一橋的雑記所
目次&月別まとめ読み|過去|未来
2006年01月24日(火) |
どうでもいい独り言など(ヲイ)。※ホントは070301. |
どうしたもんだか今現在。 己の脳内はややスキンシップ過多な方向へ傾いているやうです。
や。 書いてる小話のお話ですよ?
勿論リアルでも。 可愛いおはごはんとのスキンシップは大好きですがそりはいつもの事ですし(マテ)。
げふがふそりは兎も角。
某オンリーイベントにサークル参加してみたい!と言ふ野望も。 やや真実味を帯びて参りましたです。 こそりと某ミクシな日記では参戦宣言っぽい事を。 (寝ぼけ眼で/え)書いてしまいましたし。
サークル参加を希望するからには。 本を出さないとですし。 サークルカットも描かないとなんですが。 ええ、当落は兎も角(逸らし目)。
どうかな。 書けるかな。 描けるかな。
小話に関しては。 準備運動めいた断片ばかり書いているのでそろそろ。 「決着、つけなあかんよね」な気分なのですが。 その為にはまとまってかっつりどっぷりはまり込む時間が。 もうちょっと必要なんですが。
今、どっぷりかっつり嵌ると。 何だか色んな事でドツボ踏みそうな気がしないでもなかったり(何)。
ただ。 まあ。 ある意味。 人目を気にしないで(笑)。 吐き出すようにして書く、と言ふ原点に。 立ち返りたいなあ……と。 何処かでがつんがつん、思っている部分が己の中にはあって。
本当にサークル復帰するかどうかは己ながら半信半疑なのですけれども。 書く事に対する己自身の気持ちを切り替える。 ちょっとした切っ掛けにはなるかなあと。
何とも、不純っつーか胡乱な動機ですなあ……(他人事かい)。
取敢えず。 縦書きにして読み易い文体に戻すリハビリもそろそろ。 行わないとなあとか思っておりますですはい(其処?!)。
2006年01月23日(月) |
浅い眠りにさすらいながらどうやってオチをつけたもんだかかなり迷ってます(何ソレ)。※ホントは20070301. |
時間軸:祭り後。 060122付けの「as close as...」とは。 別物だと思って頂けると有難いです(何)。
堕ちて行く。 何もかもが。 光を空気を温度を失って。 いっそ安らかなまでの闇の中へと沈み行く。 ただ、そればかりな筈だった。
as close as possible
- Ver. N -
深い水の底から浮き上がる。 取り戻した意識が激しい目眩と息苦しさに晒されて。 もがいて足掻いて苦しんで。 それから、再び落下する。 全てが拠り処をを失い予測の付かない力に引きずり回されていく。 酷く、目が回る――。 もういい。 沢山だ、もうこんな――。
「……なつきっ!」
はっ、と目を瞠る。 薄闇に覆われた視界の中。 酷くくっきりと浮かび上がるのは、血の色にも似た、真紅。 それは、この身体の上に圧し掛かるようにしてこちらを覗き込んでいる彼女の瞳。 からからに乾いた唇を開き、その名を呼ぼうとする。 けれども声は、掠れて形を成さなかった。
「どないしたん……えらいうなされて」
静かな、けれども切迫するものを湛えた彼女の声が耳朶を打つ。
「……なんでも……」
何故だろう。 泣き出しそうだと思った。 自分では無く、彼女が。
「何でもない……夢を、」
そう。 夢を見ていた。 暗く冷たく苦しい、夢。 けれども何処から説明したものか少しも分からなくて、ただ大きく息を吐くと、頬に冷やりと触れるものがあった。 彼女の、細い、指。 優しい、けれども、少し震える冷えた指。 暗闇に慣れ始めた目にようやく、彼女の不安定な表情か映った。
違う。そうじゃない。 おまえとの記憶が見せた夢じゃない。
そう言い掛けた言葉を、どうしてだか躊躇いと共に飲み込んで。 遠慮がちに頬に添えられたその指に、自らの掌を重ね、頬を寄せてみる。
「……なつき……」
戸惑うように、彼女の声が揺れる。 そこに色濃く滲む不安の色を、どうにか消してやりたい。 でも、どうすれば良いのか分からない。 じりじりと炙られるような胸の痛みに押され、彼女の首筋に腕を差し伸べる。途端にびくりと震えたその身体を、ゆっくりと引き寄せる。
「夢を……見た……いつもの、昔の、夢だ」
まだかすかに震える彼女の身体を抱きかかえるように回した両腕に、力を籠める。
「暗かった、冷たかった。沈んでゆく時は、本当に苦しかった……それなのに、そこから引き上げられる時はもっと、苦しかった」 「なつ……」 「今でも思い出せる位だ。息が出来るようになった瞬間が一番、苦しかった」
もの問いたげな彼女の声を遮って一息に続けると、その髪に頬を押し付ける。
「だから時々、夢に見る。私にとって恐らく、一番辛い記憶だからだ……ただそれだけだ」 「……堪忍」 「……なんで、あやまる?」
搾り出すような声音を漏らした彼女がそっと、シーツの上に両腕を突いて身体を引き剥がす。逸らされた顔は柔らかな髪に覆われ、そこにある表情を伺わせてはくれない。
「辛いこと、言わしてしもた……」 「まて、私にとって辛い記憶なのは確かだ。でも、」
背けられたその頬を捉えて、こちらを向かせる。 案の定、目をあわそうともしない彼女の横顔に、思わず溜息を零す。
「これはもう、私の一部だ。言葉にしようがしまいが、消える事はない」 「………」 「こうして夢を見たり、思い出したりする事は止められない。でも、おまえが……そんな風に、私にあやまったりする必要は、ないんだ」
言い募りながら、自分でも。 何を話しているのか、何を話したいのか、分からなくなっている事に気付く。 今説明するべきことと本当に話したいことの境目が、咽喉元を今もなお圧するがごとき記憶に引き摺られ、曖昧になってゆく。 そのもどかしさの中で目にするのはただ、切なげな彼女の、横顔。
「静留」
呼べども応えない、その引き結ばれた唇の色が。 逸らされたままの、瞳の色が。 伝えたい全てを拒むかのように、何処までも遠く見える。 だから。
「…………っ」
気がつけば。 強引に、ぶつけるように。 彼女の唇に自分のそれを重ねていた。
「な……」
その声が、自分の名を呼ぶその響きが好きだった。 けれども今は。 何かに怯えるように自分を拒もうとするその声が。
「……つ、き……」
小さく呻くようなその声が胸の奥深く突き刺さるように切なくて、その唇ごと、塞ぎ止める。 伝わる熱が、少しずつ、頭の中に染みてゆくようだった。 痺れるような感覚の中、一方の掌で彼女の頭の輪郭を捉え、もう一方の腕全体で、彼女の腰の曲線を捉える。
どんなに拒まれても。 分からせたい。 伝えたい。 言葉にさえならない想い全てを、分かち合う事など絶対に不可能だと分かっていて、それでも。 行き場を失う前に、こみ上げる気持ちをその衝動のままに身体ごと、彼女に押し付ける。
「………っ」
声にならない彼女の声が、唇伝いに頭の中に直に響く。 初めてあった頃は、分からない、分かりたくないとまで、思っていたのに。 だのに、この心は、身体はこんなにも、彼女に近づきたくて。 触れたくて、分からせたくて。
ああ。 そうか。 これが。
うっすらと熱を帯びた脳裏に何かが過ぎった、その瞬間だった。 ぐい、と強い力が肩を押し、身体を引き剥がされた。 乱れた息、そして。 少し遅れて、彼女の柔らかな髪と指先が、頬に落ちてきた。
「なつき……」
泣き出しそうだった。 苦しそうだった。 溺れ苦しむ夢をみた自分なんかよりも、余程。
「なんで……なんでこないなこと……」
悲しげにすら聞こえるその声音が耳に触れた瞬間。 沸騰するほどの熱を帯びた胸が、瞬時に冷える。
「……駄目か?」
そう。 かつて、拒絶したのは、自分の方だった。 彼女の温もりを否定したのも、自分だった。 それもまた、消せない事実で。 だけど、でも。
「私の方から触れるのは、許せないか?」 「……! そないなこと……!」
驚いたように叫ぶ彼女に、こめかみの血流が凍りつくのを感じる。 一度口にした叫びは、取り返しがつかない。 彼女の差し伸べた手を振り払った、あの時の痛みが、どうしたって消え去らずこの掌の何処かに残されているように。 彼女の心に刻み付けられただろう痛みも、無かった事には出来はしない。 分かっている。 それでも。
「静留……」
囁いて。 静かに、もう一度。 腕に力を込め、引き寄せる。 この心をいつも、身体ごと受け止めてくれた彼女を。 抱き締めたくて、引き寄せる。 逃げないでくれ、と、心から願う。 悲しいほどの想いに、今更気付く。
「おまえが……居てくれて良かった」
悪夢から目覚めた瞬間。 目にした真紅。 どれほど激しい痛みや悲しみが胸に刻み付けられていても、どうしても泣けないでいる自分の心を映し出したように。 泣き出しそうだった、彼女の瞳が。 そこにある事が。 怖い位に、嬉しかったのだ。 それは決して、彼女が抱く想いとは違うとしても。 分かって欲しい。 分からせたい。
同じだ。 おまえと、同じ強さで、私も。
遠い過去。 冷たい水の底に置き去りにしてきた何かが浮かび上がる。 彼女の、悲しい程に一方通行だった心が、それと重なる。 触れ合う頬につめたい滴が伝い、互いの体温で温められて流れ落ちて行く。
「私は、おまえが、好きだ。静留……」
空気を光を温度を失って。 沈むばかりだった自分を。 再び、地上へと引き戻した何か……それは。 空気を光を温度を取り戻した瞬間に覚えた。 生きる事への目眩と苦痛の先に。 こんなにも切ない温もりがもたらされることを。 知っていたのだろうか。
「なつき……」 「だから、泣くな……」
呟く頬に流れ続けるものが。 彼女のものなのか自分のものなのかも分からないまま。 ただ、ひたすらに求めていた。 彼女と共に迎える明日が続くことを。 彼女と共に重ねる、新しい思い出を。
たとえ二人の想いが決して。 同じ形を描くことがなくとも。 いつまでも求め合う、そんな日が続くことを、何処かで。
― 了 ―
相変らず、リハビリ継続中(何々)。
2006年01月22日(日) |
明けない夜はないけれども眠らないと後が辛いですよ(胡乱)。※ホントは20070226. |
祭り後、で。 ほんのりラヴいのは。 こりがはじめてかも知れませんですはい(何)。
触れて。 その髪に。 頬に。 肌に。
as close as possible
明け方まで掛かって書き終えたレポートを、机代わりの炬燵の上にきちんと揃え置く。角を挟んで直角の位置、こてんと横たわっているのは、待ち草臥れて数時間前に寝落ちた愛しいあの子。
「書き終えましたえ……言うても、聞こえへんかしら」
溜息混じりに独りごちて、左右の肩を軽く上下させる。 カーテンの向こうが僅かに白んで来るのが、裾から漏れる光で分かる。先程、ドアの方から聞こえてきたのは、新聞配達の音だった。 今日は土曜日。 高校は休みだか、自分は急遽作成を頼まれたレポートを提出する為に、午前の中には大学へ行かなくてはならない。
「……なつき」
もう一度、そうっと声を掛けその肩を揺らしたが、眠りの深い彼女はちょっとやそっとでは目を覚ましはしない。分かっていて、ほんの少し、悪戯心が動いた。
「起きひんのやったら、どないなってもしらんえ……」
呟きながら炬燵を出て、右を下にして寝転がった彼女の傍らに座りなおす。身体の上にくたりと伸ばされていた左腕をそっと持ち上げ、そろそろと動かし、きちんと仰向けに寝かせ直すと、癖のない真っ直ぐな髪が、その幼い寝顔の上にさらさらと掛かったので、ついっと伸ばした指先で掻き上げる。
「なあ、なつき……」
あどけなく無防備な頬は、薄っすらと色づいている。小さな唇から漏れるのは静かで規則正しい寝息。吸い寄せられるようにその場所へと自らのそれを近づけ、後もう少しで触れ合う、という所で、ふと動きを止める。
「……かなんなあ」
触れて。 確かめた。 その息の穏かさと熱を。 そうして、目覚めない彼女に安堵と堪えようの無い恋情を覚え。 その狭間で揺れ続けたあの頃の。 どうしようも無かったあの頃の想い出が。 気持ちの通じ合った今でもこの身を酷く竦ませるから。
苦い笑いを零し、触れることを諦めて、そっと身を引いた。 その時だった。
「……何が……」
くぐもった声を漏らしながら、彼女が眉をしかめ、身じろいだ。
「かなん……だ……」 「……なつき……?」
どきりと波打つ胸を抑え、更に身を引くと、瞠った目の前で、けれども彼女は意味を為さない言葉を口の中で呟きながらごろりと寝返りを打ち、あっけなくこちらに背を向けた。
「……寝ぼけはったんやね」
ほう、と息をついて、我知らず入れていた背中の力を解放する。
今なら。 その髪に、頬に、唇に、頬に、触れたなら。 目覚めている時ならば、酷く照れながらも彼女は。 応えてくれる。 そしてきっと。 眠りの中であっても、彼女は恐らく、許してくれるだろう。 けれども、でも。
「あかんなあ……」
溜息一つを更に零して立ち上がろうと、カーペットに着けた右の手首を。
「だから……」
不意に引かれて、視界が転倒する。 ぐらりバランスを失った上半身が、暖かな彼女の体の上に投げ出される。
「なにが、あかんのだ……?」 「な……っ」
その名を口にする前にぎゅっと、頭ごと強く抱き留められて、声がかき消される。
「何だ……レポート終らなかった……のか……」
未だ半ば眠りの中にあるような茫洋とした声が、彼女の胸から直に耳に響いてくる。
「でももう、遅いし……諦めて、寝ろ……」
うつらうつらと続ける彼女の言葉と腕が温かくて。 少しの逡巡の後、勘違いを訂正しようとした言葉を、飲み込んだ。
「おおきに。ほな、うちももう寝るし、なつきも、お布団行こ、な?」 「も、いい……このままで……」 「あきません、こんなとこで寝てたら風邪引くし」
なおもぐずぐずと何かを呟き続ける彼女の腕から抜け出すと、その手を引いて身体を引き起こす。
「ほら、先、お布団行って。うちもここ片付けたら行きますから」 「う……」
寝ぼけ眼を軽く手の甲でこすって、彼女がぶるりと身体を震わせる。
「寒いな……静留も早く来い……」
欠伸混じりに言って、ふらふらと立ち上がり、覚束ない足取りで隣室へと向かおうとするその背を見やって。 切ないような、寂しいような気持ちに襲われる。
「……なつき」 「んー?」 「おおきに。お陰さんで、レポート無事、終わりました」 「そっか……ああでも礼なんか……私は何もして……」
ぼんやりと振り返りもごもごと口籠もる彼女に微笑み掛けながら、炬燵の電源を切って立ち上がる。
「何も、なんかやあらへん。なつきが傍に居ててくれてたお陰なんよ」 「あー……」
いまひとつ要領を得ない顔で立ち尽くす彼女に追いついて、その背にそっと掌を添える。
「せやから、安心して眠れます……おおきに」 「だから、私は……まあ……」
どうでもいいか、とぽつり呟いて歩き出した彼女に寄り添うように、自分も歩き出す。
触れて。 確かめて。 その温もりを。 許される距離を。
「……静留」
不意に、彼女が足を止めた。 そのままゆっくりと、振り返る。 驚く暇も無かった。 無造作に伸ばされた腕が、するりと首と肩に回されて。 二人の距離がゼロになる。 不器用な動きで、髪と背中を上下する掌。
「……お疲れ様」
ぶっきらぼうな声が耳元を掠めた瞬間。 泣きたくなるような切なさが、自らの頬を染めて行くのを覚える。
「……ほんまに……あんたって子ぉは……」 「わたしが、何だ」
怒ったような声の中に籠もる、恥ずかしげな色に、見えない彼女の頬もきっと酷く赤いに違いないと確信する。
触れる。 確かめる。 その温もりを。 許される、想いを。 抱き締められ、抱き締め返す。
気の遠くなるような幸せに、思わず小さく笑い声を立てた時、照れくさいのか顔を逸らしたまま、彼女は身を引き剥がすと背を向ける。その肩に改めて両手を伸ばし、抱きとめた。 竦んだように緊張する彼女の背中。 それでも、今はもう、怖くは無いから。
「……なんや、うち、眠気飛んでしもたわぁ……」 「なっ、だ、駄目だぞっ、私は寝るからなっ」 「駄目て。一体何が、駄目ですのん……?」 「………っ!」
耳まで赤く染めた彼女が思わず振り向いた、その頬に、唇で触れる。
「静留……っ!」 「冗談どす。堪忍な?」
顰められた眉間に走る皺に指先を滑らせ、微笑みながら、額を合わせる。 稚い照れ隠しからの激しい拒絶の素振りに今も、胸が痛まないといえば嘘になる、でも。
「さ、早よお布団入りましょな。風邪引いてしまいますわ」 「……ったく……」
ぶつぶつと呟く彼女の腕に腕を絡ませ。 静かな眠りへと向かうべく、歩を進める。 この心は、幸せで、穏やかだった。
触れる。 その髪に。 頬に。 肌に。 その温もりを確かめあう。 許される、想いを。 抱き締められ、抱き締め返す。 そうして、明け始めた夜の片隅。 寄り添いながら、眠りに落ちる。
もっと近くに、と、求める心を抑えるひと時さえ。 幸せだと感じながら。
― 了 ―
ええと。 リハビリです(何の)。
頑張ってもあんまし艶っぽいお話になりませんでした……(何が)。
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