スーパーで今夜のオカズ(注=エロの類ではない)を物色していた時の事。
僕の隣にいたカップルはとても仲睦まじく、カゴを二人で持ちながら楽しげに買い物を楽しんでおられた。
僕は、彼氏の異変に気づいた。
タンクトップを着ていた彼の左腕には、tattooが彫られていた。
「美香 命」。
そう彫られていた。
唯一おかしいのは、“美香”と言う名前だけ、黒塗りで塗りつぶしてあった事だ。
別れた。
その結果なのだろう。
そして塗り潰された名前のすぐ横に、
「香」
と彫られていた。
これも塗り潰されている。
反対側には
「沙耶」と彫られ、やはり塗り潰されている。
嗚呼、なんと言う事か、彼の恋愛遍歴を一目瞭然で見せられた不愉快感もさる事ながら、この三人、哀れ
「命」
と言う重大なキーワードを
使いまわされている!!
事実に驚愕。
しかもなんちゅうか、もうちょいなんか上手い消し方は無かったんかいな的な大胆さに可笑しさを堪えるのが一杯一杯だった。
で、“その三人+命”のちょい下に、
「玲菜」
と彫られていた。
コレが今まさに隣にいる彼女の名前だ…。
しかし、彼女だけは「命」に掛かっていない。
“玲菜”の続きには
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ANGEL
と続けられていた!!
おいおい、
大阪は松屋街で、
エンジェルはね〜〜だろ!!
しかも!!
エンジェルって風情ではねぇッ!!!
むしろ…
使徒だァ!!
注=このエピソードはモチロン実話だが、プライバシー保護の為、名前は全て仮名とさせて頂いた。
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