気まぐれ日記
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今回は久しぶりに吹奏楽曲です。Percy Aldridge Grainger の「リンカンシャーの花束」です。こういう曲は何回聴いても飽きることはない、名曲中の名曲です。作曲は1937年。6曲からなる組曲で、3楽章は、FlugelのソロによるA ver.と、Soprano SaxソロによるB ver.の2つの版がある。(作曲者本人は B ver.を勧めているようです)。私の所有CDは、 ①イーストマンW.E/F.フェネル、A ver.(ただしCornetで演奏)(1958年録音) ②クリーヴランド・シンフォニック・ウィンズ/F.フェネル、A ver.(1978年) ③イギリス王立空軍中央バンド/E.バンクス、A ver.(1985年) ④東京佼成W.O/F.フェネル、A ver.だがソロはS.Sax、(1986年) ⑤イーストマンW.E/D.ハンスバーガー、A ver.(1990年) ⑥イリノイ大学シンフィニック・バンド/H.ベギアン、A ver.(1992) ⑦ノース・テキサス・ウィンド・シンフォニー/E.コーポロン、B ver.(1996年) ⑧バーミンガム市交響楽団(吹奏楽)/S.ラトル、B ver.(1996年) ⑨イギリス王立ノーザン音楽大学W.O/T.レイニッシュ、B ver.(1996) ⑩アメリカ海兵隊バンド/T.フォーリー、B ver.(1997年) ⑪アメリカ空軍バンド/L.グレイアム、B ver.(1997) ⑫東京佼成W.O/D.ボストック、B ver.(2003) ⑬ダラス・ウィンド・シンフィニー/J.ジャンキン、B ver.(2008) ⑭ブリッツ・ブラス/松元宏康、A ver.(2010) ⑮武蔵野音楽大学W.E/R.クレーマー、B ver,(2011) ⑯アメリカ海兵隊バンド/G.シュワルツ、B ver.(2012) ⑰ノルウェー王立海軍バンド/B.エンゲセト、B ver.(2014)
以上17団体で、A ver. は7団体、B ver.が10団体ということでした。
F.リスト「ハンガリー狂詩曲」の続きです。その後ネットで、オーケストラ編曲がオリジナル版のリスト&ドップラー編曲というのがあったので、そのCDを買ってみました(Z.メータ/イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団、1988年録音)。聴いてみると第2番は、Trpで開始され、開始音はDでした。つまり、ドップラー単独編曲ということになります。 ここでF.リストの「ハンガリー狂詩曲」についてまとめてみましょう。 原曲はピアノ独奏で1番から19番までの19曲あります。そのなかでのオーケストラ編曲は次の6曲です。 ・第1番 ヘ短調 (ピアノ原曲は第14番ヘ短調) ・第2番 ニ短調&ハ短調( 第 2番嬰ハ短調) ・第3番 ニ長調 ( 第 6番変ニ長調) ・第4番 ニ短調 ( 第12番嬰ハ短調) ・第5番 ホ短調 ( 第 5番ホ短調) ・第6番 ニ長調 ( 第 9番変ホ長調)です。
編曲者は色々な表記がありますが、結局は、全曲F.ドップラー編曲が主で、リストが関わったのは、それに簡単なアドバイスをしているということで、二人の共同編曲ということになっているようです。 ただし、全く逆の説もあります。つまり、編曲の主はやはりF.リスト本人であり、F.ドップラーは手伝ってくれたお礼に名を掲げられている、という説です。さてどうなんでしょう。これ以上はわかりません。 第2番は、後に、カール・ミュラー・ベルクハウスの編曲版が有名になって、この版とF.ドップラー版との2つの版が残っています(カール・ミュラー・ベルクハウス編曲はこの2番のみ)。 ちなみに、吹奏楽版は手元に以下の3種ありました。ギャルドはいつ聴いても感動ものです。 ①ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団/F.J.ブラン(arr/F.J.ブラン)録音1967年 ②東京佼成/F.フェネル(arr/宮澤一人)録音1991年 ③東京佼成/汐澤安彦(arr/石川喬雄)録音1994年 以上で、F.リストの「ハンガリー狂詩曲」は終了とします。
交響曲第5番。やさしく穏やかで、美しい旋律が続く。抒情的で高尚な音楽といった感じです。3楽章の美しい旋律には、思わず聴き入っちゃった。 全体的には聴きやすく、ヴォーン・ウィリアムズの交響曲の中では1番人気らしいですが、私的には、何度も聴きたくなる音楽かと言われると、正直、疑問符が付くかなあ。 この曲の演奏は、ロンドン交響楽団/A.プレヴィンでした。相当以前にチューバ協奏曲を聴きたくて買ったCDですが、交響曲第5番がカップリングされていたものです。でもこの演奏、なかなか良いです。音質も鮮明。(録音1971年)。
南極交響曲(交響曲第7番)、聴きましたよ、全楽章。あらかじめ解説を読んで予備知識を得た上で聞くと、南極の厳しい自然とそれに対する人間の挑戦、そしてそれに敗れて吹雪の中に消えていくスコット探検隊の姿、という説明は理解できます。すさまじい音楽ですね。この曲。 でも、何の予備知識もなしで聞くと、どうも掴みどころのない茫洋とした世界が広がっているようにも感じます。私的には、割と素直に聴けたと思います。
久しぶりに書きます。 近頃は、とにかく手当たり次第にあれこれ色々なCDを聴いていますが、最近ちょっと気になったのがヴォーン・ウィリアムズ(Ralph Vaughan Williams レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ1872〜1958)。 吹奏楽では超定番の「イギリス民謡組曲」を聴いていました。手持ちのCDでは、12種類の吹奏楽版に加え、3種の管弦楽版が見つかりました。( )内は録音年。 吹奏楽版 ①イーストマン・ウィンド・アンサンブル/F.フェネル(1955→CD解説の1959年録音は誤り) ② 同 /D.ハンスバーガー(1978) ③ロンドン・ウィンド・オーケストラ/D.ウィック(1978) ④クリーヴランド・シンフォニック・ウィンズ/F.フェネル(1978) ⑤イギリス王立空軍中央バンド/E.バンクス(1984) ⑥東京佼成ウィンド・オーケストラ/F.フェネル(1987) ⑦アメリカ海兵隊バンド/F.フェネル(1996) ⑧イギリス・ノーザン音楽大学ウィンド・オーケストラ/T.レイニッシュ(1998) ⑨キーストン・ウィンド・アンザンブル/P.マレル(1999) ⑩東京佼成ウィンド・オーケストラ/D.ボストック(2005) ⑪ノース・テキサス・ウィンド・シンフォニー/E.コーポロン(2006) ⑫東京佼成ウィンド・オーケストラ/大井剛史(2015) 管弦楽版(編曲:G.ジェイコブ) ①ロンドン交響楽団/A.ボールト(1970) ②アカデミー室内管弦楽団/N.マリナー(1980) ③ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニック管弦楽団/J.ジャッド(2009) 以上、 いや〜、いい曲ですねえ〜「イギ民」、思わず吹奏楽版フルスコアを買って、それを見ながら聴いています。私としては⑫の東京佼成/大井さんの演奏が素晴らしいと思います。1楽章冒頭の絶妙なテンポ感、ここの10数小節だけで私は痺れました(他団体の演奏は概して早いです)。なんという清々しさだろうか、幸せを感じます。録音年が新しいだけに音質も良好です。それから「海の歌」(R.ミッチェルの曲とは違います)、これもフルスコア買いました。やはり⑫が素晴らしい。 管弦楽版はG.ジェイコブの編曲が見事ですね。ホルストの1組、2組もあるけど、この「イギ民」の方がしっくりきます。おすすめは②、Soloがうまい。③はX。 また、ヴォーン・ウィリアムズは交響曲も書いているんですね、しかも9曲も! こっちもついでに交響曲全集を買ってみました。 ①ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団/A.ボールト(1968〜1975) ② 同 /B.ハイティンク(1986〜2000) 交響曲第1番は「海の交響曲」と称し、全編声楽が中心です。録音は②の方が鮮明です。何と表現したらいいのかなあ。鮮烈であり幻想的、神秘的、ミステリアスな様相を呈しており、私にはよくワカラン! まだ1番しか聴いてないけど、全曲聴こうとすると、相当の忍耐力が必要だと思われます。一応聴いてみようと思いますが・・・。
日本の行進曲についても一応書いてみましょうか。 ①祝典行進曲(團伊玖磨) ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団/R.リシャール ②オリンピック・マーチ(古関裕而) 海上自衛隊東京音楽隊/熊崎博幸 ③大空(須磨洋朔) ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団/R.リシャール ④コバルトの空(服部逸郎) ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団/R.リシャール ⑤スポーツショー行進曲(古関裕而) 東京アカデミック・ウィンド・オーケストラ/汐澤安彦 ⑥栄光をめざして(芥川也寸志) 陸上自衛隊中央音楽隊/野中図洋和 ⑦秋空に(上岡洋一) イーストマン・ウィンド・アンサンブル/D.ハンスバーガー ⑧シンコペイテッド・マーチ「明日に向かって」(岩井直溥) 陸上自衛隊中央音楽隊/野中図洋和 ⑨軍艦行進曲(瀬戸口藤吉) ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団/R.リシャール ⑩君が代行進曲(吉本光蔵) ギャルド・レピュブリケーヌ吹奏楽団/R.リシャール
こんな感じになるかなあ〜。 ギャルドの演奏は1961年の来日時の録音なんだけど、これを超える演奏はいまだにないんじゃないかと思えるほど素晴らしい。⑤は、シンバルが原譜と違うことをやっていますが、これがまた私の感性とぴったしで、つい上位に入れちゃったです。 ちなみに、軍艦行進曲を世界の3大行進曲(星条旗よ永遠なれ、ボギー大佐)としている人もいるようですが、私的には、それはちょっと言い過ぎかなと思ってます。日本の中では名曲とは思いますけどね。 前回も書いたように、これは私の偏見と独断ですので、ご容赦願います。 ご意見のある方は、このページの最下段、右側に MAIL の欄がありますので、そこから私にメールが送れます。SNSはやっていません。悪しからず。
私の好きな行進曲 Best 10 ①ラデツキー行進曲(J.シュトラウス I) アメリカ海兵隊バンド/J.R.ブージョワ ②双頭の鷲の旗のもとに(J.F.ワグナー) 東京アカデミック・ウィンド・オーケストラ/汐澤安彦 ③旧友(C.タイケ) イーストマン・ウィンド・アンサンブル/F.フェネル ④医師たちの行進曲(van.J.ヴィッヘルス) オランダ陸軍軍楽隊/A.ポスチューマス ⑤忠誠(J.P.スーザ) アメリカ海兵隊バンド/J.R.ブージョワ ⑥星条旗よ永遠なれ(J.P.スーザ) イーストマン・ウィンド・アンサンブル/D.ハンスバーガー ⑦ボギー大佐(K.J.アルフォード) スウェーデン王立空軍バンド/J.ユーハンソン ⑧ナイルの陸軍(K.J.アルフォード) イギリス王立海兵隊音楽学校バンド/V.ダン ⑨フローレンティーナ(J.フチーク) ベルリン・フィルハーモニー・ブラスオルケスタ/H.v.カラヤン ⑩ブロックM(J.H.ビリック) 東京佼成ウィンド・オーケストラ/F.フェネル
私の独断と偏見で書いてみました。日本の行進曲は、これらの曲と比べると、メロディライン、カウンターメロディー、全体の構成力など、まだまだ及ばない曲が多いんじゃないかと思われます。 ところで、一頃、ドイツの行進曲を多く聞いていたんですが、ドイツのバンドは何であんなに下手なんでしょうか。特に地方の軍楽隊やら警察音楽隊など、日本の高校生バンドの方がうまいくらいですよ。あんまり本気で練習していないんでしょうね。でも、サウンド的に味はありますね。 ドイツのH.L.ブランケンブルク(1876〜1956)は生涯に1300曲以上の行進曲を作曲し(ちなみにタイケは約100曲、スーザは138曲、アルフォードは18曲)ドイツの”行進曲王”と呼ばれているらしいですが、表に出てくる曲は少ない。これもCDバンドの演奏レヴェルの問題もあるのかもしれません。ブランケンブルクやタイケの曲をもっといい演奏で聴きたい!!
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