突然ですが、私は昨今、巷で氾濫している「癒し系」という表現が、大嫌いです。
人の心が何によって癒されるのかなど千差万別だろうよ、
それ以前に、傷つき疲れた心というのは、そんなお手軽に癒されるものなの?
そんなものまで、判り易く簡単な記号化で表して、ブームとして大騒ぎする社会の姿勢に、 どうしようもない没個性と幼稚さを感じて、憤懣やる方ない思いをするのです。ムキー。
ただし、所謂「癒し系」と呼ばれるものが持つ、大多数の人を和ませる空気は、好きだ。 「癒し」という言葉の持つ意味が、そんなにお手軽ではないだろう、と言いたいだけ。
なので、私は「癒し」ではなく、「なごむ」という言葉で、表現していきます。(勝手に制定)
そんな前置きはさておき、サントリーの烏龍茶の中国語CMソングを集めた、 「chai」というCDを購入。
中国語は、実際の会話だと、喧嘩腰に聴こえてきついイメージがありますが、 歌だと、鼻から抜ける音と「チャ」や「シャ」などの音が、日本語より円やかな響きで、 なんとも可愛らしい雰囲気を醸し出して、なかなかいいです。
個人的には、「上海ブキウギ」・「鱒」・「太湖のほとりで」・「蘇州夜曲」 が、お気に入り。あー、和む。
最近は、随分と日が長くなってきました。 来週は春分の日だし、風は冷たくても、春はすぐそこまで来ているのですね。
ところで今日はホワイトデーでした。 すっかり忘れていたのですが、バレンタインに、おやつのキスチョコを 2粒おすそ分けした社長から、お返しとしてお煎餅の詰め合わせと思しきブツを頂戴。
何故そんな渋いチョイスなのかといえば、自分が好きだから。 「食べる時には、少しちょうだいね。」とのこと。
ところで、ホワイトデーの起源について、気になって調べてみたのですが、 日本のお菓子メーカーによって作られた、というのは間違いないものの、 その起源については、2説あるようです。
まず一つ目は、福岡の和菓子の老舗「石村萬盛堂」が、1978年に バレンタインデーのお返しにマシュマロを贈りましょう、と提案した、 マシュマロデー起源説。
「白いふわふわなマシュマロは、男性の純な心」
なんだそうです…。そうですか…。
公式(?)HPもあります。http://www.yesad.co.jp/whiteday/
もう一説は、飴菓子業界の全国組織である、全国飴菓子工業協同組合が、 キャンディーの普及の為、1978年、名古屋での総会で、ホワイトデーはキャンディーを贈る日 と定めたという説。
総会での可決後、全飴協ホワイトデー委員会が組織されて、1980年に、 第1回ホワイトデーが生まれたそうな。
こっちの方が、組織総動員な分、オオゴトっぽいですね。 公式HPは、こちら。http://www.candy.or.jp/whiteday/
いまや、会社組織の第二のお中元・お歳暮か、欲望と義理と計算が交錯する イベントと成り果ててしまいましたが、商品普及の夢を託してこのイベントを 考案したオジサン達に、敬意を表したい。
朝、めざましテレビで、蜷川幸雄が監督の映画、「青の炎」の宣伝してまして。 蜷川は気になるが、二ノ宮君とあややが主演というのが引っかかっていて、 見に行くべきなのか行かないべきなのか悩んでいたので、参考にしようかと。
その放送中、作品を見た映画関係者の方々の、歯が浮くような絶賛コメントが いくつか紹介されまして、主演の二ノ宮君の演技については、特に皆さん、
「まるで●●の映画の、▲▲を彷彿とさせるような演技」
という、私が最も陳腐で恥ずかしいと憎んでいる典型的パターンのコメントをしていて、 なんだか気持ち悪かったです。
ジェームス・ディーンだ、マット・デイモンだ、と外国人の名前があがる中で、
『太陽を盗んだ男』のジュリーを彷彿とさせる瑞々しい演技
というコメントには、思わずのけぞりました。 『太陽を盗んだ男』の沢田研二は、私も大好きですが、…瑞々しいか? どちらかというと、ぎこちない、といった方が…。モノは言い様…。
確かに、只のアイドルの映画出演、というには上手だったし、あの狂気を孕んだ 迫真の演技は、技巧を超えてエネルギッシュで、凄く格好よかったですが。
蜷川サンが監督で、アイドル映画にありがちな、学校の文化祭かお遊戯会か、と いうような、目を覆いたくなる演技をさせる訳がないので、結構よかったという ことなんですかね…。
結論。テレビで放映されたら見ようと思います。
2003年03月12日(水) |
少年に恋した林檎の木の話。 |
先日、本屋さんで見かけた絵本。 → こんな本。
シェル・シルヴァスタインという、米国の有名な絵本作家の作で、原題は 「The Giving Tree」 邦題は「おおきな木」
サンライズだったかな?中学2年生か3年生の、英語の教科書に載っていて、 2年ほど前、塾講師をしていた頃、空き時間に英語の教科書を眺めていて、原文を 読んだことがあります。
本屋に置いてあったのは翻訳本でしたが、パラパラっと見た限り、原文の素晴らしさを 伝えきれていないかな、という感じがしたので、是非、原文で読むことをお勧めする一冊。
子供向けの大変平易な英語なので、義務教育を受けた人なら、問題なく読むこと ができます。(私ですら読めた)
内容としては、一人の少年と林檎の木の話。
少年は林檎の木が大好きで、林檎の木も少年が大好き。 ところが、成長し世界が広がって行くことで、少年は徐々に林檎の木から離れていく。 一方林檎の木は、そんな少年を責めることもなく、彼が望むままに、自分の実を与え、 枝を与え、幹を与え、最後には切り株だけになってしまう。
切り株だけの林檎の木の元へ、年老い、杖をつく老人となったあの少年がやってくる。 もう何も彼に与えてあげられるものを持たない林檎の木は、切り株となった 自分に腰を下ろさせ、人生に疲れた彼に、休息の場所を与える。
英語が苦手な私が、読みながら切なくなって涙しました。 原文では、林檎の木の三人称が、She で、女性なのですよ。
あれを恋と呼ばずして、なんと呼ぶのか。
翻訳では、林檎の木が「彼女」であることを、あまり意識させない文章でしたが、 これはれっきとした恋愛小説ですよ。切ないプラトニック・ラヴロマンスですよ。 つれない男とひたむきな女。永遠のテーマだ。
色々考えさせられる部分が多くて、中学生のガキ共に、授業の片手間に嫌々 読ませるにはもったいない、奥の深い、大人向けの内容だと思うのです。
イラストも、モノクロの淡々としていながらも、訴えかけてくる絵柄で、最後の 切り株に腰掛ける老人の姿は、哀愁と、人生を全うしたものだけがたどり着く、 穏やかな時間が感じられて、なんともいえない味があります。
惜しみなく、見返りを求めず少年を愛し続ける林檎の木の姿、無償で注がれる愛に 気付けずにいた少年の姿について、年を取り、経験を重ねていくことで、さまざまな 捉え方ができる作品だと思います。
よろしかったら、是非ご一読を。
今年の東京の桜の開花予想日は、3月26日だと、妹が騒いでいました。 どうやら、お花見に行きたいらしい。 私も毎年花見に行きますが、都内なら新宿御苑の桜が一番好きです。 種類も多いし、樹が伸び伸びとしている気がするので。
ところで、開花を控えたこの時期、桜の樹の幹が、ほんのり桜色がかって見える、 という話をご存知ですか。
昔、教科書かなにかで読んだ記憶があるのですが、未だ冷たい風に揺れる、 冬枯れの桜の樹を注意深く観察してみると、他の木々に比べ、くすんだ幹の焦茶色に、 うっすらと内側から薄紅色が透けて見えるような気がします。 気のせいかも知れませんが、なんだか不思議です。
桜と言えば、梶井基次郎の、「桜の樹の下には」の冒頭。
あの発想が、彼独自のものなのか、それとも元々昔からあったものなのか、 勉強不足の私は、残念ながら知らないのですが、非常に短い作品にも関わらず、 有名無名を問わず、多くの人々が、この作品のモチーフを、桜の時期に口にしたり 文章にするのは、やはり、インパクトがある名文だからだと思います。
梶井基次郎は、繊細な感性が文章から滲み出ている、綺麗な作品が多いですね。 代表作の「檸檬」も、様々な色彩の本を積み重ねたその上に、一際鮮やかな色彩の 檸檬を載せる、というビジュアル的な美しさと、「爆弾」という発想の、無邪気な 病みっぷりが、好き。
猫の耳と前足の話、「愛撫」も好き。 アレを読むと、無性に猫と戯れたくなる。 肉球をムニムニしたり、耳をみょーんと引っ張ったり。
夭逝してしまったのが、つくづく悔やまれる作家の一人です。 そして、あんなに綺麗な文章を書くのに、顔がジミー大西と瓜二つなのが、 とても気になる…。
梶井基次郎といえば、高校の現国の授業中、「闇の絵巻」の解説で、 伊豆湯ヶ島に、病気療養のため逗留中だった梶井が、
夜の川沿いで全裸で号泣した
という話を聞いた覚えがあるのですが、あれは私の聞き間違いなのでしょうか。 それとも心地よい授業中の午睡に見た夢なのでしょうか。
高校時代の現国と文学史の授業は、先生のマニアックな話が印象深くて、他の授業の 記憶はスッポリと抜け落ちているのに(高校に通っていなかったのでは、と自分で疑うほど) あの授業に関してだけは、鮮明に覚えている話がいくつかあります。
三島由紀夫の、市ヶ谷駐屯地での切腹後、介錯されて首が部屋の隅に転がってる写真 (当時の朝日グラフに掲載)や、森鴎外の大好物、葬式饅頭茶漬け (葬式饅頭を冷えたご飯の上に、2つに割って乗せて、玉露のお茶をかける)など。
実生活では、なんら役に立たないことばかり覚えてるのが、痛いところ。
2003年03月10日(月) |
中村獅童と篠原ともえ、熱愛発覚!? |
今日のテレ朝の、朝のワイドショーで。 あまりに意外な組み合わせに、眠気も吹っ飛びました。それってどうよ!? …結局、ガセネタぽかったですが。
でも個人的には、篠原ともえ、不器用なところもあるけど、明るくて人に気を 使いそうだし、表情がくるくる変わって、造りもよく見ると可愛いので、好きです。
本当に彼女を選んだ、というのなら、中村獅童、なかなか器の大きい、イイ男だと 思いましたが、一般的な評価は、篠原に獅童はもったいない。
つうか、篠原と付き合うなら、私と!!
という、強気な意見が主流のようです。それもどうかな…。
中村獅童は、顔がなんとなく、ウチの妹に似ています。 というか、彼女は巨人の高橋選手と、フリップフラップ、 あと、新宿ミロードの、イメージキャラクターに、大変よく似ております。 想像できましたか?
ちなみに私は6年ほど前には、似非シノラーでした。(恥ずかしい過去の告白。)
当時は格好の奇抜さから、大学構内100m先からでも、居場所が判る と言われたものです。 幼少時から今まで一貫して似ていると言われるのは、
まめ、またはどんぐり、またはキノコ。
…それって全て人外だよね…。
気味の悪い夢を見ました。 白いバスタブのお風呂に入って、仰向けで寝ていると、足のほうから何かが 圧し掛かってくる気配が。
ふと目を開けると、私とよく似た、人間の皮膚で出来た物体(南極チャン2号のような感じ) が、ゆっくりとした動作で、ズルズルと圧し掛かってくるのです。
皮膚を縫い合わせて出来ているらしく、背中や、首の辺りに縫い目があるのですが、 中身は空らしく、眼窩は真っ暗な空洞で、こっちをじっと見つめている。
お風呂のお湯のせいか、触れている部分に、生温かい感触としっとりとした重みが 感じられて、やがて、ぴったり上に重なってきたかと思うと、キスされました。
唇の感触が柔らかくて、異常にリアルだったんですが、夢の中の私は、別段嫌悪感を 抱くでもなく、どうせなら、格好いいオニイチャンが良かったなあ。と、ぼんやりと 考えている、という夢。
今まで見た夢の中でも、オリジナリティのある悪夢でした。 それほど後味は悪くなかったのが、またなんとなく気味が悪い、そんな夢の話。
本日、実家に不要な荷物を置きに行ってきたのですが、引き換えに、ダンボール 1箱分の日用雑貨と、デコポンを渡されました。 荷物になるからいいって言ったんだけど。
デコポン、という言葉の響きには大層心惹かれるのですが、食す点においては、 あまり好きではないのね。 それなのに、2人暮らしで10個近いデコポン。どうしろと。
帰りにドライブ。なぜか夜のお台場へ久しぶりに出かけたら、テレコムセンター の前に、温泉できてました。吃驚。 大黒埠頭まで行ったら、デコトラと、馬鹿デカいスピーカー積んだ車と、暴走族が 終結してて、訳の判らないカオス状態。
日本は平和だなあ、と思った次第。
部屋の片付けも、何とか目途が立ってきました。 来週、居間用のテーブルと椅子が来るので、やっと人が呼べるようになりそうです。
窓からの、都会の夜景が綺麗です!!
ビバ★アーバンライフ。新居の最大のセールスポイント。 革張りの安楽椅子と、薔薇の柄のガウンと、トラの皮の敷物と、ワイングラスと、 白いフサフサの猫がないのが、痛いですが。(揃ってたら、もっと痛い…。)
心のBGMは、チェッカーズの、「ひとりぼっちのナタリー」 ファーストアルバム(勿論カセット)に収録されてた名曲。 田舎の小学生だった私が、初めて都会の空気を感じた1曲。 (歌ってるのも博多の地方出身者だけど)
そんな都会の空気に浸る前に、今に積み上げられた荷物を、今週末にはなんとか 片付けたいところ。
2003年03月06日(木) |
襟裳の春は、なにもない春です。 |
昨日に引き続き、花粉症ネタ。 面白くないのは重々承知ですが、私にとっては大事件なので。 表題は、昨日、山崎将義が熱唱していた、「襟裳岬」より。 本文とは、全く関係御座いません。
今朝起きてみたら、目の周りが完全に赤く腫れて、それでなくともボヤけた顔が、 当社比30%増でボヤボヤしていて、自分で鏡見るのも嫌なくらい、ブスだ。 (それはいつものこと。) 真剣に会社を休もうかと思いました。痒いし痛いし気になるし。
今年の花粉症は、今までにないヤバさです。 今からこんなに辛いなんて…。これからの花粉飛来本番、一体どうすれば。 とりあえず、眼科へ行かねば。そんな暇はどこにもないのに。うわーん。
くしゃみと鼻詰まりでボーッとしているところに、追い討ちをかけるように、 腫れのせいで視界がはっきりしないので、目を開けて起きているのが、億劫で仕方ない。 ずっと眠っていられたら。
目玉と鼻を取り外して、ジャブジャブ水洗い出来たら、どんなに爽快だろう。 と、真剣に思わずにはいられない。この状況が、あと2ヶ月近く続くのか…。 まさに生き地獄。 花粉症治療って、何科の医者にかかればいいんですかね。 眼科と耳鼻咽喉科かしら。やっぱり。
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