思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・
耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか!?
遠い日のギフト
photo by |創天|
思い出したよ
今 小さな手にかかった白い息が
指の間をすり抜けるように
輝く星に届こうと空に昇っていったから・・
あんなに欲しかった薄紫の鞄
あれは遠い日 冬の始まる頃
あなたが私に贈ってくれたもの
幸せの欠片が
空から降って来た白い夜
鞄の中にいつも入れてた小さなノートに
そっとあなたのこと綴ったから・・
いつからか それは
掛替えのない宝となり
消えない彫り物のように
私のカラダに刻まれた
いつからか それは
私のココロの一部となり
記憶の彼方に溶けていった
いつの日か
雲のように時は過ぎ
思い出がふわりと空に飛び出した
・・・
今ね
私の空っぽの心に
あの時の鞄と
思い出の小さなノートが
空からふわり舞い下りてきたよ
薄紫の鞄は
あの日の白い息と同じ
高い空からの優しいギフト
帰らない遠いあの日あなたからの・・・
決して消えない大切なギフト
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siki [MAIL]