思い出の貝殻をお気に入りの小瓶に詰めたら・・・
耳に近づけてそっと・・振ってみてください
懐かしい音が聴こえて来ませんか!?
落ち椿のように・・・
photo by siki
夢の林を歩いていました
一面を紅く染める椿の林道
暖かくて大きくて・・・
あなたの肩に体を預けながら
こんなに幸せなのに・・・
涙が止まらないよ
夕陽が優しく笑う
遠い山が紅く染められる
私の高鳴る鼓動は
あなたに気づかれはしないかと
色もなく怯え
あなたが顔を覗き込めば
そのたびに
作り笑顔は白く影をなす
今はこんなに幸せだというのに・・・
どうして涙が止まらないの
紅い椿は凛として
今を精一杯咲いている
あすの別れを憂うこともなげに・・・
心ならずもあした
その花を落とすことになろうとも
潔い心根で現実を受け止めるように・・・
私もこの椿のように
いつか落ちるだろう日を
怖れることなく
その時まで
精一杯咲いてみたい
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早咲きの椿が「落ち椿」となって
一面を紅く埋め尽くしていました
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siki [MAIL]