遠雷

bluelotus【MAIL

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2004年08月08日(日)

彼が好きで昔よく着ていたと言うブランドの、レディースの店でシャツを買いました。もちろん、気に入ってもらえるだろうと思うデザインです。秋には活躍してくれるでしょう。

Hは細身だったので、レディースの古着のジャケットなどを着ることもあり、私も形見としてそのジャケットと、シャツを貰いました。ジャケットは皮なので今着ることはできませんから、部屋にかけてあります。かなり愛用していたので、Hの匂いがしみ込んでいて近くを通るたびに匂いがします。

シャツもジャケットも洗って着ようかと思っていたのですが、匂いが消えてしまうのがしのびなくて、メンズで肩幅の合わないシャツはビニールにきっちり入れてしまうことにしました。覚悟の死ではないですから、部屋もなにもそのままで、服など山盛りで洗濯もしていない状況でした。おかげで、汚いようですが着たままの状態で匂いがかなり残っています。袋をあけて夜中に匂いを嗅いだりしたら怪しい人のようですけれど、まともな写真もなくて顔も遠くなっていくであろう、声もどんどん忘れていってしまうであろう未来のために、せめてHを生々しく感じることのできるものとして残しておこうと思います。

ジャケットの方はクリーニングに出して、ゆるみかけたボタンをつけ直して、着ます。そして二人でよく行ったところ、好きだった店、行こうと約束していたところに彼を連れていきましょう。



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