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2004年10月19日(火) 「間宮兄弟」/江國香織

女の人に縁のない、さえない30代半ばの兄弟−それが間宮兄弟です。
読んでいて、「こうゆう人達、実はいっぱいいるんだろうなぁー」と思いました。
そう、女の人の目に留まっていないだけで、実は沢山・・・。
そう思うとだんだん、周りの男の人も間宮兄弟に見えてきたりして。

女の人は、
・感じが良くて・清潔感があって・「そこそこ」のセンスの服装の・「そこそこ」会話が続く、
最低限でもこんな感じじゃないと男の人を恋愛対象には見れないですよね、たぶん、いや絶対。
人間性と思いつつ、第一印象や雰囲気がすごく大事。しょうがないと思う。(自分もそう)
それはほんとに事実でしょうがない事だけど、その「そこそこ」とどうしようもなく違いがあって、
(悪い言い方すると)もがいたり頑張ったり、あきらめてしまったりしている男の人がいる。
そんな人にちょっと注目・そして応援したくなりました。

でも、江國香織はなんでこんな話書けたんでしょうねぇ・・・



2004年10月16日(土) 「海辺のカフカ(上・下)」/村上春樹

久々の村上春樹ワールド。
高校生のときにハマッたなぁ・・・と、ひさしぶりにわくわくして読みました。

家出する15歳の男の子は主人公。旅先?いや、その「先」ははじめから決まっていたのかもしれない。その「行き着いた」先で出会った人々や出来事を通して自分自身をみつめ、不思議な恋に落ち、また彼の知らないところで不思議な出来事(事件?)が起こり・・・彼は体だけでなく、中身の何かも成長、いや育っていく、過程。なのだったと思う。

ファンタジーだ、と読み終えたときは思いましたが、体と心のバランスを持て余した時、自分の発生の意味と意味に迷う時、もしかしたら誰の胸の中にもある想いかもしれませんね。

ファンタジーだと想いつつ、どこかぐさりとくる物語でした。
久々に読んだけど、村上春樹、私は好きですね。
「アフターダーク」も楽しみです。



2004年10月11日(月) 「だれも知らない小さな国」/佐藤さとる

小さな時から大好きだったコロボックルシリーズ。
最近たまらなく読みたくなり、買ってきてしまいました。

これはシリーズ第1冊目。
主人公の「僕」が小さな山を愛し、そこで過ごすうちに小人?らしきものをみかけてますます
山が好きになり、実際にその山に小屋をたてたりしているうちに、昔見た小人の正体を知り、
仲良くなっていく・・・というお話です。
続きの本ではその小人たちと仲良くなり、いろんな事件などが起こるのですが・・・

とてもひさしぶりに読みましたが、本当に楽しく読めました。
少しずつシリーズを集めて、いつか自分の子供にも読ませてあげたい、それまで大事にしていこう、と思える本です。



2004年09月12日(日) 「ベイビー・シャワー」/山田あかね

子供を産むか、産まないか。
30代に入り、自分も友達の多くも結婚した今、この問題はすごく大きな存在になっています。
産み育てる、と決める人もいる。産まない、と決める人もいる。
産みたいが諦める人もいる。産みたくないが産む人もいる。
産むかずっと悩む人もいる。育てながら苦労している人もいる。
幸せな人もいる。そうでない人もいる。
何をおおげさな、とは簡単に言えない、自分や家族だけの問題ではない、
大きなテーマになるのが現代の実情だと思います。

前置きが長くなりましたが、そんな話が増えた最近、本屋さんでふと目がとまったこの本。
『未婚39歳、子供が産みたい。父親探しの始まり−・・・』
主人公の二人は39歳独身のキャリアウーマン。それぞれ仕事が好きだし恋人がいるし毎日は適当に充実している。
そんなとき片方が、突然「39歳は子供を産むタイムリミット!」と突然言い出し、子供を産む決意をする。恋人は子供は欲しくないと言うので、父親は誰になってもらおうか、探そうか・・・いつのまにか子供を産むことなんて考えなくなったもう片方はそんな親友を見て、自分の仕事との関係、恋人との関係を考えざるをえなくなる・・・

産まれた息子の語りで小説はスタートしますが、この本を読んでいてすごくおもしろいなぁ、と思ったのが、登場人物が皆、正直なこと。皆立場も違ければ意見も考えも違うのだけど、不倫の恋人も、ゲイの友達も、仕事に行き詰まったOLも、それぞれきけば納得の意見や考えを持っているのです。だからこそ、自分はどうするべきか。

そんなことを考えながら、楽しみながら最後まで読みました。
結末はハッピーな小説ですが、表紙のイメージほど軽い内容ではありません。
登場人物と一緒に自分や周りの意見も比べて見ると、今まで考えなかった・考えないようにしていた事もはっきりしてくるかもしれませんよ?
同世代の女性にとくに、おすすめします。



2004年09月09日(木) 「ニューヨークで見つけた気持ちのいい「ふたり生活」/渡辺葉

私の大好きな渡辺葉さんの、cafeglobeで連載してたエッセイの本、ふたり暮らし編。
独身編に続き、結婚後の生活の様子が書かれています。
単にふたりの生活の事だけでなく、友達カップルもたくさん登場し、
「家事分担がどうしてる?」「お金のことどうしてる?」「仕事の話は相手にする?」
「相手の友達とのつきあい方はどうしてる?」「一人の時間はどう確保してる?」
など、テーマ毎に分かれていて、すごく具体的なので読みやすい。
これを読んでいるとアメリカに住むカップルもふたり暮らしで感じることは似てるんだなぁ・・・
と思いつつ、やっぱりちょっとクールとゆうか、相手を客観的に見ている気もしました。
私の場合、相手に求めてしまいがちだったり、二人の違いや温度差を埋めようとしがちだけど、
それぞれの温度や価値観を尊重してちょっとクールになったほうが、お互いに居心地がいいかもしれない。
そんなことも思いました。出来るかはどうかはともかく(笑)。
でもふたり暮しは長く続くわけだし・・・

しかしとにかく、何につけても彼女の文章や写真が大好きなので、これまた大好きな1冊になりました。
ちょっと参考にしつつ、私も気持ちいい「ふたり生活」をこころがけようと思います。


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