短編集。 この「神様」は彼女のデビュー作のようでした。 が、涙もろくなっていた私は、1話目の「神様」のエンディングですでにポロポロでした。 ちょっと不思議であったかくて読み終えるとしんしんと切なさがこみあげる、ような気がする。 この1冊はなかなかいいと思います。
2006年01月07日(土) |
「花とみつばち(全7巻)」/安野モヨコ |
マンガです。
前から読みたくて、お正月に友達から借りてきて一気に完読。 しかし、なぜか今回はモヨコワールドにハマれない、つまらない…。 ラブやエロや涙や苦悩に、ついていけないし笑えないのだ。 なんかやるせなくなってしまった。
…会いたい人がいる。 会えないし会ってもしょうがないし、この気持ちは消えない。 …とゆうのに似ている、気がする。
でも、今ハッピーマニアを読んでも、前ほどウケないのかもしれないな。 最近は『さくらん』や『働きマン』の方が好きです。
2005年12月28日(水) |
「その日の前に」/重松清 |
その日、というのはつまり、もう二度と逢えなくなる日、 のことだった。 その前に、自分は何が出来るのだろう。 いろいろ考えながら読んでいたのだけど、あまり心には 残っていない。 さらりと心の裏側を流れたような本だった。
2005年12月01日(木) |
「News from Paradise」/よしもとばなな+パトリス・ジュリアン |
秋くらいから、感想を書こう書こうと思いつつ、 何度も読んでいる本。 パトリスさんの「注意深くあること」の言葉が、 いつも心に残っている。 この一言にすごく影響を受けました。 とても大切なことだ。 今更言われて気づいて、今までそれに気づいていなかった自分に驚いた。
身の回りの小さなものたちや小さな出来事に、自分の小さな注意をこれからも払って生きたい、と思う。
2005年05月08日(日) |
「グランドフィナーレ」/阿部和重 |
妻に離婚され、会社も首になった主人公。離れ離れになっている愛する娘の誕生日に、一目娘をみたい、プレゼントを渡したい・・・、という気持ちは理解できるんですけど。 読んでいくうちに、離婚や娘に会えない原因は、主人公がロリコンで自分の娘や他の女の子の写真をたくさん撮っていた&副業にしていたのがばれたことによるものだと分かってきます。(分かったときにはけっこう脱力してしまいました) そしてだらだらと無職な日々をすごしている主人公の日常や周りの人間との会話がかなりリアルでおもしろいというか読みやすかったし、終わりのほうで出会った二人の少女の気持ちがなんか伝わってきて可愛らしいな、と思ったり、それで主人公もちょっとはまともになるといいな〜と思ったり、したのですが。
でも帯の「文学が〜追いついた」はどうなんでしょう。 おおげさに言うと、「現代タブーとされている一歩間違うと(いやすでに)ロリコン=幼女虐待、そうなる男の心境がテーマ」になっていると思うんだけど、読みやすさと主人公の適当な軽さがかえって、「こうゆう人実はいっぱいいるんだろうな」と思わせて恐ろしい。女性としては拒絶感を覚える人もいるかもしれないと思いました。 小説として読めば小説でしかないのだけど、読む人によって感想も分かれるだろうな。この話はテーマがテーマだけに。 でも他短編2作はあまり印象に残りませんでした。 文章はとてもウマイというかおもしろいので、また長編が読みたいですね。
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