2004年6月6日(日)
虹・・・
きれいな虹だった 両裾が山肌の下のほうまで伸び 見事なまでの180度の孤を描いていた これほど全姿を空架けた虹はもう何年も見たことがない
今日は雨模様と言う予報を懸念して折りたたみ雨傘を持ち まだ雲もやや厚い、朝9時過ぎ家を出た
一つ目の目的地へ向かう車中から「あじさい」の看板を見つけた 予定にはなかったが寄り道・・・ 多種多数の紫陽花に混じり山紫陽花のなんと可憐で美しいことか 見事に手入れされた美しい紫陽花を思いがけず堪能できた私たちは少し予定オーバーで改めて目的の海を目指す
主人の青春巡り・・・私と知り合う以前行ったその海・・・ 確かにそれらしき岩場もあった・・・ 行ったこともない私までもなぜか懐かしい感じがした 二十何年前のはじけるように若い男女四人の姿が見えた
昼食は海を見下ろすレストランでリーズナブルだがもちろん新鮮な魚料理 満足の舌鼓
雨傘は日傘の役目を果たしてくれる 今年最高の暑さだと感じる陽射しになった
その海を背にして小高い山にハーブ園がある 匂いフェチの私はどの匂いも好きでひとつずつ匂いを嗅いでみた ハーブにあまり詳しくないふたりは親切な六十代くらいの男性から丁寧な育て方の説明を受けベランダでも大丈夫だと薦められたハーブ鉢を三つ買った と言っても育てるのは私ではないほうの人・・・(笑)
もうひとつ予定していた所は次の機会にと大幅に予定を変更し、 帰り道の途中にあって山一体を公園にしたところに立ち寄った 少し涼しくなった夕刻、子供連れの家族や老夫婦・・・ のんびりほのぼのとした休日の公園らしい風景 緑の中を散策していると、先日教えてもらったビヨウヤナギを見つけた 嬉しくなってシャッターをきる
ひととおり見てまわって藤棚の下のベンチに腰掛けた 兄弟なのかご友だちなのか小さな子供たちが走り回ってはしゃいでいる
あの小さな体のどこにあんなにエネルギーがあるんだろう 大人だったら死んでしまう
普段使わない筋肉を使ってかなりへたり気味の私はそんな事を思いながら子供達を眺めた
車のフロントガラスに少しだけ水滴が付いている事に気付いたが雨らしい雨ではない いつもの道に入った頃 ふと助手席から山のほうを見た
その美しい虹が目に飛び込んできた 山の裾野まできれいに伸びた七色が山の木々の緑の上を薄いベールのように染めている
しばらく見ているうちに虹色はだんだん薄くなって夕空に溶けていった
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