ふつうのおんな

2011年12月11日(日) うそ、もう12月終わるの

ちょっと早いですが今年を振り返って。

昨年から続いていた口蹄疫の問題がやっと終息しつつあった年明け。
3月に入ってからあの地域で震度4,5レベルの地震が続いていて、不安になっていた。
会社の同僚に「大きいの来るんじゃない?」といった翌日、きた。

本当に怖かった。
16階建てのビルは恐ろしいほど揺れ、ああこうやって死んでいくのかと少しだけ覚悟した。
あの震災は私の中にひとつの決意を生み、春ごろからその決意が実を結ぶよう少しずつ努力を重ねている。
これはまたいつか書くとして。

直後に起きた水・ガソリン・米・パンの不足。
電力不足による計画停電。

あの計画停電ってやらなくてよかったよね 今にして思えば。
あの停電のせいで信号が止まり事故で亡くなった人がおられる。
東京電力はその方のご家族たちにも補償してほしい。
原発の再稼働に結びつけるための電力が不足するぞ、すべてがダメになるぞという脅しでしょ。
蓋を開けてみれば。
いま1000万宝くじが当たるのと、東電および電力会社の解体・国有化・役員以上の経営陣総入れ替えとどっちを選ぶかと言われたら後者を取る。
その程度かよと言われそうですが、そのぐらいは自分の欲を満たすことと引き換えにしてでもどうにかならないもんかと思ってます。

そして夏の台風。
あれも恐怖でしたね・・・。
水の怖さをまた改めて思い知った。

天皇が倒れられたとき、これが今年の最後の不幸な出来事にならないようにと願った。
私はもろ手を挙げて天皇制バンザイ派というわけではないつもりだが、やはりあの方たちは存在しておられるというだけで意味を生されるという特別な象徴だと思っている。
だからこそ、お元気であの穏やかな微笑みをみせていただけることが日常であってほしい。

そして昨日の夜、皆既月食を見た。
初めてあれほどきれいな月のかける様を肉眼で見た。
そして10年以上前近所の公園で母とひっくりかえってしし座流星群を見たことを懐かしく思いだした。
母に、見せてあげたかった。
きっとあの人はキャーキャー言いながら何時間も見つめていたことだろう。
ほんとうにかわいらしい人だった。

実は今年の夏ごろ、父の死を覚悟した。
もう駄目なのかもしれないと思うだけで電車の中でも嗚咽が漏れそうになったりした。
透析をしながら意識を失って倒れたり眼底出血を繰り返したり、今年まだ63歳とは思えないほどに体にガタがきている父。

しかし、なんとか持ち直してくれて妹の3番目の子供に「じーじ」と呼ばれてうれしそうな顔を今も見せてくれる。
月に一度だが実家に戻り、父の手足の爪を切る。
脳梗塞の影響で伸ばせない指を握りしめてすこしずつ切り、やすりできれいに整えていく。
大体いつも3,40分はかかるが、この作業をしてあげることができるだけでも生きている証なのだとそれはそれで幸せに思う。

今年1年の出来事を振り返って漢字一文字にたとえるならば「命」だ。

今年もあと3週間。

誰の身の上にも、今以上に悲しいことや苦しいことが起きずに静かに年明けを迎えたいとしみじみ思う。


chick me
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etsu

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