catch A wave
6+9hz
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2007年08月22日(水) ■ |
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きみがいれば。 |
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友達の運転する車の助手席で、 変わり行く景色をぼんやりと眺めながら、 膝を抱えて何気なく笑ったら、 息を吸い込んだ瞬間に、 履いてたジーンズから彼の匂いがした。
一瞬、頭の中が真っ白になって、 愛しくて、恋しくて、 抱えた膝を解くことが出来なかった。
「どうして膝抱えてるの?寒いかな?」
突然、黙り込んだ私を、 友達が心配そうに覗き込む。
「自分で自分を抱きしめてるの。」
そう言って笑って見せると、 少し安心したように、 友達も笑顔を見せてくれた。
ここにきみがいれば。
もっともっと楽しいのに。 もっともっと幸せなのに。 もっともっと笑えるのに。
ここにきみはいないから。
変わり行く窓の外をぼんやりと眺めながら、 彼の匂いを胸いっぱいに吸い込んで、 逢いたいよ、 そっと心で呟いて、力いっぱい膝を抱きしめた。
彼の匂いを抱きしめた。
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