いつも使っていた傘 捨てて
走った先で冷たさ被る
水溜りから掬った 孤独の粒
全身に絡み付く水滴を
払う事もせず この両手で
全部 染み込ませてみたい
大空を見上げたらね
雲の雫は目を刺すけれど
今日は、逸らさないって決めた
久方のしょぼくれた雨が上がると
翌朝は異様なまでにカラッとしていて
朝陽が差すオハヨウ は
昨日よりも一段と光っていて
罪悪感を晒して思い悩む事が
自分思いの表れ だとしたら
貴方が云う優しさは本物じゃない
相手を思いやり、伝える言葉
もしも本物の優しさだと思うなら
貴方は未だ そこらの人間と同じ
或る言葉を飲む事も優しさ
又、或る言葉で包む事も優しさ
偏りやすい栄養と同じように
貴方は 其処からの方向でしか
物を得ていないじゃない
気付かぬうちに 髪の毛抜けるよ
あ、もう肌が汚くなってるよ
与えすぎると ボロが出る
隠しすぎると 悔いが残る
偏りすぎると 解らなくなる
優しさなど 人それぞれなのに
時には 貴方の温もりを
この身体が欲しくなる
両極面から向かい合う 貴方と私
静かに見つめ合ったら ほら、
何か見えるでしょう?
黙って伝わる物しか 私は信じない
言葉の優しさは 少しで良い。