2015年03月06日(金) |
この半世紀(6) 音楽 -その3- |
私が夢中になった音楽ジャンルはそんなに幅広いわけではありません。 どんな音楽に親しんで来たかを思い出してみると、こんな風になります。
小学校2〜5年生の間は郡上八幡町にいたので、夏ごろは頻繁に郡上踊りのお囃子を耳にしていました。 また春祭では、神楽も追いかけつつ聞いていました。 また、テレビでは歌謡曲番組を熱心に追いかけてるような面もありました。 (この影響か、実際積極的に聴いたり歌ったりしないくせに、民謡風な曲や懐メロ歌謡曲を吹奏楽で演奏するのはとても好きなのです)
小6で岐阜市内に引っ越しました。 この年、歌謡曲界はグループサウンズ大流行、全盛期で、それこそ夢中になってしまいました。 またこの年は、ビートルズという存在を知らないまま日本公演も終わっており、それよりもモンキーズのテレビ番組が放映されていたので、ピートルズというグループはその後も私にとって何でもないアーティストとして過ぎてしまいました。 とにかく、国内のグループサウンズとアメリカのモンキーズに夢中になった1年余がありました。
中1の夏休みに、いきなり、クラシック一辺倒の音楽生活になります。 しかし、中2のころ「ベン・ハー」や「ロミオとジュリエット」を映画館で観てから、映画音楽にもかなり熱心になったりしました。 もちろん、映画音楽にはさまざまなジャンルの音楽が含まれていますから、案外多種多様な音楽に親しんでいたのかもしれません。
高校時代に聴いたピンクフロイドは衝撃的でした。 「原子心母」にクラシック的な雰囲気もあったので入り込んだのですが、とりわけ「狂気」「アニマルズ」の2つの作品は、いい曲で構成された組曲でした。 「アニマルズ」はソナタ形式も用いられた、3楽章の交響曲と言うべきかもしれません。 「原子心母」や「狂気」は、今でも、NHK のドキュメンタリー番組のBGM に使われています。
就職してから、貪るようにLP を買い集めました。 (LP がCD になったのは何年ごろだったのか、ちょっと今はわかりません) しかし、中・高時代はなかなか買えなかったおかげでくり返しくり返し、その真髄まで搾り取るほど聴き込んでいたのに、この少々金銭的にゆとりのできたおとなは、その意味で堕落しました。 その大半が1〜2度聴いたくらいで放って置かれるようになりました。 そんな中で、オペラに親しむことができたのはとてもいい思い出になっています。 中・高時代にはとても手に入れられるものではなかったし、そのころはまだそれほど多く販売されていなかったように思います。 さらに、レーザーディスクも販売されるようになり、多くの舞台上演を観ることができるようになりました。 私がオペラに熱心だった時期はLD がまだ盛んだった時期でもあったので、私のオペラライブラリーの大半はDVD でなくLD ということになってしまいました。
さて、仕事が忙しくなるにつれ、必要に駆られた鑑賞、つまり、吹奏楽の曲を聴くことが増え、仕事のために必要に駆られて聴くことが多くなりました。 趣味の音楽はイージーリスニング系、ヒーリングミュージック系の音楽になりました。 久石譲の音楽を特に好んで聴いたりしていました。
最高の出会いと言わなきゃいけないのが、サラ・ブライトマンです。 2003〜4年ごろには、この日記コーナーにも再三サラ讃を書いています、こんな風に。。 「オリジナルの曲もいいし、クラッシックアレンジもいい。 曲自体かなり厳選されている感じがあるし、その伴奏も気がきいている。 しかし、何といっても歌声がいい。 基本的に柔らかくハスキーな声で歌っているけれど、 囁くような声にもなったり、オペラ歌手の発声になったりもする。 曲も声も、実にバラエティに富んでいるし、曲種もそうなのが 飽きさせず次々に楽しませてくれる要因になっているのだけれど、 とにかく、これほど癒される歌声を今まで聞いたことがないのである。 歌声の良さと幅広さは、表現力にもなる。 それもまた、ますます味わい深く飽きさせない要因にもなっているのだろう。 声を聞いていると、かわいらしさもあり、 最初は20代前半の人かな、と思ったものだけれど、 解説にあった生年月日から計算すると、今年41歳ということになる。 奇跡の歌声である。」 この半世紀に生きていてよかった、と思わせるアーティストをひとり挙げよ、と問われたら、きっとサラ・ブライトマンを挙げることでしょう。
このような、クラシックとポップスあるいはロックの融合という点でとても完成度の高い活動をしていたのは、ゴシックメタルバンドのウィズイン・テンプテーション。 それから、メジャーな舞台には出て来ませんが、日本のサウンドホライズン。
ピンクフロイド、久石譲、サラ・ブライトマン、ウィズイン・テンプテーション、サウンドホライズン、これにバンドネオンの小松亮太を加えると、同じ時代に生きることができて(そして演奏を聴くことができて)よかったなぁ、とつくづく思う最小限のアーティストたちがとりあえずそろうことになります。 もちろん、好きな歌や曲は他にももっともっとたくさん、数え切れないほどありますよ。
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