思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・ 耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか!?
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白く渇いた涙を 本の間にそっと挟む 思い出は 薄紫の栞 思い出は 白い頁(ページ)
あの本の最終章 開きたい心を 見せないように止め 一字ずつ 丹念に拾う
あの時 本の中 咽びそうな心 俯きがちな心 気づかれないように あなたの言葉だけ 追いかける
下巻の210頁 薄く夕陽に染まる 3行目からの言葉たちが いっせいに語り出し 堰を切ったようすで 心の中を濡らす
もういいよ もう我慢しなくても いっぱい泣いて いいんだよ
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