【秘密主義】
死んでも言ってやんない。
僕と彼との秘密。
一生掛けて守り抜く秘密。
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「もうダメだってー…絶対バレてるよ?!」
「…お前は何が怖いんだ?」
「…何が、ッて…」
そりゃあ、周りの目とか、世間の目とか。
「………」
全部。全部怖いよ。
「そりゃ…、、」
ギシギシと軋むスプリングの音がやけに耳に響く。
…何時もこんなに音たててたっけ?
「ね、リル、起きちゃう、って」
「お前は猫と俺とどっちが大事なんだ?」
そりゃあ、アナタも猫も、、
なァんて言ったらブッ殺されそうだから言わない(苦笑)
【猫と俺を一緒にすンな】でショ。
「…この前アイジに言われた」
「…なんて」
「潤くん最近キリトばっか、って」
「言わせとけ」
その通りだろ?なァんて…そんな。
「だって、バレたらどーすンの…」
その侭隙をつくようにキス。
「ん、、」
「勝手に言わせときゃイイだろ」
「だって、」
もしかしたら僕もキリトもこの侭じゃいられなくなるかもしれないんだよ?
「俺は何も後ろめたいことはしてない」
ギシ、
またスプリングが軋んだ。
今度は、さっきよりも重く響いて。
「そう、だけど…、」
何が後ろめたい? 何に怯えてる? 何が、恐い?
「誰にも言わなければいい」
「え?」
「一生かけて守り抜く秘密だ」
「一生?」
「そう、死ぬまで」
「…バレないかな」
「そこをバレないようにするんだろーが」
「あー、そっか(笑)」
「約束破るなよ?」
「キリトこそ」
「俺は嘘吐くの巧いからな」
「たしかにねー(笑)」
首に腕を絡めて、アナタを引き寄せて。
そうしてまたベッドの中に沈む僕ら。
扉の向こうでリルが鳴いたのが聴こえた。
(お前は何があっても離さないから何も恐がる必要はないんだ)
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…未消化…凹
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