無責任賛歌
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藤原敬之(ふじわら・けいし)

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2001年05月27日(日) 今度の芝居のキーワードは「裸」です/『ヨイコ』(岡田斗司夫・山本弘)ほか

 体重85.4キロで変化なし。
 まさか安定しつつあるのだろうか(・・;)。

 朝から所用で太宰府天満宮へ行く。
 窮地のM氏に偶然出会い、冷や汗。
 私の職業がバレてしまうので詳しいことは書けないのだが、このM氏、二十年前から私のことを知っているのだ。
 しかも私が今まで出会った人々の中でも三本の指に入るほどの毒舌家である。
 「なんや、ブクブク太って。俺はこんなに痩せたのに」
 問題点が二つ。10代のころの私と中年になった私を比べられちゃたまったものではない。確かに18歳のころの私の体重は62キロだけどさ。
 もう一つの問題点。M氏は明らかに私より太っているのだ。……そう言えば私と同じ糖尿だって言ってたなあ。
 でもM氏、私の体を気遣うでもなく、「梅が枝餅食え!」と言って奢ってくれるのである。酒の一気飲み勧められるのと同じくらいメイワクな話だが、断れないのよ、これが(T_T)。

 昼飯はカレーとまたしても梅が枝餅。
 この梅が枝餅、一応太宰府の名産ということになっているが、ほかの地方の焼き餅とどこがどう違うのかよく知らない。
 ただのつきもちでなく、アンコをくるんで更に焼いて歯応えを出したのはわかるが、どこにでもありそうな気がするんだがなあ。でも美味しいので太宰府に来るとつい食べてしまうのである。ダイエットはどうなった(^_^;)。

 仕事は夜までかかって、ようやく帰宅。
 今週から3週連続で日曜出勤、出張が続くので体が持つかどうか自信がないのだがこれもめぐり合わせというものなのでし方がない。
 帰りにガラス細工屋に寄って、しげに1センチほどの小さな猫の置きものを二つ買う。座布団の上で寝てるやつと、起きて伸びをしてるポーズ。こういう細かい工芸品も好きでいろいろ集めてみたいのだが、キリがないしなあ。
 あと、お土産に「梅うどん」を1把買う。
 梅を練りこんであるということだが、全く名産品屋ってのはいろんなことを考えるものだ。この伝でいくならあちこちで「桜うどん」「橘うどん」「きんかんうどん」「パイナップルうどん」「グアバうどん」「ライチうどん」「パッションフルーツうどん」となんでも作れそうな気がするな(^^)。

 岡田斗司夫・山本弘『空前絶後のオタク座談会① ヨイコ』読む。
 前巻までの田中公平氏に代わって、小牧雅伸、大槻ケンヂ、柿沼秀樹、大地丙太郎の各氏を呼んでの座談会。
 伏字にしてることが多いとは言え、『hm3』なんて声優雑誌によくこんな放談が載ってるよなあ。
 「声優のくせにアーチストと称する○○○○○」って、椎○○○る以外の誰だと言うのだ(^o^)。でも多分、椎○○○るファンもこの放談読んで喜んでいるのだぞ。だからオタクにゃマゾが多いと言われるのだ(誰が言ってるんだ)。

 第一世代オタクというのがいったいどのへんから始まるのかは諸説紛々、意見が別れるようだが、私自身の経験から言えば、初め侮蔑的な意味合いを込めてSFファンやマンガ・アニメファンがそう呼ばれ始めたころは、あえて「私はマニアだ(オタクではない)」と言い張っていた。
 実際、宅八郎とはいっしょにされたくなかったし。
 でも、岡田さんが「オタクはエリートだ!」と主張する以前から(自分が別にエリートだとは思わなかったが)、議論になれば、オタクに偏見を持っている連中を言い負かすくらいのことはしていたのである。
 「くだんねえ」とバカにするやつには「キミの人生ほどにはくだんなくないね」と言い放って怒らしてたし(森博嗣か)。実際、くだんない人生しか送ってないから、他人の趣味を蔑むことでしかアイデンティティを確立できないやつらなんだからな。
 しかしながら、今思い返せば、私も「オタクで何が悪い」と言い切れなかった分、まだまだ精神的に弱かったのだなあと思う。
 だからそれを言いきれた岡田斗司夫さんが何と言っても第一世代オタクなのであって、宅八郎はやはりオタクではない。そりゃ遡っていけば、平賀源内だって、アルキメデスだってオタクではないの。

 なんでこんなこと書いてるかっていうと、パイオニアでありながら、岡田さんの評価が不当に低い気がしてしかたがないからである。
 岡田さん、こういう放談でついつい言い過ぎるところがあるので誤解されがちなのだが、その精神は無茶苦茶繊細な方だ。暴言吐いてるようでいて、ゲストはきっちり立ててるんだよねえ。
 「アンディ・フグって何?」って言い方、もの知らずのようでいながら(実際知らないんだろうけど)、ちゃんと大槻ケンヂにネタを振ってるんだよね。「アンディ・フグなんてくだらねえ」と言ってるわけじゃない。
 これ、普通のひとに理解してもらうの難しいんだけど、オタクって、尊大な態度とるのも嫌いだけど、謙虚になるのもイヤなものなのよ。これまでずっと「なんでそんなことに興味を持つんだ」とバカにされ続けたウラミから、素直に教えを乞うことができない。
 だから自分がよく分らない分野でも一応は見解を作って、「こういうもんじゃないの? 違う?」と論争をふっかけてしまう。
 私も野球やサッカーには何の興味もないんだけど、話題を振られたら「やっぱ中田は現代のカリスマだよね」くらいのことは言ってしまうのだな。で、言うことがなくなるとついには「サッカーくじって不毛だよな」と攻撃的になるのよ。でもこれは「何も言うことがない」ことの不安から来る防衛規制なのだよなあ。
 オタクが危なくなるのは、この「攻撃的な防衛規制」が増加して来たときである。過激な発言は「危険信号」なのだよねえ。だから岡田さんのことも世間がきちんと評価してほしいのだ。


 今日の劇団の練習には見学者もいたそうだ。
 しげたちがちゃんとあしらってくれたかどうか分らないのだが(そこまでソツがないならありがたいけど、無理だろな)、ちょっとでも興味もってくれたらありがたい。ハードなことやらない代わり、好きなことができるんだけどね、ウチは。

 昨日、日記も書かずに書き上げたシナリオ初稿(でも3枚)、結構ウケたそうである。思いっきりベタなギャグなんだけどねえ。
 今のうちはっきり書いておくが、私が不条理ものやホラーっぽいものしか書いてこなかったのは、それが一番演技をする上では簡単で、みんなの演技力を考えたら、とてもそれ以上のことは望めなかったからである。
 例えば、恐怖に怯える演技、これ、舞台上で本当に怖がらせればいいだけなので、極端な話、いきなり大きな音でも鳴らせば誰だってビクッとする。
 セリフをトチったり段取り間違えても不条理劇なら誤魔化せる。
 でもギャグだのミュージカルだのはそうはいかない。冗談ではなく、0.1秒でも間を外せば、ギャグは確実にすべるのだ。それを本気でやろうってのかね? 私だってウケる自信はカケラもないんだが。
 「ギャグで」とか簡単に言ってくれるが、そんな実力を持ってるやつは誰もいないのだ。傲慢になってるのかなあ、ウチの劇団のメンバーは。
 でも同じことばかりやりたくはないというのは理解は出来るのである。
 だからあえてここで言っておくが、みんな本当に舞台上で全裸になる覚悟はあるかね? 実際にやったら風紀紊乱になるから、やらせはしないけど、かといってその覚悟なしで舞台に立とうなんてやつと一緒に芝居やる気は私にゃないぞ。
 しげは「ワハハ本舗」のこと、つまんないって言うけど、久本並の演技力もないやつがそれ言っちゃいかんな。観客の立場なら好き勝手言えるからいいんだけど、いったん役者になった以上は、自分にも同じ批判が返ってくることを覚悟しなきゃいけない。何だかんだ言ってても、ケツ出してナニ出してる『ワハハ』は凄いぞ。芝居が「非日常」の存在であり「ハレ」であり「祭」であり「神がかり=狂気」であることをよく知ってる。
 キャストばかりでなく、スタッフに対しても要求されることは同じだ(まあ、お手伝い程度のひとは除くが)。舞台監督も音響も照明も、成功しようが失敗しようが恥をさらすことに変わりはない覚悟がいるのだ。
 それでもみんながやるってんなら私は止めない。
 みんな忘れてるかもしれないが、私は脚本も書いてるし、一番年上なんで名義上代表をやっちゃいるが、劇団の主宰じゃないんだからね。プロデュース形式をとってるってことは、みんな一人一人がこの劇団の代表だってことだ。それをくれぐれも忘れないように。


 夜、CSで『Nia_7』『マイアミ☆ガンズ』などを漫然と見る。
 『マイアミ』ってアニメ版ミニスカポリスって感じか?
 サブタイトルが「のけもの姫」で中身はエヴァのパロディでやりたい放題。デジタル処理が『セイバーマリオネット』並でヘタクソなのはご愛嬌か。
 それにしても『パトレイバー』が受けて以来、女の子が活躍する警察ものってパターンが増えたなあ。
 でも、女の子二人の警官が活躍するマンガの元祖って、柳沢きみおの『ミニぱと』が嚆矢のような気がする。故みず谷なおきの『ブラッディエンジェルス』や藤島康介の『逮捕しちゃうぞ!』より遥かに早い。小説じゃ高千穂遙の『ダーティペア』あたりがその変形で時期も早いが、やはり『ミニぱと』の方が先。だからあのドテチホが「私が女の子コンビものの元祖」と威張るのは大間違いだ。
 それ以前にもありそうな気がするがちょっと思い出せない。誰か知ってる?

 ああ、しかしこの日記、一週間遅れで書いてるおかげで、細かいところが思い出せん。記憶違い等があったら関係者の皆様方、ご容赦下さい。



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