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■テロリストのパラソル |
■ 2004年09月13日(月) |
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テロリストのパラソル/藤原伊織/講談社文庫(第41回江戸川乱歩賞受賞作)
実は知らなかったのだけど、これは第114回直木賞受賞作でもあるらしい。 藤原伊織はこれがデビュー作だけど、私が最初に読んだのは『ひまわりの祝祭』だった。
<簡単なあらすじ↓> 新宿の中央公園で大規模な爆弾テロがおき、主人公であるアル中の中年バーテン島村はその犯人として追われる。 被害者の中には、学生時代に同棲した女や、学生時代の友人も含まれており、その謎と真相を究明するために奔走する。
地の文が一人称だが、淡々と進んでいくため、すごく読みやすい。 描写もわかりやすく、会話もテンポがいいためにぐいぐいと引っ張り込まれる。 『ひまわり〜』を読んだときにも思ったけど、文章に不自然な点がほとんどないので、読んでいるこちらもとても気持ちがいい。 内容もしっかり練りこまれていて、ずいぶんいろいろ知ってる人なんだなぁと思ってしまう。 ラストの謎解き(?)は大どんでん返しで驚愕!ってほどではなかったけれど、「なるほど、そうくるのねぇ〜」って感じ。 ジャンルで分ければハードボイルドに入ると思うけれど、ミステリやサスペンスっぽい要素もあるので、広く薦められる本だと思う。 短編集にはこの関連話が収録されているようなので、それも機会があったら読んでみようと思った。
ところでこれを、今日病院に行く用があったので、待っている間に読んでいたが、残り三分の一くらいあったはずなのに、しっかり読み終わってしまった。 あの病院、ずいぶん混んでたんだ…。
あー、次は何を読もうかな。 読みたい本は実はあって、探しているのだけど、うちのちかくの本屋では見つからなかった…。 ちなみに、『まっすぐにいこう。』は11巻まで買った。 あと二冊かな? 明日買ってきちゃおうっと。
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