NORI-☆
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というわけで、今年は「恋何」。。。
10月から始まる連続ドラマの世界は、 クリスマスの週の最終回に向けて 切ない別れやすれ違いや再会を繰り返しながら、 ラストシーンの涙の抱擁を迎えるまで 目が離せない展開でウォッチャーをなぜか惹きつける。 テレビ局がこのクールの製作に力を入れているからなのか、 クリスマス的ロマンチック(?)な道具立てに騙されるのか、 それとも単にこの季節独特の人恋しい気分が 観る人の心を自然に寄り添わせるからなのかはわからないが、 不思議とこの季節に放映されたドラマは いろんな意味で印象に残っているものが多い。 時系列的には順不同だけれども、たとえば 年齢もばっちり一致して、山口智子・松下由樹に すごく感情移入して観てた「29歳のクリスマス」、 切ないじれったい思いで仙道敦子を見守った 「クリスマスイブ」なんかは、 タイトルからしてクリスマスだったし、 同系列の「明日があるから」も懐かしい。 かなり古いけど「君が嘘をついた」では、 若き日の工藤静香が舌足らずなかすれ声で 「イブは女の子にとって一番大切な日なんだから…」 と泣かせる名台詞を吐いた。 恋愛ものというにはかなり重いし哲学的だけど どっぷりはまって観てた「恋人よ」もこのクールだった。 同時期の「世紀末の詩」も哀しくて美しい物語だったっけ。 そうそう「青い鳥」もやっぱりこの季節のお話だった。。。 母親になってからこっち、 さしものドラマウォッチャーの私も 9時10時台のドラマをリアルタイムで観る機会はなく、 少ない在宅時間の中で録画したものを観る時間を 捻出するのもかなり根性のいることなので、 ドラマからは遠ざかってしまっていたのだが、 昨年のこのシーズンは、 育児休業中であったこともあり、 「やまとなでしこ」を欠かさず見ていた。 (もう一つ「神様のいたずら」というのも見てたけど) 初回からもう結末がわかっているようなドラマながら、 スッチー松嶋の大真面目な玉の輿講釈は面白かったし、 堤の真面目で朴訥ないい人ぶりも良かったし、 脇を固めた西村・森口夫妻やスッチー仲間たち、 そしてなんと言っても東幹久のボケっぷりは素晴らしく、 「それはないよ〜」「なんで?」と随所でつっこみつつ、 どういういきさつでお約束の結末まで運ぶのか、 毎回楽しみに観ていた。 もちろん、主題歌もすっかり刷り込まれてしまった。 年明けから職場復帰して慌しい生活に戻ったので、 (あるいはクウガへの傾倒が尾を引いたのか) ドラマにはまる楽しみを忘れたまま1年を過ごしてきたが、 第3クールが再び巡って来る頃には、またちょっと ドラマ観たいなぁ…という気分が戻ってきた。 そこに予告されたのが、 「恋を何年休んでますか」(TBS金10:00〜)である。 「ラブ・ジェネ」みたいな若い子たちの恋愛模様は もはや背中がくすぐったくて正視できなくなってしまった 身としては、「金妻」の次世代版ともいわれる “妻”たちのドラマということで、 これならついていけるかな?という期待が持てる。 さらに、主演の3人の“妻”の一人が われらが同世代アイドル・小泉今日子なのである! 小泉今日子(キョンキョンと読むべし)といえば 正統派アイドルとして登場しながら、 早くから自分のカラーを持って一歩抜け出し、 いつも奇抜なことをやってびっくりさせてくれる半面、 ドラマや映画などで無理のない役柄を順調にこなして 役者としてのポジションも固め、 マスコミへの露出度さえも上手に制御して、 着実にステップアップしてきた「賢い芸能人」である。 個性派俳優の永瀬くんとのいかにもお洒落な結婚も、 「さすがコイズミ」とうならせた。 特にドラマの中での小泉今日子は、つねに等身大で、 駆け出し女子高教師だった「愛し合ってるかい?」、 恋をして結婚して巣立っていく「パパとなっちゃん」、 「僕が彼女に借金をした理由」ではしたたかな 金貸しの女性を演じたかと思えば、 前世の縁に引かれて子連れのやもめと恋をしてしまう 「まだ恋は始まらない」では颯爽としてキャリアウーマン、 しばらく見ないと思ったら、いきなり 子連れで離婚してがんばってケーブルTVの営業をやってた。 (タイトルは忘れました。小林薫と競演でしたっけ) いつのタイミングでどの役をやっても、 なんとなくそれらしくて、いつも年相応にチャーミングで、 二十代前半、中盤、後半、そしてミソジーズへと、 「うらやましい年齢の重ね方」をみせてくれる (ときどき「あらら…お肌が…(^^;)」ということもあるが) 輝く同世代の星なのである。 (いつ見てもゴージャスで美しく年齢不詳であるというのは、 女優さんとしては評価すべきことなのだろうが、 そういうある種不自然な若さ美しさと、 小泉今日子のあり方は、全くは対極にあると思われる) その小泉今日子が、今度は二児の母で、 “妻”としての心情を演じるというのである。 しかも(というか年齢的に当然そうなのだが) 雇均法n期生の総合職で、同期の男子に惚れられて寿退社、 専業主婦としてよき妻よき母をやっているという設定。 うーん…これは非常に気になる! というわけで、金曜日は6:30から12chで「ハム太郎」、 夜10:00から6chで「恋何」を録画する、という 不動の予約録画オーダーが確定した。 ちなみに「金妻」を思わせる三人の妻は、 黒木瞳:銀行の支店長夫人でお嬢様から奥様にそのままスライドした 何不自由ない優雅なミセス。夫は福岡に単身赴任中。 生活感は全然なく、常にお洒落でふわふわしている。 すでに社会人の一人娘がおり、一卵性母子状態。 飯島直子:お洒落な美容院を経営するやり手の美容師。 客であった黒木や小泉と友人付き合いするようになり、 いつも美容院のテラスで3人でだべっている。 しかし、売れない役者で専業主夫状態の夫を養い、 人知れず苦労している姉御肌。 という設定で、それぞれに役柄的にははまってるけど、 その三人が親しい友人であるという関係性はかなり??。 ま、そこはドラマだから前提がそれならそれで 別にいいんですけどね(笑) キョンキョンの夫は仲村トオルで、 実は黒木の娘と不倫しているのであった。 …というわけで、タイトルからして 平穏無事な3組の夫婦の日常を描く…のであるわけはなく、 三者三様の理由で夫との関係が変化し、 他に恋の兆しが見えたりして揺れ動き、 さあどうなることやら、 家族とは、夫婦とは、幸せとは?? というような問いかけになっていくのだと思うけど、 ま、この季節に主婦向けに作るドラマで、 その結果家庭崩壊ってことはないだろうから、 最後の最後はもとに戻るのでしょうね。 そこまでの展開を予測したり裏切られたりしつつ、 多分キョンキョンに感情移入して 見ていくんだろうなぁ…と思う2001年の第3クールであった。 ---つづく---
2001年10月19日(金)
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