2003年12月07日(日) |
おじいちゃんのこと。 |
2003年12月5日早朝、おじいちゃんが亡くなった。
死に顔はとても綺麗で、癌はかなりすすんでいたようだけど、 あまり苦しむことなく逝ってくれたことに、ほんのすこし安堵した。
思い出すのは、昨年入院したおじいちゃんのお見舞いに行ったときのことだ。 しばらく会わないうちに、ずいぶんと痩せて小さくなってしまっていて、 とてもショックを受けた。
久しぶりに顔を見せた私に、わざわざ起き上がって元気だよと笑いかけて、 「キレイになったなぁ。誰かいい人でもできたんか」 と問いかけた。 私が、そんなん全然ないよ、と答えると、 「なんやぁ〜」 と、ちょっと呆れたように笑いながら言った。
家で死に装束を着せられたおじいちゃんに手を合わせたとき。 お葬式で焼香をしたとき。 出棺前に棺にお花をいれたとき。 この3日間、おじいちゃんのことを思うと、 あのときの「なんやぁ〜」という声が聞こえてきて、 涙が溢れてとまらない。
26年間生きてきて、ちゃんと彼氏がいたこともない、 彼氏はおろか、友達もほんとうに少なくて、 好き勝手させてもらったのに、未だに浮き草みたいな職業のままで、 なにもかもが中途半端な自分に、嫌気がさして、 こんなに愛してもらったのに、応援してもらったのに、 ひとつも応えることができなくて、 ほんとうに、 ほんとうに、ごめんなさい。
そして、どれほど悲しいことかと分かっていながらも、 その瞬間は、ごめんなさい、という言葉しか浮かんでこなくって、 たくさんの感謝の気持ちを手向けることができなくて、 ごめんなさい。
ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。 …そして、ありがとうございました。
いつか、笑顔で、おじいちゃんに、お話できますように。
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