは、実は建てたばかりの新築の一軒家でして、今どきの設備が完備されていて、なんとお風呂はボタン一つでお湯が沸いてしまうのですよ!しかも湯量もぴったりに!ん〜すごい! 冷蔵庫も置けるので、すぐに食べなくちゃ、という心配もないですし、もう最高です! 近代文明ばんざーい!と言いたくなるくらいで、今の機械はほんと便利ですね。(お年寄りの言葉のようでどうも・・)
ということで長くなりましたが、快適な新居と味わいのある窯場での暮らしを交互に飽きることなく味わえることになり、そんな中で2基目の窯づくりを始めようと思います。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦五月七日
遅くなりましたが、今月の炭焼きの報告をします。 3回目ということでようやく窯がほぼ完全に乾燥し、前回とは状態が違うので、今回も初めてみたいなものでした。
炭化開始時は、炭材が熱分解し自ら熱を出し始めたら、外から燃材を燃やすのを徐々にやめ、口を狭めていきますが、それが今回は狭めすぎて炭化しなかったり、逆に燃材を長く燃やし過ぎて温度を少しだけ上げ過ぎてしまったりと、理想通りにはいかなかったです。 飛行機がきれいに離陸するように、緩やかにフワッと温度が上がり、低空飛行をするように一定の温度で安定してもらいたいのですが。
無限窯では蒸留せずに静置精製を行うだけの「原液竹酢液」だけを提供していますが、その中でよりきれいなものを「特選」、その他を「お風呂用」として分けています。 今回は大きな急上昇ではないので「お風呂用」より悪いものは出なかったですが、ほんの少しの急上昇で「特選」に該当するものは採れませんでした。
ほとんどの炭焼き業者では「原液竹酢液」と「蒸留竹酢液」との2種類に分けていて、「原液竹酢液」の中で2種類に分けているところはほんの数件しかいません。 それというのも、原液でここまできれいなものを採るのは簡単にはいかず、採取・選別・管理が大変だからです。 また、蒸留精製すればいくら濃いものが採れても、均一でほぼ安全なものが大量に生産することができます。(安全な反面、有効成分も半減してしまうという意見もあります)
「お風呂用」でも120℃までしか採取せずに厳選している中、「特選」の採取の難しさを改めて感じましたが、だからこそ個人レベルでこだわって行えるものだと思っています。 (あと、逆に初窯の竹酢液はビギナーズラックというか、特別だったんだなと思いました)
また、炭の方は窯出しをしていないのでわかりませんが、最後の精煉は窯が乾燥したのでよく温度が上がり、520℃(煙突)まで上がりました。ちょっと上げすぎかなとも思ったのですが、上がるのなら上げてみようということで・・。 温度がすべてじゃないのですが、日の出町の窯ではいくら空気を送ってもここまで上がらなかったので、明らかに窯の性能は上がっていると思います。 あとは焼き手の私次第で、どのように上げていけば硬質で良い竹炭ができるか、これからが楽しみです。
窯の気心が知れるまで、まだ先は長そうです。
おさむ日記/炭焼き生活日記 〈竹炭・竹酢液の無限窯〉
旧暦四月二十八日
西多摩地方だけなのかわかりませんが、今年は通勤の道沿いの山々に自生しているフジがどこでもたくさん咲いていて、フジ街道と呼んでもいいくらい艶やかです。
私の窯場でも入口で咲いてまして、昨年は4・5房(ブドウっぽいので、この数え方で呼んでみましたが違います?)しか咲いてなかったのに、こんなに咲きました。 1年でこんなに増えるものなのかとびっくりです。
手が届くほどの高さなので、初めてまじまじ嗅いでみると、ん〜いい香り。 やわらかい甘い香りなんですね。
自生のフジにも微妙に色が違うのがあって、ここのはすごく薄い紫色です。 遠めでみると白に見えるくらいです。 色の濃い紫より、私的にはこっちの方が好きなので、それがちょうど目の前で自生してくれてるなんてうれしい・・。
今はもう散り始めてまして、桜も他の花もそうですが、散り際ははかないですけど、うつくしいですね。
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