それがこんなに壁を作るものだと 僕は知らなかった。
何処かの知らない誰かに どんなにその目で見られても、
好意を沢山かけられても、
ごめんね、本当だよ、そんな僕は僕じゃない。
きっと君は、知れば知るほど嫌いになる。 僕は、本当につまらないどこにでもいる人間なのだから。
憧れの対象になるのは、 私を通り越して見える何か別のものか、 もしくはあなたの理想の鏡か。
だから僕はがっかりする。 ごめんね、かえって君を退ける。
まあるい世界に私はいなくて、 相手をするのが面倒くさい。
その声のトーン、きらめく瞳、震える声、 それはどれも 虚構の美。
気付かない?
それもそうだろう。
その目に映るのは、理想のあなた自身なのだから。
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