にっきにっきにっき。(長ッ)

2006年04月05日(水)


…今日は貴方の誕生日ですね。




聞こえていますか。
“其処”は寒くないですか。

覚えてます?
昨年の貴方の誕生日。
好きなケーキを教えて下さいと僕が言うと、
それはもう、貴方は考え付く限りの色んなケーキを指折り数えて、
その後、「全部食べたいっ!」と叫びましたね。
そんなにたくさん食べたら、料理が入らなくなりますよ、と言ったら。
「…じゃあ、チョコレートの」
不満そうに言った貴方に、僕は思わず笑ってしまったりして。

だってあの時は、大丈夫だと思っていたんです。
そんなに焦らなくたって。いつだって、僕は貴方と一緒のつもりだったから。
来年も、その次も。そのずっと後も。未来はぜんぶ。
年が明けて、貴方の誕生日を祝って、貴方に僕の誕生日を祝って貰って。
その繰り返しのつもりだったから。



ね、悟空。
聞こえていますか。
“其処”は寒くないですか。

今日は悟空の誕生日ですね。
僕の想いが、記憶の無い貴方にまで、届けば良いのだけれど。
…生憎、そうもいかないみたいだから。
貴方を傷つける為の腕を伸ばしながら、想わせて下さい。
今の貴方も僕はとても好きですよ。
とても好きだけれど、やっぱり僕には。
心から笑って、怒って、僕を抱き締めてくれる貴方が好きだなぁ。


…悟空。 悟空。

僕の記憶も無くなるその前に。

貴方の名前を呼んでおきたい。


ありったけの力で。



ね、悟空。





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本誌で望まぬ戦いを繰り広げる二人を見て、
それでも悟空を助けたかった、八戒さんの想いを感じて、
辛くて、悲しくて、朱之はそれはもう泣きそうになってます。
本誌では、本当は誕生日なんて祝ってる場合じゃないって分かってるけど。
それでも祝わせて下さい。
本当は、こんな辛い形で祝いたくなんてないけれど。
それでもきっと、八戒さんは、悟空の誕生日は祝いたいと思うだろうから。
あああ、もう、本当に。心から。
…生きててくれて、ありがとう。ふたりとも。


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