恋愛のルール - 2008年01月13日(日) 恋に落ちたなんて、ジェニーに言えなかった。 今日の教会のお話はなんと「sex & intimacy」。教会が終わってチャイニーズのディムサムでお昼を食べながら、ジェニーが言った。「あんた今日遅刻しなかった? 最初からいた? 今日のお話はあんたのためのようなもんだってあたしずっと思ってたよ」。 恋愛のルール。1.知る 2.信用する 3.信頼する 4.献身する 5.触れ合う その順番でひとつずつ進めていくんだってさ。それでそれぞれの割合は1から5に向かって小さいんだってさ。つまり棒グラフにすると1が一番高くて5が一番低い。「え? いっぺんにじゃないの?」「バカ、いっぺんにじゃないよ。まず相手をよく知って、知った上で信用して、それが信頼に変わって、信頼出来た上で献身するの。セックスはそれから。あんた自分の都合のいいように解釈するんじゃないよ」。ジェニーはあきれ顔で笑う。そうだっけ。 「ほら、あたし言ったでしょ、昨日? よく知らなきゃだめってさ。あたし正しいこと言ったんじゃん」。 うん。でもさ、知るって難しい。私の棒グラフは1から順番に高くなってるみたいだ。それで順番はバラバラ。しかも順番がころころ変わる。だめだ。 昨日のタンゴパーティーは最高だった。ジョズは弟と息子のジュリアンを連れて来てわたしを紹介してくれて、友だちのバースデーパーティに行ってた一番上の娘のジョーディスもあとから現れた。18とは思えない大人びた女の子だった。 ジョズはわたしより13歳も年上で、離婚歴2回。それぞれの結婚から合計4人の子供がいる。ジョズの弟はなんて名前だっけ? クロードだっけ? とてもおもしろくていい人だった。シャイなジュリアンもジョズに強制されて習い始めたばっかのタンゴをわたしと踊った。ふたりともわたしにとても好意を持ってくれたと思う。ジョーディスはわかんない。あの年頃の女の子は難しいし、大好きなパパの彼女として値踏みされてるような気がした。ものすごく美人だからなおさらこわかった。 ジョズはずっとわたしを、とても優しく、いつものように極上に扱ってくれた。タンゴを踊るときも弟や子供たちの前でも。タンゴ友だちにもわたしを紹介してくれた。わたしは、あのなつかしいロシア系さんにも会ったし、最近タンゴ始めたサルサ友だちのリーもいたし、ほかにもタンゴ友だちが何人かいて踊ったのに、なんか照れてジョズを紹介出来なかった。 まだあんまりたくさん知らない。当たり前だ。ニューイヤーズ・イヴ・パーティで会ったばっかだもの。だけどそれから3回会って、たくさん話をして、深く知り得たこともある。そしてケミストリーを感じてる。そういえば今日の教会のお話の中にケミストリーなんか出て来なかったな。ルールに入ってないのかな。わたしとしては、「0.ケミストリー」を「1.知る」の前に入れたいけど。 昨日は恋に落ちたと思った。 今は落ち着いてる。もっと知りたいと思ってる。ちょっとこわい気もする。13歳も年上の人とも、子供がいる人とも、つき合ったことなんかないから。 ジェイソンは週末のうちにコンピューターのメインテナンスをしに来てくれることにいなってたのに、電話もかかって来なかった。 壊したのはわたし。多分。そしてジェイソンはわたしのことをもうどうでもいいと思ってる。多分。もうずっと前に壊れかかってた。多分。 クリスマスにあんなに素敵なプレゼントをくれたのに、それが悲しい。 -
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