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耳澄まし - 2005年03月07日(月) ここ一月、人の話をじーっと聞いている。 自分を主張するのも仕事のことだけと項目が限定されている。 閉じこもっている訳ではないけれど、羅針盤を見定めようと注視し続けているように、岸に砕ける波の音を聞き逃すまいと耳をそばだてる船乗りのように、身動きせず外の気配だけを探っている。 次の選択はもう間違えられない、そんな身構え。 なにしろ今日はとうとう父親に「何度人生を投げる気だ」と言われてしまった。 いい仕事、いい待遇、いい相手を見つける気ならソレナリの企業に入りなさい、という声が聞こえる。 そういう道を敢えて避けているようだ、と言われもした。 心配しているのは分かるけれど、割とそういう言葉を真にとってしまいがちで 私の人生を批判するような年上の物言いにまだ反論できない。 いっそ「私の人生なんだから好きにさせて」と言えればお互い楽になれるのだろうけど、 頼りなく迷い続ける私が言える台詞じゃない。 せめて、ようやく足元が見えてきたこの感覚を見失わないように次の一歩を踏み出したい。臆病になりすぎていませんように、そう願いながら。 ...
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