予定より一日多めに家に居てもらって、今日、埋めて来た。

わしが実家に出かける前に、こびとが花を持って帰って来た。
うさぎのお墓にって、買って来たとの事。
バンが居なくなって、こびともやっぱり寂しいらしい。

ちっちゃな花束を棺代わりの発泡スチロールの箱の上に乗せて出発。
行きの高速は前が見えない位の土砂降りだったのに、実家に着いた時には小雨に変わっていた。

気にならない程度に小振りになってから、母親に手伝ってもらって、庭の隅に穴を掘った。
ウサギを穴の中に寝かせて土をかけ終わったあたりから、また雨が降り始めた。
ただの気象現象なのだけど、埋葬の時が雨って余計にしんみりしちゃうなぁ……。

穴掘りから土掛けまで、実家で飼っている二匹の猫が、わしらのやってる事をずっと遠巻きに眺めていた。
埋め終わってわしらがその場を離れても、猫はその場を動かず、うさぎのお墓をずっと見てた。

わしが帰る時にも、二匹のうちの大きい方が、お墓の側に座っていた。
妙なものが庭に出来たので気になって度々眺めていたのだろうけれど、バンもこれなら寂しくないかもしれない。

そう言えば、ハムスターのういちゃんが死んだときには、いつも好き勝手に部屋の中をうろついていてあんまり傍には寄って来ないバンが、何故かずっとわしの隣に寝そべってくれてたなぁ。
……って、思い出しちゃったよ。

今更だけど、もっといっぱい可愛がってあげれば良かったな……。
いつも、いなくなってしまってから色々後悔するけど、毎回、その時を迎える迄は忘れちゃってるんだよな。