flimsy−eXcuse
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恐いなんて思っても絶対口に出してはいけないと思ってた。 痛いって目で訴えても気付かないフリをされるのは愛だって願ってた。
もう何回目だろう…。この人が僕を汚すのは。 最初は数えていたのに途中からどうでも良くなってきた。 真っ暗になるといつも現れて僕がそれを待っているのを知っている。
眼を見たことがない。 声も聞いたことがない。 本当は誰も居ないのかも知れない。 もしかしたら全部僕の妄想なのかも知れない。 それでもこの穏やかな時間大好きだったんだ。
気が付くとそこには何もなくて僕は知らないうちに眠っていた。 一人の夜は長くて寂しくてその・・・悲し過ぎる。 普通の人は当たり前のことかもしれない。 でも僕には我慢ならない。
身体は眠っているのに意識は妙にはっきりしていて、夢が僕を誘う。 見たくもないのに勝手に現れて何の役にも立たない紙芝居を始める。 それがイヤだから僕は意識がなくなるまで眠らないし。眠れない。 誰かがそばに居ないと怖くて安心できない。 大人にならなくちゃ・・・。
この歳で一人が怖いなんて馬鹿げてる・・・。 解ってる。そんなこと。 だから神様にお願いして今夜もまた彼が来るのを待っている。
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