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2004年09月06日(月) 「ブラフマンの埋葬」/小川洋子

前から(なぜだか)読みたくて読みたくて、やーーっと読みました。

主人公「僕」のブラフマンに対する視線や愛情(気持ち)の描写が文章からにじみ出るようで、今ペットを溺愛しつつ暮らしている私はいちいち「うんうん」と共感してしまいました。
ブラフマンが結局何の動物なのか?とゆう疑問もあるようですが(最後まで分からないのです)、私は
・なでると毛がすべすべしていて ・何でも齧ってしまって ・尾が長く泳ぎが上手で
・人の話を聞くときは、その人の目をじっと見て聞き ・すぐまるまって寝てしまう
これでブラフマンの説明は十分なんじゃないかと思います。

しかし・・・小川洋子さんの、四季折々の風景や周りの景色の様子などの描写が本当になんと細かく繊細なことか!!感嘆いたしました。
読んでいても「創始者の家」や周りの情景は鮮やかに頭に浮かび、本当に楽しく読めました。
最後はとてもあっけなく、せつない終わり方だったけど、とても暖かい本でした。



2004年08月30日(月) 「犯人に告ぐ」/雫井脩介

彼が買ってきた本。
殺人事件の犯人逮捕にむけての史上初の劇場型捜査ーとゆうと、ちょっと
「踊る大捜査線」を思いうかべますが。
この本の場合は、それの警察対犯人それぞれの心理、というよりは、
それをめぐる警察内部の動きやそれぞれの立場の思惑や心情が絡み合う感じ。
展開はなかなかおもしろかったです。主人公の刑事がすごくしぶくていい味
出してて共感出来る人も多いんじゃないかな。
最後もちょっとじーーーんとしつつ納得。
おもしろかったです。



2004年08月18日(水) 「流しの下の骨」/江國香織

ひさしぶりになんか読みたいなーと思って。
あとがきで「変な家族の話を書きました・楽しんでいただけたら幸いです」とゆうようなことが
書いてあるんだけど、ほんとにところどころ笑いながら読んでしまい、隣にいた彼にいちいち
「何がおかしいの?」ときかれ説明しなくちゃいけなかった。

ところでこの宮坂家の兄弟構成、うちとよく似ている。三人姉妹と弟。うちはプラス弟、
なんだけど。いちおう主人公が三女なんだけど、私も三女なのでなーーーーんとなく、
ことちゃんの気持ちがわかる気がしました。

寝る前にちょうどよい小説です。ちょっと、秋の涼しい夜なんかに。



2004年08月16日(月) 「永遠の仔(上・下)」/天童荒太

前から気になっていたのですが、とうとう読破。

幼児・子供虐待の話なのですが、最近そうゆうニュースすごく多いですよね。
ニュースでは子供が死に至った場合・その近くまで至った場合の親が逮捕されて初めて話題になりますが、それ以前の、子供が虐待に耐えている件数ってどのくらいあるんだろう・・・考えるとすごく怖くなります。
ただ、自分もそうゆう親になる可能性がないとは言いきれないし、自分の場合、小さい頃親にはたかれたりした経験も多いので、全然遠い話とは思えない。
(親に一度もはたかれたことがない、とゆう人もけっこういるんですよね。大人になってからそれを知ってびっくりしました…)
自分は今それを思い出すと、かすかに胸も痛むけど「あの時親はよほど疲れていたり機嫌が悪かったのだろう」、「自分は出来るだけ気持ちに少し余裕を持って子供と接したいものだ」と思うくらいだけど、実際に虐待をうけて心に傷を負う子供とゆうのは自分が悪かったのだ、と自分を責めつづけてしまうそうです。
そして優しい時の親の姿をずっと追いつづける。

本の中で、看護婦さんが「(親が亡くなって子どもが残された場合)本当につらい。親の虐待で怪我した場合はさ、子ども自身は親をかばうから、複雑でしょ。こっちはひどい親だと思うけど、子どもはそんな親に会いたい会いたいって泣くんだから、胸がつまっちゃう。・・・」と言っているくだりがあって、そうゆうものかとすごくせつなくなりました。



2004年08月15日(日) 「理由」/宮部みゆき


以前、かなり宮部みゆきにハマったのですが、ひさしぶりに宮部みゆきが読みたくなって。
これは他とちょっと違って、展開が事件後の関係者へのインタビューで少しずつ明らかに
なっていく、とゆうもの。
なので、ドキドキ感とゆうか緊張感にはちょっと・・・欠けるような気もしたのですが、
でもやっぱりおもしろかったです。

あーひさしぶりに「模倣犯」また読みたいなぁ!




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