無責任賛歌
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2002年02月10日(日) |
男が女に暴力を振るうワケ/『仮面ライダー龍騎』第02話「巨大クモ逆襲」/アニメ『サイボーグ009』第17話「決戦」ほか |
今日はよしひと嬢がお泊まりということだが、わざと部屋の片付けをしなかったら、いつもは汚い部屋でも平気で客を通すしげが、さすがに一部だけではあるが掃除をしていた。 穂希嬢のときは全く片付けようって気を起こしてなかったけれど、よしひと嬢だけはさすがに別格なのか。客によって、掃除の質を変えてるってのもイヤらしいよな。どういう基準でランクつけてるんだよ。 なんと、寝室だけでなく、トイレ、風呂も一応、磨いてはいるんである。こんなことは滅多にない。 でもトイレのゴミは捨ててないし、まだまだ甘い。 日頃片付けるクセをつけてないから、やっぱりどこか抜けているのだ。 家庭を作るってことがどう意味を持ってるのか、少しでも自覚があれば、要領もだってよくなるだろうに。
今日は日曜出勤。しげは一日芝居の練習なので、車で送ってもらうのは行きだけ。私は半日だけの拘束なので、先に帰宅する予定なのである。 今日はそんなにキツイ仕事じゃない。 合間に本も読めたりするんで、これくらいのペースなら余裕を持てる。 けれどおかげで、朝の番組はほとんど見られなかった。 1話も録画したし、『仮面ライダー龍騎』だけ、ビデオ録画をしかけておく。
帰宅して、早速、『龍騎』第02話「巨大クモ逆襲」を見る。 映像見てるだけじゃ、設定がよくわからんのだよなあ。これ、『ガンダム』以来の悪癖で、とりあえず映像の勢いで見せちまえばオッケー!って感じで、かえって視聴者置いてきぼりにしてる面もあるんだよなあ。 あとでもう少し詳しい説明が出てくるんだろうけれど、ミラーワールドとカードデッキの関係くらいは、ちょっとくらい説明があってもいいんじゃないか。でないと、真司が「仮面ライダーになろう」と決心するモチベーションたりえないからだ。 ……実際、どうして真司はライダーになろうって思ったんだよ。 神崎優衣が兄・士郎を探すために戦っているから……って、つまりは女のためか? そんな風にしか見えないぞ。 話には聞いていた、「仮面ライダー同士の戦い」、これの意味もまだ説明はされない。引くだけ引いて、「結局『イナズマン』じゃん」だったアギトみたく、もったいぶらないでほしいんだけどなあ。だいたい、そんなことやってたら、モンスターの影が薄くなっちゃわないか? 既に3話でそうなりかけてるぞ。
遅れに遅れている日記をがんばって更新。 けれど、休日でもなぜか書ける量はたった一日分。 ……時間があると、一日の密度を濃くしたくなるんだよねえ。 因果な性格であることだ。
マンガ、モンキー・パンチ原作・監修、山上正月作画『ルパン三世y』12巻(840円)。 10巻あたりから感想書いてなかったような気もするが、なんっつっても総集編の感想も書いてるから、ゴチャゴチャになるのよ。内容ダブってるし。 主要キャラ以外の敵が弱いよなあ、と思ってたんだが、「1話では倒されない」月虎一族が登場。 これが旧原作のネズミ一族とかシャードックとかシークレット7とかみたいに、コケオドシじゃなきゃいいんだけどね。たいてい、最後は悪あがきして惨めに死んでくから。 本当に怖い敵は、死に方も美しくなきゃいけないのだ。
アニメ『サイボーグ009』第17話「決戦」。 感じとしては第一部完、と言ったところか。 前回と合わせて前後編で時間もとってあるし、作画も整ってるしで、そう悪い出来でもないんだけれど、とうもストーリーに安易さが目立つ。 ああ、なんだか前のアニメ化のときも『エッダ編』から始める、と聞いてウキウキしてたら、原作と似ても似つかぬ展開、そして場つなぎのエピソードのあと、ネオブラックゴースト編に入ったものの尻切れトンボで終わりという、なんともヘタレな結末を迎えてガックリきたもんだったけど、同じような感じになってきたなあ。 死んだと見せかけて、ブラックゴーストの要塞・デーモンズロックの内部にサイボーグたちが潜入、そこまではいい。 けれど、コントロールルームをあまりにあっさりと占拠しすぎる。 そんなに防備がいい加減なのか? これまでの回でも、どこか軽々しく、愛嬌すら感じさせるような描き方すらされていたが(作画は悪かったが、まだ姿をあらわさずに003を操った『幻影の聖夜』の方が組織の底知れなさを感じさせていて怖かった)、ブラックゴーストの組織の卑小さがここでも悪いかたちで目立っている。 基地が次々と殲滅されていくのに業を煮やしたスカールが、遂に自ら指揮をとり、ようやく、サイボーグの機能を停止させる特殊な電磁フィールドを発生させる新兵器・テスラによって、00ナンバー達とギルモアをとらえる。 けど、ここでスカールのやつ、009に言うんだな。 「どうだ? 一騎打ちをして勝ったらおまえたちを助けてやろう」 ……仮にも世界のウラで暗躍する死の商人のボスが、今更そんなガチンコやってどうする。ジャッキー・チェンの映画じゃねえぞ(あの映画はそれはそれで楽しいが)。 こういうベタな展開やってくれると、先がミエミエになっちゃって興味が湧かなくなるんだけどなあ。 案の定、スカールは「たかが00ナンバーにやられるとはァァァァァ!」とかなんとか、負け惜しみの定番セリフを吐いて死んでいく……っつってもサイボーグだから、また復活するんだろうけど。 ああ、陳腐。 来週からは番外編かあ。 「張々湖飯店」や「クビクロ」、「ディノニクス」あたりをやるみたいだなあ。もう、オリジナルはいいよ。キチンと原作を消化してくれ。 場つなぎやるってことは、ちゃんと「ミュートス・サイボーグ編」のときにはキチンと脚本も作画も間に合わせますってことだな? ちゃんと1年付き合うつもりなんだから、途中で打ち切られたりするなよ。
夜、昨日の余韻が覚めやらず、またもや某サイトのチャット室に顔を出す。 でも昨日のように何十人も来るはずもなく、せいぜい四、五人。 けれどその静けさもまあまあオツに感じられるのである。 内容は例によって詳しくは書けないんだが、こういうチャットの常連に自分がなる日が来るとは感慨無量である。 だって、昔は、文章の書きこみのやりとりで、心のこもった会話が出来るなんて思ってもみなかったからね。 それどころか、気がついたら今日も昨日に引き続き、チャットでアニメカラオケやってしまってんだよ、バカだよねえ。 「さぅあぁ、ぃよぅみぐわぁあえぃれぇ、るあぁいどぅいぃぃぃん、るあぁぁぁぁいどぅいぃぃぃぃん!」。 ……神の御心は謎だ。
しげ、よしひと嬢をお連れして、練習から帰ってくるが、ほぼ午前様に近い。 はやくお休みしていただくのが本当なのだが、つい、話しこんでしまう。 チャットの余韻が残ってるか(^o^)。
しかもネタはもの珍しくも「恋愛論」である。 言い出しっペは私。 「こないだ貸した岡田斗司夫さんの『30独身女、どうよ!?』、どうだった?」 考えてみたら、私が本をお貸ししたもともとの理由ってのが、実際に30(に近い)歳の女性がこの本をどう読んだか、ナマの声が聞いてみたい、という興味本意なものなので、よしひとさんにしてみれば、いささか失礼なハナシなのである。 にもかかわらず、そのあたりを気にせずに喋ってしまわれるのがよしひとさんの「イイ人」なところだ。 でもそういう「善人さ」が、かえって心配になっちゃう面はあるんだが。
それはそれとして、しげが以前反発したような感想、よしひとさんは持たなかったらしい。 「読んでみて、結構その通りなんじゃないかなって思いました」 「その通り」というのは、おそらく「現代では、結婚は女性にとってはデメリットでしかない」とか、そのへんの記述のことだろう。 続けて、よしひとさん、「私、実のところ、“恋愛感情”ってわからないんですよ」と言う。 ふむふむ、それは女性からはよく聞くなあ。 「性欲ならわかるんですけど」 ……あ、そう? ちょっとコケそうになった。 「女性って、あまり性欲ないって聞いてたけど」 「ありますよ!」 ……力説するなあ(^_^;)。 「……付き合うって、結局ギブ&テイクじゃないんですか? 精神的なものにしろ肉体的なものにしろ、何かを与えて与えられて、という関係が成り立たないと、結婚なんて考えられないし」 それはそうだろう。 たとえ本人は「無償の愛」を与えているつもりであっても、たいていは「自分は無償の愛を与えている」という「満足感」を手に入れているわけであるから。 「私はこれだけあるものをあげるけど、あなたは私に何をくれるのって言いたいんですよ。でも、別に相手との“生活”はほしくないんですよね」 「ああ、だから“性欲”ってことか」 確かにその図式ならわかりやすい。 「んじゃ、例えば、“カラダだけの付き合い”でもいいってわけ?」 「はい」 おおっと、こいつぁ、またまた、大胆発言(^o^)。 「でも、それって男にとって、ムチャクチャ都合がいい女ってことにならない?」 「たぶん、そうなんじゃないですか?」 「でも、男がよしひとさんに求めてるのは、そんな“都合のイイ女”像じゃないと思うけど」 「そうなんですか?」 「今までつきあった相手って、よしひとさんにやたら気後れしたりしてなかった?」 「さあ?」 「男から暴力振るわれたことはないでしょ」 「ありますよ!」 「……それは意外。オレもよしひとさんのこと好きだったって男、何人も知ってるけど、みんな『じゃあ告白すれば?』って言ったら、しないんだよね」 「ああ……そう言われれば、最近、昔の男友だちから、やたら『実は昔、好きだったんだよね』って言われます」 「どうしてみんな、はっきり言えないと思う?」 「どうしてなんですか?」 「みんな、『ボクなんかにはよしひとさんは釣り合わない』って言ってんだよ」 「えええええええ!?」 「自分が“マドンナ”に見られてるってこと、気付いてない?」 「全然!」 「よしひとさん、“癒し系”ってコトバ嫌いでしょ」 「……大っ嫌いです!」 「でもね、男がよしひとさんに求めてるのって、たいていそれなんだよ」 「えええええええ!?」 「一緒にいて安らげるとか、優しく包んでもらえるとか」 「……それ、“私”じゃない!」 「……でも、さあ、例えば、ここに、超オタクな、見るからにコミュニケーション不全なヤロウが勇気を奮い起こして、『ぼ、ぼ、ぼく、実はよしひとさんのこと好きなんです』と言って告白したとしましょう」 「……はあ」 「あなた、この人に、『ウゼえんだよ、オマエみたいなオタク、さっさと死んじまえ!』って言えますか?」 「言えませんよう!」 「たとえ自分のタイプじゃなくっても、『少し考えさせて』とか言って待たせない?」 「……はあ。かも」 「ほら、“癒し系”」 「どこがですかあああああ!」 「……あのさ、“癒し系”の女性には『優しい』とか『人の話を聞いてくれる』とかのほかに、一つの大きな特徴があるのよ。何かわかる?」 「さあ?」 「『めぞん一刻』の響子さんみたいなタイプだよ?」 「そう言われても……」 「“鈍感”ってこと」 「ななななな、何が鈍感なんですか!?」 「よしひとさんを好きになるような男はね、よしひとさんが自分の気持ちに気付いてくれなくっても構わないわけよ。もともと自分にとっちゃ高嶺の花なんだから。告白しなくて遠くで見つめてるだけで充分なんだけど、仮に告白して振られちゃってもいいの。玉砕覚悟って言うより、『振ってくれたほうが嬉しい』んだから」 「……なんだかわかりません」 「わからないから、いいの。男はよしひとさんをマドンナと見なした時点で自己完結してんだから。それに気付かれちゃあ、かえって困るし」 「だから、私、マドンナなんかじゃ……」 「そう思うなら、はっきり言わなきゃ。『おまえなんか気持ち悪い』とか『近寄るな』とか。本心でなくていいんだよ、演技で言えりゃ」 「演技でもそれはちょっと……卑怯だと」 「よしひとさんを好きになるような男ってのは真性のオタクだからね。いっぺん、『気持ち悪い』とか言われて傷つく必要があるんだよ。『エヴァ』のラストシーンみたいにさ。 それがオトナになるためのイニシエーションなの。 男が、オトナなオタクになるためには、一度はそうやって女性に傷つけられる必要があるんだから、構わないの」 ……スマンね、私も言われたことあるよ(-_-;)。オタクが一度は通る道だ。いてててて。心のキズが(^_^;)。 もちろん、私もそんなことを言いながら、よしひとさんが決して、男に面と向かって「気持ち悪い」とは言えないことを知っている。 知ってて「そう言え」と言ってんだから、それはそれでキツイ物言いではあるんだが、そうでもしてもらわないと、男って、自分自身の幻想から外へ出られなくなるのだ。 「男はさあ、女に“幻想”しか持てないんだよ。 だって、男は最終的に、どうやったって、女には勝てないから。 だって、男は女から生まれたんだから。 マザコンでない男はいないし、だから男は女の前ではいつだって分裂してる。女に甘えたい自分と、そんな自分を情けなく思ってる自分とにね。 だから甘えたい自分を誤魔化すために逆に女に暴力を振るったりもする。 でも、どっちも同じことなんだよ、結局、男は女の実像を見もせずに自分自身の“思い”だけで女に当たっちゃってんだね」 「ああ、なんか『ホーリィ&ゴースト』みたいな」 「……上遠野浩平の?」 「はい」 「……しまった。まだ読んでないや」 とかなんとか喋ってたら、もう深夜の2時。すっかりよしひとさんの睡眠時間を削ってしまったのである。 「いや、ごめんねえ、つまんない話で寝かさなくって」 「いえ、いいんです。楽しかったから」 そこで、そんなふうについ優しく言っちゃうもんだから、のぼせあがる男も出てくるってことに気付いてないんだからなあ(^_^;)。 よしひとさんには『どうよ』を熟読して頂いて(あげてもいいから)、ぜひ「そのままいってよし!」のスピリットでがんばってもらいたいものである(何をだ)。
2001年02月10日(土) 「html」って、はいぱあ・てくのろじい・まきしまむ・ろぽ……じゃないよな/映画『狗神』ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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