想
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書きたいことは今までにないくらいたくさんあるんだけど、
よくわからないうちに時間だけがどんどんどんどん過ぎていってしまう。
自分以外の時間を今すぐ止めたい。
オッス、神様、精神と時の部屋をオラにください。くらいの意気込み。意外と弱いな。
精神と時の部屋 でぐぐったら、約 96,800 件 ヒットしました。
皆さんけっこう利用されてますね。精神と時の部屋。
2006年10月26日(木) |
今週ダイジェスト 逆流 |
本多孝好の『FINE DAYS』を読んでいる。
面白い。面白すぎてびびっていたら、ちょっと怖いシーンに来てさらにびびった。
***
人生を3回くらい通り過ぎてきたような感じ、
結構じゃないか。
*
何でそんなに好きなのに別れたの?と彼女は言う。
なんでだろうね、と僕は言う。ちいさく悶えながら。
いろいろあったんだよ、きっと、と、心の中で呟いてみる。
*
ヘンな人に憧れがある、と彼女は言う。
ありがとう。そんなあなたも十分ヘンだ。
***
なぜここを離れなければいけないのか、
確かに今となっては、答えるのは難しい。
当時思っていたとおりのことを言っても、
もう受け入れられないかもしれない。
それでも、ここを離れようという気持ちに変わりはないので。
動かなければ始まらないし。
***
ふと気づくと、大事なことがあっけなく決まってるもんだよね。
米米も完全復活してるし。2日くらい経ってから知った。死ぬかと思った。
2006年10月12日(木) |
放置プレイ常習犯 改心? |
自分が放置されるのはいや。
***
今朝見た夢があまりにも後味の悪い夢だった。
まだ印象が消えない。
経緯は忘れたけど、なぜか突然自分が妊娠していることに気づく。
それだけでもパニックなのに、さらになぜか、
誰の子供なのかよくわからない。
最悪。
で、後から考えてみれば、当然テレビの影響なわけで。
14歳の母?は見てないけど、CMは結構記憶に残る感じだった。
で、唯一自分が熱心に見ている「デスパレートな妻たち」にも、
不倫でできたかもしれない子を生もうとしている話が出てくる。
ちょっと影響されすぎじゃないか。自分。
昨日、奥歯に違和感を覚えて、今日、仕事の後に歯医者に行ったら、
親知らずがもんのすごい虫歯になっていた。
前々から歯磨きのしにくいところだと思ってはいたけれど、
まさかこんな惨状が待ち受けているとは。
で、迷うことなくスピード抜歯。
痛みもなく、あっという間のできごとだった。
まだ血の止まらない不穏な感じがするけれども、痛くはない。
親知らずを抜いたことよりも、麻酔中のできごとが印象深い。
私の行っている歯医者は微妙に個室っぽい区切りがあって、
患者用のそのブースが4つほど同じフロアにある。大した広さはない。
リクライニングの椅子に座ると、ちょうど目の前に来るところにそれぞれテレビがあって、
私の目の前ではワイドショーらしきものをやっていた。
隣のブースからは「となりのトトロ」らしい音が聞こえてくる。
おそらく、ちいさな子どもがいたのだろう。
私の方では砲丸投げの森千夏選手が亡くなったというニュースが終わると、
トカゲだかなんだかの「謎の生物」が都内で見つかったという話題に移った。
隣では、トトロを探すメイの声が聞こえる。
麻酔をされたばかりの私の耳に、
メイと若い男のリポーターの次のような掛け合いが聞こえてきた。
メイ 「トトロはー?」
リポーター 「いた!いました!!」
二人はそれぞれに、興奮を隠しきれない様子だ。
メイ 「こんなのと(小トトロのサイズ)、こんなのと、こーーーーんなのが!」
リポーター 「細い舌を出して、辺りを見回していますっ」
先の割れた下をちょろちょろ出して辺りを窺う巨大なトトロ。
脅威でしかない。そんなものが都会で見つかったら大騒ぎだ。
そういうわけで、なかなか楽しい麻酔タイムだった。
処置後、歯科医に「なかなかきれいに抜けたので持って帰りますか?」と訊かれたので、
「いただいて帰ります」と答えたところ、
助手の女の人が「こちらに入れますね、子ども用なんですけど…」と言いながら、
ネズミの形をした蛍光オレンジのケース(歯専用)を手渡してくれた。
うれしはずかし。
彼女の「倫理観」は、今日のあたしを助けたのかもしれない。
だけど同時に、あたしにはちょっと強すぎた。
もし向こう側にいたのが自分だったら、と想う。
もしくはあたしだけしかこちら側にいなかったなら、と。
あたしは間違いなく、あの子達と一緒になって、悪びれもせず給料泥棒をしていたに違いない。
そればかりか下手をすれば、こんなチャンスを利用しないなんて馬鹿だ、くらいのことは思っていただろう。
そりゃぁ今日だって、「もったいない」とはちょっと思ったけど。
たまたまあたしのそばにいたのが彼女だったから、自分のずるさやだらしなさを抑えることができた。
彼女に軽蔑されることは避けたい、ほとんどその一心で、多分正しい道を選択することができた。
とても、「倫理的」な人なのだと思う。
(あたしは「正義感の強い」人だと思ったけれど、きっと「倫理的」のほうがぴったりくる。)
あたしはお世辞にも倫理的に生きてきたとは言えないし、これからだって自分の価値基準を倫理的かどうかには置かないだろう。
だから、本当の自分は、諸手をあげて彼女についていくことはできない。
それでも、
あたしの気分がまだいまひとつ上向かないのは、
彼女の言動が気に障ったからではなくて、
彼女の言動にただ感心するばかりだった自分を情けなく思っているからだ、と信じたい。