■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2004年06月04日(金) ラヴストーリー

 観て来ました。「KILL BILL Vol.2」 http://www.killbill.jp/

相変わらず、カンフーやら、マカロニウェスタンやら
ビルのオッサンのスーパーマン講座やら、子連れ狼やら
B級カルト感漂うアホ要素満載でしたが、

映画全体は、超ド級恋愛映画でした。


タランティーノが、ただのB級カルト映画マニアに終わらず
鬼才 と言われる理由が、この映画を観るだけで納得できた。
すげえや。オッサン。

ソフィア・コッポラと噂になるだけあるね。 (それ関係ないし)


もう、ビルとブライトが対峙するだけで、切なくて切なくて
胸がキュンキュンいいっ放し。
ビルが、ありえないくらい格好よすぎ。フェロモンむんむん。


クライマックスの最終対決も勿論いいけど、冒頭部分の
結婚式の予行練習に現れたビルとの会話場面が
私の乙女センサーを撃ち抜いたね。

ロマンチックってのは、ああいうことを示す言葉だ。


Vol.1では、復讐というキーワードが表面に出ていたけど、
まさに愛憎紙一重とは言い得て妙。
今回の劇中の愛情血糖値の高さと燃焼具合に思わず拍手。


そして相変わらず、お家芸の乱闘シーンも大迫力で格好よかった。
タランティーノは、女同士のガチンコタイマン勝負 大好きだね。
そっちの方が全然格好いいもの。

それこそ、えげつない手を使ってでも、気に入らない相手は
徹底的に叩き潰す、っていうのが、女同士の方が容赦なくて
素敵なのかね。


 なにはともあれ、「鬼才タランティーノ」の看板に偽りなし。
すごくいい映画だった。面白かった。



2004年06月01日(火) 手練手管。

 昨日の真夏日が嘘のような涼しさですね。

ところで先日、殿方より手作りクッキーをいただきました。
(個人的に、ではなく、その場にいた人全員もらったのが惜しいところ)

ゾウに紳士にお星様と、綺麗な型のクッキーを
透明セロファンに包み、銀色のシールで飾って。

 私もプレゼントをあげるのが好きですが、手作りには
まったく拘らないタイプなので、こういうことがキチンと

自己満足で終わらないレベルでこなせる 

というのは、非常に素晴らしい、尊敬に値する心意気だと思います。

そのうえ、男性でそういった細やかな感性があるというのは、
驚嘆にすら値します。

聞けば、お付き合いしている彼女にも、手作りのお菓子で
もてなすことがあるとか。すっげー。いいなあ。


男性でも料理が趣味で上手な人など珍しくないですが、
生活に必要不可欠とはいえないお菓子作りとなると、話は別。

まあ私自身が、料理は作るものの(大雑把な料理ばっかり)
お菓子作りに全く興味のない女(試食専門) 
だという要素も、少なからずあると思いますが。


 よくベッタベタな話で、彼女の手料理(特に肉じゃが)に
男性がコロッと転がされる、というのがありますが、
男性の手料理、というのも、結構使える手だと思われます。

 ただなんだかんだ言いながら、家事は女性の領分、という
考え方はまだ根強いと思うので、自分の料理スキルと比較して
女性にちょっと肩身が狭い思いをさせないためにも、
お菓子作りの方が害が少なくていいかもね。
しかも女性の大半は、お菓子が大好きだ。

いかがでしょう。
 



2004年05月29日(土) 近況報告。

 パソ、無事に復旧いたしました。ありがとうございます(私信)

 今週末は飲み会三昧の予定だったのですが、
昨日は先方の都合で急にキャンセルになってしまい、
せっかくの金曜の夜がフリーになってしまいまして。

 せっかく時間が空いたので、2丁目の行きつけのマッサージ
(非風俗系。当たり前です)に行って来ました。
入ってるビルは胡散臭いことこの上ないんだけど腕はいいんだよね。

 
 その後、歩いて家まで帰って自炊して、お風呂に入りつつ読書。
最近になって、江戸川乱歩がすごく好きになった。
恥ずかしながらこの歳になって、「黒蜥蜴」 を読んでます。

 江戸川乱歩の明智小五郎モノって、何故か子供騙しな
イメージがあったんですけど、やっぱり面白いね。
すごく劇画的だからかしら。
面白いけど、確かに娯楽小説の域は超えてない感じ。

 頭の中身が幼稚で未成熟な私には、丁度いいのか。



2004年05月27日(木) 今週のメモ。

 自宅パソは、まだ不調。
自分で所有してるのに、詳しいことは何にも判らないのが
なんとも歯痒くもあり、情けないものです。

 
 今日は、5月から入社の女の子の歓迎会。

年間退職者総数が、社員総数の3割を占める という

驚異的な(つうか異常?)離職率の我が社。
(いなくなった分補充してるから、総人数はほぼ変動なし)

最近は、あまりのローテーションの早さに、歓迎会や送別会も
おざなりになりがちだったんですがね。

まあ、同じ社内で働く者同士、いがみ合ったりお互い無関心より、
良好な人間関係が築けた方が断然いいに決まってますから。

それにしても、年齢的には2つくらいしか違わないんだけど
最近入った女の子は、みんななんだか印象が若いね。

勤続4年目に突入で、すっかり お局キャラ 定着か…。 
老け込んじゃったな…。私…。



2004年05月23日(日) 膠着状態。

 我が家のパソが、1年ぶりくらいに壊れまして、
現在自宅での作業が出来ないので、暫く日記の更新とまります。

会社で隙を見て書き込む気満々ですが、
(最近、それでなくても滞りがちだったし)

これ以上給料泥棒の汚名を轟かせるのも心苦しいので。

 

 ところで2泊3日の宝塚遠征ですが(誰もそんなの聞きたくないよ)

新しい世界の扉をうっかり開けてしまった心持です。

マジやっべぇ。
私の知らない世界が、この世の中にはまだまだあった。
超ディープな世界。かなりカルチャーショック。

あんな底なし沼に、無邪気に片足(…だけか?)突っ込んでる場合じゃ
ないんじゃないかと真剣に自分の将来を憂えてみたり。
でも楽しいんだよねえ…。(葛藤)



2004年05月14日(金) 俺の屍を超えていけ。

 観てきました。「CASSHERN」 http://www.casshern.com/

 宇多田の旦那 という、嘲笑というか苦笑というか、とにかく
微妙な枕詞つきで語られ、賛否両論真っ二つの評判を耳にする、例の映画。

 実際に観た感想としては、思っていたより、ふつうに面白かった。

映像に関しては、想像(期待)どおりの出来の箇所が多かったし、
中だるみがあって長いなあ、という印象があるものの、後半部分で
主題となる主張を、思ってたより掘り下げていたので、ちゃんと
映画になってた。

…トリ頭の私には、ちょっと判りにくい箇所も多かったけど。


前半は、畳み掛けるようなビジュアル重視のコマの連続で、
ビデオクリップ撮ってる人だよなあ、って雰囲気。色が特に綺麗。

あからさまに力が入った、抜群に綺麗な構図のコマが、話の流れを
断ち切る勢いで、いきなり挿入される訳。
特に、麻生久美子が出てるシーン。

確かに象徴的で重要だと思われるシーンもあるんだけど、なんで
こんなシーンに力入れるかな?って箇所もあるんで、きっと
「こういう絵が撮りたい」ってキメキメの絵コンテを
何枚か話の流れに沿って並べて、その間を話が繋がるように
埋めていったんだろうなあ、という感じ。

 とにかく前半は、配役も含めて見た目勝負。

そして出てくる映像のほとんどが、
宇多田のビデオクリップで既視感ありあり。


そういう意味で、期待を裏切らないつくりです。
ただ、戦闘シーンはもうちょっとキチンと作った方がいいと思います。

動体視力が追いつかないスピードのコマ割りと、
眼力&顔面力ですべてカバー っつうのは、
ちょっと無理があったかも。


 話の内容としては大方の予想通り、
前半の主役は唐沢クン、後半の主役(つうか本命)は、寺尾聰、
全編通しての大ヒロインは、樋口可南子 でした。

 キャシャーン役の伊勢谷クンは全体的に影薄かったなあ。
麻生久美子は、あくまでビジュアル担当ってことで。

ミッチーの役が、楽しすぎました。
大滝秀治の息子のクーデター場面、笑いをこらえきれずに
手を叩いて大はしゃぎしているシーンが、えらくツボ。

そして、ミッチーはモックンと並ぶ、私の中のスーツキングに決定。
絶妙な撫で肩具合と恰幅の良さと襟足の綺麗さで、胸キュン。


映画の主題としては、それほど目新しい問題提起でも主義主張でも
ないのですが、話の帰結がなんだかちょっとね…。

総括すると、背筋がモゾモゾしてくるような、
母性礼讃、盲目的聖母信仰 と相俟って、

実写版・エヴァンゲリオン みたいだった…。

寺尾聰が碇ゲンドウで、伊勢谷クンが碇シンジ。
樋口可南子がみんなの綾波レイで碇ユイ。(オタク丸出し)

面白くない訳じゃないけど、結構観る人を選ぶ映画だよね。



2004年05月11日(火) 女子妄想力。

 今月は宝塚強化月間。(これ以上強化してどうする私!)

 とうとう、煩悩の総本山・魔都宝塚上陸 が決定しました。
来週末、ちょっくら「ファントム」(宝塚版「オペラ座の怪人」)2回観てきます。
http://t.pia.co.jp/news/ad/phantom/

 ちなみに、私の標的 は、ビジュアルバンドのボーカルみたいな
(マ●スミ●ルみたいだ…)主役のファントムではなく、

絶世の不幸臭漂う憂い顔の年齢不詳クリスティーヌです。

ついでに告白いたしますと、私の宝塚への興味の9割 は、
彼女、花總まり さん に対するものです。


 宝塚ファンと言ったら、男役ファンになるのが王道だと思うんですが、
型としての格好よさは判るけど、私は熱狂的な憧れの対象として
男役に嵌れないなあ。なんか半笑いで見ちゃう人がほとんどだ。


 むしろ男役以上に生存競争が激しいのに、男尊女卑な宝塚では冷遇されがちで
負けん気と底意地とプライドの高さは超一流 なのに、
それを押し隠すことを強要され、一見可憐を装う(装いきれていない人もいる)
娘役の方が、色んな意味で興味深くて好きです。


 宝塚の魅力というのは、巷で言われているとおり、非現実的で倒錯的、
ある意味歪んだ世界観だと思うのね。(それが敬遠される理由だとも思う)

 その中で、女性が女性の理想の男性を演じる、ということよりも、
理想的なヒーローを引き立て、従順に寄り添うことを第一条件 とした
非現実的な「ありえない」女性を、生身の女性が演じる
ことの方に、より一層歪んだ不自然さがあると思うの。


演じる側は勿論、観る側もほとんどが女性である、女の園・宝塚。
自分の本質と反対の性を持つ存在を、より理想に近づけるために、
観る側(女性)の願望や要望を、本質の部分で理解できる同性が
演じるのは、なんとなく判る。

 でも、本質の性は自分たちと同じ女で、本来なら観る側の共感を
求めるはずの女役(娘役)に、抑圧され捻じ曲げられ、現実とは
似ても似つかない姿を求めるのってなんか変だ。違和感ありまくり。

 
 そんな異質な娘役という女の中でも、あの彼女のタカラジェンヌとしての
生き様は、群を抜いて異質。もう人外魔境の域。

だって、宝塚の女役 という、非現実的で倒錯的で不自然な
アイデンティティを、すんごい自然に 持ってるように見えるんだもん。

どんな非現実的な役を演じても、あからさまに「演じてる」感じが
しなくて、役と演じ手が自然に同化しているように見える。

生まれながらのタカラジェンヌ、みたいな。怖え。ありえない。

絶対存在するはずのないものが、当たり前のように燦然と君臨してる
気がして、目が離せないのです。まさに怖いものみたさ。

 時間や時代の流れが止まった、摩訶不思議な亜空間にいるような
彼女の姿を見るたびに、宝塚の、いや、女の妄想の奥深さと業を
思い知らされる気がします。
 
 興味ない人には、本当にどうでもいい話だけどね。



2004年05月09日(日) 母の日。

 今週末は、久しぶりに静岡に帰省しました。
会社から直帰したんで、9時過ぎに清水に着きましたが、

駅前商店街の人影皆無っぷりに驚愕。

 街の中心地のはずなのに。清水の夜はすんごく早い。

お父さん、お母さん、私も東京の暮らしに馴染んじゃったね。
上京して早8年目か…。

その割には全然垢抜けないって、お祖母ちゃんに言われました★



2004年05月06日(木) 私は可愛いシャンソン人形。

 蔦屋の会員カード更新で、久しぶりにビデオ鑑賞。
「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」
http://www.cinemaparisien.com/ma_femme_est_une_actrice/index2.html

 20世紀最高にして最後のサラブレッドフレンチロリータ
本物の シャルロット・ゲンズブール 主演。
ちなみに監督兼旦那役の イヴァン・アタル
モノホンのシャルロットの亭主です。

 なにしろ 「生意気シャルロット」 とか 「セメント・ガーデン」 とか
十代少女の印象が強烈 (っつうか大人になってからの映画見たことなかった)
シャルロットですが、三十路を迎えた現在もなお、すんげえ可愛い。

 ちょっとアンニュイで皮肉っぽいけど、とってもチャーミングな
私のような田舎モンの日本人が思い描く、

さり気にオサレな典型的パリジェンヌ って感じ。

 映画の内容も、旦那が平凡なスポーツライターという設定で、
フランスを代表する人気美人女優を妻にしてしまったが故の苦悩を
コミカルに描いたラブコメなんですけど。

まあ、フランス映画ですから。

エロネタあり、結構パンチの効いた皮肉あり、愛し合う二人の気持ちの
すれ違いありと、アメリカンコメディーの底抜けな明るさはないですけど、

(あくまで私の主観ですが) つねに薄暗い曇天 といった感じの
ドロドロダラダラしたフランス恋愛映画を見慣れた目には、
カラッとライトで楽しかったです。


 シャルロットの旦那を初めて見ましたけど、やっぱりお父さんに
なんとなく似てるね。

小奇麗で2割増爽やかなセルジュ・ゲンズブール って感じ。
 



2004年05月03日(月) 国際ヒゲ協会。

 GWはみなさんどのように過ごされましたか?
私は、2・3日で箱根宮ノ下へ温泉旅行です。

 何故宮ノ下なのかといいますと、富士屋ホテル に泊まりたかったから。
http://www.fujiyahotel.co.jp/fujiya/

ホテル内の建物の多くが有形文化財に指定されている
文字通り、日本有数のクラシックホテル。
今年春の小田急線のポスターが、ここの主食堂の写真でしたね。

 
 もともと老舗の温泉旅館だった 「藤屋旅館」 を買い取り、
明治11年、当時増えつつあった外国人観光客向けのリゾートホテルとして
渡米経験者で福沢諭吉に師事したこともある、山口仙一郎氏が開業。

 初めは外国人観光客を意識していたためか、基本的には洋風建築で
ありながら、瓦葺のお寺のような屋根や、柱や壁の彫刻などに
和風建築の雰囲気もある、なんとも摩訶不思議な和洋折衷のホテル。

 山の斜面を利用した庭は、結構本格的な日本庭園風で、
温泉旅館「藤屋」の名の由来にもなったという、非常に立派な
藤棚があり、白と薄紫の花房が咲き初めていて、なんとも風情がありましたが。

 謳い文句の館内は、本格的な明治の洋風建築を想像していたのですが、
思っていたよりもずっと (というか、想像を絶する勢いで)

悪趣味スレスレ(つうか掠ってる)なオモロ感満載 

で、非常に興味深かったです。
目黒の雅叙園に通ずる、バッドテイスト風味だね。あれは。

 ダンスホールに利用された宴会場の壁上部一面が、
東海道や浅草寺の風景の欄間 だったり。
(しかもその上に、リアルな鳩の置物が留まってる)

洋風の階段の手すり下の彫刻が、ウサギと亀 だったり、
主食堂の柱が、トーテムポール風味 だったり。

…本当に真面目に造る気あったのか?
きっと大真面目なんだろうけど。


 で、なにが一番オモロだったのかというと、2代目社長。
日光の金谷ホテルの次男坊で、見込まれて初代の娘さんのところに
婿養子に来た人だったそうですが。

すんごいヒゲ紳士。

ピンと整えられた口ひげは、全長45センチ以上。
毎日寝る前に念入りにお手入れして、特製の ヒゲケース を被せて
寝ていたらしい。寝返りも打てないって。

 ホテル内の廊下には、ヘレン・ケラーやジョン・レノン、昭和天皇陛下など
このホテルに泊まった著名な方の写真が飾ってあるのですが。
その写真に混ざって、なんと、

さりげなく世界のヒゲ自慢たちの写真が。

 中央に写っているのは、もちろん2代目社長。


 料理も美味しかったし、泊まった部屋もクラシックな雰囲気で
なかなか良かったのですが、帰ってきてみれば、ヒゲ紳士の印象が
一番強烈だった、そんなGWのお話。


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